医学界新聞

 

日米対話公開フォーラム開催される

「高齢者介護をめぐる日米の対話-共通の課題に向かって」


 さる3月9日,国際交流基金日米センター(CGP)の主催による日米対話フォーラム「高齢者介護をめぐる日米の対話-共通の課題に向かって」が,東京・港区のアーク森ビル内国際交流基金国際会議場において開催された。CGPは,日米関係をより緊密にし,両国の協力により国際社会への貢献に寄与することを目的に1991年に設立されたもので,今回のフォーラムは,高齢者介護問題に関し,日米両国の比較に基づく対話・意見交換を行ない,国際的視野からその解決法を考えることを目的に企画された。
 パネル(1)「介護の保障-日米両国の高齢者ケアに関する政策」では,ダグラス・ブラッドハム氏(メリーランド大,医療経済学者),増田雅暢氏(厚生労働省),ジョン・キャンベル氏(ミシガン大)が登壇(写真)。導入後1年となる日本の介護保険制度について討議し,「福祉と医療に分立していたサービスを統合し,総合的に利用者中心のサービスを提供するシステムが構築された」と同制度を評するとともに,将来的に現金支給が導入される可能性などが示された。この他,(2)「介護の提供-介護専門職とNPO」,(3)「コーディネーションと介護-介護における家族の役割」についてそれぞれ討議された。