医学界新聞

 

講座「感情労働と看護」開催される

――人とのかかわりを職業とすることの意味


 精神科看護事例研究会主催による講座「感情労働と看護」が,さる7月30日,東京・品川のコクヨホールにおいて開催された。
 同会では,石川准氏(静岡県立大国際関係学部教授)が,社会学の視点から「感情」を論じたのに続き,シンポジウム「感情労働としての看護-人とのかかわりを職業とすることの意味」(司会=慶大 末安民生氏,日赤看護大 小宮敬子氏)が行なわれた。同シンポでは,広瀬寛子氏(戸田中央総合病院)が「緩和ケアにおける感情労働と看護-ナースカウンセラーとして感じていること」,加納佳代子氏(八千代病院)が「感情労働としてのおもしろさ」,武井麻子氏(日赤看護大)が「『感情と看護』その後」を口演した他,宮本真巳氏(東医歯大)がコメンテーターとして発言。大きな反響を呼んだ『感情と看護』(医学書院刊)の著者である武井氏は,「細分化された看護労働の中で,唯一共通するのは感情労働だけ。感情労働は看護の本質と密接に関連しているのではないか」と述べた。シンポ後には,1時間以上におよぶ受講者を交えた活発な意見交換が行なわれた。なお,同講座の詳細は『看護管理』11月号(Vol.11, No.11)に掲載される予定。