医学界新聞

 

国際シンポ「21世紀の先端生命科学」開催される

セレラ・ジェノミクス社長C.Venter氏が特別講演


 さる3月22日,国際シンポジウム「21世紀の先端生命科学-アジア・環太平洋地域の研究者たち」が,東京・文京区の東京大学安田講堂において開催された。同シンポは,生命科学の時代となる21世紀に,アジア・環太平洋地域の研究者が世界をリードすべく,その活動と展望,課題などを共有することを目的に,文部科学省および東京大学医科学研究所の協力のもと,新井賢一氏(東大),本庶佑氏(京大),小池克郎氏(癌研),黒川清氏(東海大)によって企画された。
 午前の部では,EMBO(Europian Molecular Biology Organization)のFrank Gannon氏とNIH(米・国立衛生研)のThomas Kindt氏が世界的視点から,またアジア・環太平洋地域各国の研究拠点であるシンガポール,オーストラリア,中国,イスラエル,韓国の代表が,生命科学研究について論じた。午後の部では,各国の研究者が研究成果の一部を報告した他,1民間企業として全ヒトゲノム解析を果たしたセレラ・ジェノミクス社長Craig Venter氏(写真)が特別講演(座長=黒川氏)。1998年のセレラ社設立から本年2月に解析結果を「Science」誌に発表するまでの経緯を語るとともに,今後の展望を述べた。