医学界新聞

 

「Asian Clinical Pharmacolgy Forum in the New Millenium」をテーマに

第8回浜名湖セミナー開催


 第8回浜名湖セミナー(「浜名湖臨床薬理研究会」主催)が,「Asian Clinical Pharmacolgy Forum in the New Millenium」をテーマに掲げて,さる10月13日,静岡県・浜松市のアクトシティ浜松において開催された。
 このセミナーは1994年から年1回,わが国の臨床薬理学のさらなる発展を期して,浜松において終日発表・討論を行なわれてきたもの。第8回を迎えた今回は,初の試みとしてアジア各国から臨床薬理学者を招き,それぞれの国の臨床薬理学の現状,課題,今後の展望について参加者とともに語り合った。
 本会を主催した世話人の大橋京一氏(浜松医科大学臨床薬理学教授)はオープニング・リマークで,臨床薬理学をベースとしたわが国のこれまでの臨床試験・臨床研究の経過にも触れ,「21世紀はアジアの時代であり,アジア諸国の臨床薬理学,臨床薬学が共に手を携えて学んでいく必要がある」と強調した。
 発表を行なったのは,台湾のHerng-Der Chern博士(台湾薬効評価センター代表),韓国のSang-Goo Shin教授(ソウル大学医学部臨床薬理学・臨床試験センター),シンガポールのEdmund Lee教授(シンガポール大学薬理学),中国のZhiqiang Jiang助教授(復旦大学薬学科),そしてわが国の大橋教授の5氏。
 日本を除けば,アジアにおいては臨床薬理学はいまだ新しい学問領域,臨床領域と言えるが,近年のICH(日米欧医薬品規制調和国際会議)の流れも受けて,各国とも急速に臨床試験の充実を企りつつあり,また,臨床薬理学講座の新設など,臨床薬理学教育の充実をはじめとする体制強化に懸命に対処している現状が報告された。
 続いて,キー・ノート・レクチャー,パネルディスカッション「A way to good collaboration among Asian countries」などが開かれた(会議はすべて英語)。
 次回は2002年10月,同じくアクトシティ浜松において開催される予定である。