医学界新聞

 

【シリーズ】

この先生に会いたい!!


竹之内奈穂さん(宮崎医科大学6年)
赤津晴子氏(前スタンフォード大学医学部内分泌内科フェロー)に聞く


《なぜ赤津先生に会いたいのか?》
 きっかけは感想文の課題でした。ポリクリで内科を回っている際に「赤津晴子氏の著書『アメリカの医学教育』を読んで感想文を提出するように」という課題が出されました。恥ずかしながら,私はこの時まで赤津先生のことを知りませんでした。「なぜ,読書感想文なんか提出しなければならないの?」と思いつつ読み始めたのですが,私のそんな考えはすぐに消え去りました。もちろん「大学生にもなって感想文なんて……」とは思いましたが,この本に出会えたことに,今は感謝しています。
 というのも,読者の方ならご存知でしょうが,まさに「目からうろこが落ちた」ようなショックを受けたからなのです。こんなにも日本とアメリカは違うのか! アメリカの非常に充実した医学教育システムの内容と,そしてそのハードなプログラムを受けるアメリカの医学生の意欲の高さに驚かされました。
 さらに,「そんなアメリカの医学教育を自ら選択した赤津先生とはどんな方だろう」と思いました。この時からぜひお会いして,まもなく医療界に飛び込む私たちへ,先輩女性医師としてのアドバイスをお聞きしたいと思うようになったのです。

(竹之内奈穂)


竹之内 赤津先生がアメリカで受けられた医学教育のすばらしさは,2つのご著書(『アメリカの医学教育』,『続・アメリカの医学教育』〔いずれも日本評論社刊〕)の中で生き生きと紹介され,たくさんの人に読まれているわけですが,本日は特に,同じ女性の立場から,アメリカにおける女性医師の立場,生活,キャリア形成のあり方などを中心にお話をうかがっていきたいと思います。
 実は,日本の医学部で勉強していると,女性が十分に自分の能力を発揮して働いていけるような土壌ができあがっていないのではないかと感じることがあります。地域にもよると思いますが,「男は仕事,女は家事」というような考えを持つ先生も少なからずいて,「(卒業後は)君はどこに行くの?」,「(女性だから)精神科とか,眼科とかどう?」という具合に,私の興味ある領域とは関係なく,女性として取り組みやすい仕事を勧められるケースがあります。
 赤津先生は内分泌内科に進まれていますが,まず,女性医師が進路選択する際のアメリカでの事情などについてお聞かせください。
赤津 アメリカには「差別」の歴史があり,それを克服する努力の積み重ねの上に21世紀のアメリカがあります。性差別,エスニシティ(黒人であるとかヒスパニックであるとか)による差別,あるいは,身体的障害による差別など,どのような差別に対しても,国として,あるいは国民として,たいへんに敏感です。ですから能力や適性に関わらず,女性であるという理由だけで,ある特定の科を勧めるというようなアプローチはとられていません。

出産と女性医師

赤津 しかし,女性と男性を比べた場合の最も大きな違いは,女性には出産という,人生のある局面を経る人が多いということです。妊娠の9か月間,そして出産後の授乳は女性にしかできない「特権」とも言えますが,逆に「負担」の経験にもなりうるわけです。
 人生のサイクルとキャリアの関係で,女性の妊娠・出産の時期が,ちょうどキャリア形成においても重要な時期に重なることは,世界中どこをみても同じです。したがって,アメリカでも日本でも女性が悩むところは同じで,性差別が公にないからといって,アメリカの女性医師が皆,楽な思いをしているわけではありません。
竹之内 レジデントの時に妊娠・出産される女性をサポートする制度は,アメリカにはあるのですか。
赤津 レジデントに入る前の医学部の学生時代に出産する友人もいました。アメリカでは,4年間の医学部生活を5-6年に延ばすことができるという柔軟性が,通常どこの大学でもあります。ですから彼女は,毎学期通常より少ない単位数を取りながら,医学の勉強と妊娠,出産,子育てを両立させていました。
 レジデントの期間に妊娠,出産しますと,有給の産休がつきます。だいたい産後の2か月です。多くの人はその有給休暇で出産をこなし,後は通常通りの臨床研修を通常年月で行ないます。もっとも,1年無給休暇を取りたいと思えば,そういうオプションも与えられることが多いようです。

出産10日前まで当直

竹之内 アメリカのレジデントは,州によっては36時間勤務の当直があると聞いていますが,妊娠していても,36時間勤務は免除にはならないのですか。
赤津 なりません。ただし,妊娠がわかると予定日もわかりますから,スケジュールを組み換えることはできるのです。卒後1年目のインターンは,その36時間勤務を内科系ですと4日に1度,外科系ですと場合によっては3日に1度することとなる病棟勤務の月数が多いのですが,2-3年目になると,そのような病棟担当の月数が減り,外来を中心とした選択ローテーションを行なう月が増えます。その間は担当医として一般内科病棟を持っている時よりは,スケジュールが楽なのです。
 こうしてもし妊娠がわかった場合には,1年間の中に組まれているプログラムを,妊娠のつらい時期を考慮して組み換えることができる融通性があります。しかし,基本的には,妊娠しているからといって労働量が少なくなることはありません。
 例えば,救急外来(ER)をローテーションしている時は,いわゆる36時間勤務ではないのですが,12時間勤務と休日が交互に続きます。それはそれなりにすごくつらいローテーションです。私の友人で,臨月にERでバタバタ仕事をしていて,患者さんのケアをしている間に産気づいてしまって,「じゃあ行ってきます」と,自分でエレベーターに乗って産科に行って,翌日出産した人がいます(笑)。私が1人目の娘を妊娠,出産したのはレジデント研修が終った後のフェローの時でしたので,スケジュールはもう少し楽でしたが,出産10日前まで当直をしていました。
竹之内 すごいですね。
赤津 正常な妊娠であれば,大丈夫なものですよ。

育児と医師としてのキャリア

竹之内 お子さんが急病になられた時などには,アメリカではどうされるのですか。
赤津 それは日本とあまり変わらないと思います。近くに頼れる親兄弟,親しい友人などがいなければ,共働きの場合には夫婦で可能なほうが仕事を休み,子どもの看病をすることになります。職場での扱いは本人が病気になった時とあまり変わらない扱いです。どのような職業でも,誰かが急病になれば皆,「お互いさま」と思ってカバーしますよね。それと同じです。
竹之内 結婚し,子どもを持つ女性は,休まざるを得ないことも多くなると思います。キャリアアップという面からみて,独身女性のほうがやはり厚遇されるのですか。
赤津 待遇上,つまり給与やベネフィットに差はありません。しかし,さまざまな調査研究の結果,子どもを持つ女性医師のほうが独身医師,あるいは子どものいない既婚医師,子どものいる男性医師と比べて,平均すると勤務時間が短く,時間あたりの給与も少なく,また,昇進も遅いという報告がされています。
竹之内 アメリカでは男性が育児に参加することは一般的になっているのでしょうか。
赤津 はい,一般的です。子育てというのは父親と母親が協力して行なうものだという考えは,特殊なものではありません。実際に父親が子育てに参加している割合がアメリカのほうが日本より高いと思います。
 日本でも,子育てに参加したいという気持ちを持っている父親も決して少なくないと思いますが,なかなか実現しにくいのが現実のようです。住宅事情による通勤時間の長さに加え,仕事後の飲食や休日のゴルフなどの「おつきあい」がセットになって日本では仕事が動いているため,実際問題,子育てに参加するファミリータイムを持てずに日々を送っている父親が多いのではないでしょうか。
 一方,アメリカは「ファミリー」というものを非常に重視する文化です。同僚との「つきあい」は夫妻同伴,場合によっては子ども同伴で互いの家に呼び合う家族ぐるみでのおつきあいです。また,医師のオフィスに家族の写真が何枚も飾られているのは一般的な光景ですし,医師仲間の話題にもファミリーの話がよく出ます。他の人に迷惑をかけない限り,「今日はファミリーのために仕事を早く切り上げる」ということは,決してネガティブには受け取られないのです。男性が育児に参加することを肯定している例として,父親にも通常2-4日の出産有給休暇が与えられるアメリカの制度を指摘することもできます。
竹之内 いまのお話をお聞きして,女性医師が子どもを育てながらも仕事を続けていきやすい文化や環境が,アメリカにはあるように感じました。
赤津 そうですね。ただし,簡単ではありません。例えば,現実にフルタイムでバリバリ仕事をし,かつ子どもを育てている女性医師を日々見ているわけですが,本当に大変です。1つは,よいチャイルドケアを確保するのに,すごく苦労しています。質のよい保育園はすぐに満員になってしまいます。医師の場合は当直や週末勤務もあるため,乳母を雇って家に来てもらうケースも多いようですが,本当に信頼できる乳母を探すのに皆さん苦労します。もちろん,出費もかさみます。そしてこれらのチャイルドケアが確保できたとしても,母親として,主婦として,妻として多くの重要な役割,仕事,雑用を日々こなしていかなくてはなりません。さらに,医師として仕事をし,雑誌や学会に研究発表をするとなると,皆さん,本当に四苦八苦しておられます。もちろん,夫の協力なくしては不可能でしょう。

医師といえども人間,休養なくしてよい医療はできない

竹之内 日本では,患者さんの状態があまりよくない時に,主治医がその場を離れることを無責任な行為だとみるようなところがあるらしく,勤務時間が終わった後も,多くの医師は病院を離れることができないようです。これも家庭との両立が難しい理由の1つだと思いますが,アメリカではいかがですか。
赤津 医師といえども,やはり人間です。80時間も90時間も持続してよい仕事はできないという認識のもと,患者さんのケアは通常チームケアのシステムになっています。つまり自分が当直でない晩や週末は,完全にオフで病棟に戻ることはありません。
 その前提にはEvidence-Based Medicineにより,どの医師が行なってもあるスタンダードな医療が行なわれること,そしてカルテがデータバンクとしての機能を果たし,どの医師が読んでもその患者さんの状態,ケア方針がはっきりわかるという状況があるから可能なのかもしれません。もちろん,ある先生でなくては絶対にできないこと……,例えば非常に特殊な手術の技術を持った先生がおられるということであれば,その手術はもちろんその先生にお任せしなければなりません。しかし,そのような状況以外は主治医でなくとも十分対応できるとアメリカでは考えます。
 さらに言えば,1人の医師が張りついてすべてを牛耳る,他の医師では何が起こっているかわからない,あるいは他の医師に任せておいたらとんでもないことになる,というシステムはあぶないのではないかという認識すらあります。
 ただし,おっしゃるように,患者さんの立場にたてば,長年かけて人間関係を築いた顔見知りの主治医のほうが安心できますし,夜になって,一度も顔を見たことのない先生がいきなりベッドサイドに現われて何かされるのは嫌だと思われる患者さんが多いのは事実だと思います。しかし,ある意味でアメリカの患者さんは割り切りがよく,ベッドサイドで行なわれる医療がしっかりしていれば,それを行なっている医師の顔が変わっても仕方がない,そして医師といえども人間であり,365日患者のケアを行なうことはできないという考え方が一般的になっています。
竹之内 アメリカでは,主治医以外の医師に診られることに抵抗感を示す患者さんはおられないのですか?
赤津 おられます。私も接しました。しかしその場合でも,システムについて説明し,夜間は昼間の先生を呼べないということと,その先生と話をしたければ明日の朝まで待ってくださいと申し上げるしかありません。
 もちろん医師の中には,自分は当直ではないけれども,特別に「夜中であっても呼んでください」と当直医に頼むオプションはあります。しかし,よほどのことがなければそのようなことは一般的にしません。「よほどのこと」というのは,例えばもう亡くなるかどうかというような微妙なシチュエーションであるとか,治療方針のシフトをしなければいけない転換期にきていて,今夜の容態によってはAをやめてBにしようかというような大きな決断を迫られているというような特殊な場合などです。私自身もそのような状況では「今日は当直ではないけれど,何かあったら呼んでください。その際の判断に参加したい」と言ったこともありました。
竹之内 主治医がいなくとも,重要な判断がなされてしまうこともあるということですか。

スタンダードなケアの共有がチームプレイの前提

赤津 ええ。それはあります。朝行ってみたら,自分の患者さんが一般病棟からICUに移されていたとかね(笑)。しかし,それは私が当直でその患者さんをケアしていたとしても,まったく同じことをしていたわけですから,「担当医の自分に断りもなく!」というような意識はありません。どの医師も自分の患者を当直医に任せる際,必ずきちんとした申し送りをします。例えば竹之内先生に自分の患者をお任せする際,だいたい予想がつくわけです。今の状況を診て,これまでの経過を考えると,今夜起こりそうなことはこういうことだと。「これが起こったらこうしてください。これが起こったらこうしてください」という申し送りを「サインアウト」と呼びます。
 例えば,「尿排出量がこれだけ落ちたら利尿剤を何ミリ入れてください」というレベルまで指定する場合もあれば,もう少し大きな方針として,「呼吸器の機能がこれだけ落ちたら,こういう方針でやってください」といった形でお任せする場合もあります。一方,まったく予想もしない事態が生じた場合,例えば心肺停止になってしまったという場合には,どの医師が行なってもその緊急事態に対して非常にスタンダードなアプローチがとられるわけです。つまり,心臓が停まったら,まず,これをチェックして,200ジュールでショックして,それがだめなら,次にはこれをして,というように。そして無事,蘇生できた後には,心肺停止の原因を調べて,治療を開始するというのは,どの医師がやっても同じことなので,それだけ大きな容態変化があっても,主治医以外のどの医者に任せておいてもスタンダードなケアが行なわれることになります。
 別な言い方をすれば,ある患者さんのある病状に対して,A先生がその患者さんを診たらこれをやる,B先生が診たら違うことをする,C先生はまた違うことをするというのではなく,Evidence-Based Medicineにもとづいて,同じスタンダードなケアがまず行なわれます。その上にプラスアルファとして各先生の特徴,経験,個性,好みなどが追加されるのは当然ですが,その土台となるものは同じだという前提の上に,今申し上げたようなチーム医療が可能になるのだと思います。
竹之内 その時に電話は入らないのですか。
赤津 頼んでおかなければ入りません。
竹之内 日本と異なり,米国では,仕事と私生活の切り替えがはっきりしているように感じます。
赤津 そうですね。医師といえどもやはり生身の人間で,医師であるということに人生のすべてがあるわけではありません。1人の人間としていろいろな顔を持って生きています。それは尊重されなくてはなりません。その際,患者さんのケアが,医師の個人プレイではなくチームケアで行なわれ,お互いに患者を任せることができるシステムは,プライベートライフを尊重する上で不可欠な要素かもしれません。

教育の業績評価

竹之内 米国ではスタンダードを身につけた医師を育てるように教育システムがしっかりしているのだと思います。一方,日本の医学部では,研究ばかりが重視され,教育はいつも後回しになっている感があります。教育担当の先生がしっかりいればよいのですが,その先生も患者さんを持っていますし,外来もするし,研究もするというので,十分な教育を行なうにはほど遠い状態です。
赤津 それは1つには,日本には「教育」をしっかりと評価するシステムが,これまでなかったからではないかと思います。日本では,医学部の教授の業績評価は1にも2にも研究でした。つまり,論文と学会発表が医学部教員のプライオリティにどうしてもなってしまうわけです。ところが,アメリカの医学部では教員評価の中にはっきりと「教育」という項目があり,好むと好まざるとにかかわらず,自らが大学で教授として生きのびていくためには,教育を一生懸命せざるを得ないわけです。
 私も参加した文部科学省の「医学・歯学教育の在り方に関する調査研究協力者会議」は,「ファカルティ・デベロップメント(教員の教育能力の開発)」と称して,教員の業績評価についても検討を重ね,さる3月末に報告書を出しました。研究だけでなく,ティーチング(教育)を教員評価の1つとしてはっきり打ち出したものです。実際に評価表の例も作成しました。このリコメンデーションが日本の医学部で真剣に受け入れられ,教育の評価が適切に行なわれ,医学教育の質の向上に役立つことを期待しています。

こんな研修をしてみたい

竹之内 いま私は医学部6年になり,進路を真剣に考える時期になりました。私がやりたいのは女性のケアで,やはり初めに考えたのは産婦人科でした。ところが,日本では,産婦人科というと外科系なのです。残念ながら,ポリクリを回ってる段階で,自分には外科は向いていないのではないかと思ってしまい,では,何がやりたいかと考えた時に,更年期とか,思春期とか,そういう女性の内分泌のことや,皮膚科や泌尿器科などで「男性の先生ではちょっと恥ずかしい」というような患者さんを診ていきたいと思っています。そのためには,例えば泌尿器科で半年,皮膚科や産婦人科でも半年というように複数の科にまたがった研修をしなくてはならないと思っています。
 アメリカでは,日本で言う1つの科でまかないきれないような研修をするということは可能なのでしょうか?
赤津 アメリカの卒後初期臨床研修では,内科,外科,小児科といったジェネラルな診療科でまず研修するシステムになっています。そしてそれを終えた後に複数の科にまたがる分野や,1つの科の中の専門分野を研修するシステムです。例えば今おっしゃったような女性の健康問題というのは,アメリカで「ウィメンズ・ヘルス」といって,確立された1つの分野になっています。初期研修であるレジデント研修を内科なり,産婦人科で終えた後にそのようなフェローシップ(専門研修)に進むことが可能です。これは,女性をトータルにケアする上で必要な知識,技術を学べるフェローシップです。例えば内科のレジデント研修だけでは勉強しきれないことを学べるチャンスです。それには,失禁へのアプローチを泌尿器科の知識・技術の立場から学んだり,思春期の女性に多いeating disorderを精神科の立場からトレーニングを受けたりすることが含まれています。
 もし,ウィメンズ・ヘルスを本当に勉強したいのであれば,アメリカでそのフェローシップをなさることを,ぜひお勧めします。日本にまだそのような分野が確立されていないのであれば,竹之内さんがパイオニアとなって,アメリカで学んだことを日本に持ち帰って広めていただければ,すばらしいと思います。
竹之内 英語力にはまるで自信がないのですが,先生とお話していたら,その弱点を克服してでもチャレンジしてみたいという気持ちになりました。
赤津 こころざしがあれば,必ず道は開けます。どうか大きな夢に向けてのびのびとがんばってください。心より応援しています。
竹之内 本日は,貴重なお話をおうかがいできた上に,温かい励ましのお言葉をいただき,本当にありがとうございました。




 竹之内奈穂さん
千葉県出身。現在,宮崎医大6年生。
「2001年3月,パキスタンでボランティアをしてきました。(3週間)初めて目の当たりにした宗教や文化にカルチャーショックを受けたとともに,日本という国についてあらためて考えることができ,非常に勉強になった旅でした。特に日本は,誰もが同じ水準の医療を受けられるという点ですばらしいと思いますが,過剰な医療を行ないがちではないかという疑問を抱きました」(プロフィール代りの一言)
赤津晴子氏
1984年聖心女子大文学部哲学科卒,88年上智大大学院理工学研究科修了,89年ハーバード大School of Public Health修了,94年ブラウン大School of Medicine修了。その後,スタンフォード大医学部内科レジデントおよび内分泌内科フェローを経て,現在一時帰国中。東海大学医学部等で講師を勤める。米国での医学生・研修医時代の経験を綴った著書『アメリカの医学教育』,『続アメリカの医学教育』は,多くの医師・医学生に読まれているヒット作