ヒューマン・ケアリングの理想を求めて
「国立看護大学校」が開校される
厚生労働省初の看護に関する高等教育機関として,「国立看護大学校」が本年4月に開校。さる4月9日,東京都清瀬市の同大学校において,入学式ならびに開校記念式典が行なわれた。
先端医療現場で活躍する人材を育成
同大学校は,「癌,循環器等の高度先駆的医療や国際医療協力等の政策医療分野における看護を中心とした特色ある看護教育を行ない,これら政策医療を実施する国立高度専門医療センターの職員になろうとする看護婦・士,助産婦を養成する」ことを目的として設置された。同大学校の定員は100名。初の入学選抜試験には1836名が受験(倍率18.4倍)し,女子98名,男子2名が入学した。入学式では,竹尾恵子校長が新入学生に向け,「看護は学生時代だけに学ぶものではなく,一生のものである。柔軟で多面的な姿勢で看護を学んでいってほしい」と述べた。また,篠崎英雄厚生労働省健康局長は,「特色ある看護教育が実践される中で,看護の心と技術の発達をめざして勉学に励んでもらいたい」と激励した。
心ある看護婦の育成を

看護大学校の機能
同大学校は,その機能として(1)教育機能:高度な臨床看護実践能力,臨床看護研究能力を備えた職員の育成,国際医療協力に貢献できる職員の育成,国立高度専門医療センターにおける将来の幹部看護職員の育成,(2)研究,(3)情報提供,(4)研修,(5)その他の5つの機能を掲げている。また,カリキュラムにおいては,先端看護,国際看護をはじめ,人間の生活の理解から,人間存在理解としての人間科学などを基本に,「心と心が通い合う,ヒューマン・ケアリングの理想を求めて」を掲げている。◆住所:〒204-8575 清瀬市梅園1-2-1
TEL(0424)95-2211