医学界新聞

 

第16回家庭医療学研究会開催


 さる11月10-11日,第16回家庭医療学研究会が,木戸友幸氏(木戸医院,写真)のもと,東京・新宿区の飯田橋レインボービルにおいて開催された。今回のテーマは「患者満足度を再考する」。
 初日には,木戸会長による会長講演「満足度を求めての旅」に引き続き,「医療面接」,「プライマリ・ケア外来研修指導シミュレーション」など9グループに分かれてワークショップが行なわれた。
 また2日目には,福原俊一氏(京大)による特別講演「プロセスとアウトカム-家庭医の存在証明」では,家庭医の行なう医療について,「本当に質が高いのか,患者の健康改善に貢献しているのかを,国民に提示する必要がある」との視点から,(1)日本の家庭医療の質を問う,(2)なぜ家庭医療学の分析的研究が必要か,(3)ヘルスサービス研究をどう進めるか,(4)医療の質の改善をどう進めるか,(5)ヘルスサービス研究のバリアと展望の5つの話題を提供。また医療の質を問うためには,患者の視点に立脚したアウトカム評価が必要であり,「患者満足度はその代表的なもの」と述べた。
 さらに,今研究会のワーキンググループ報告として,内山富士雄氏(内山クリニック)から,プライマリケア・家庭医療の見学・実習を受け入れる診療所医師のネットワーク(PCFMネット,本紙2458号参照)が作成した「診療所実習・研修の手引き」の概要が説明された。