医学界新聞

 

第27回大山健康財団賞・激励賞贈呈式開催される


 第27回大山健康財団賞および大山激励賞の贈呈式が,さる3月8日に,東京・霞ヶ関の東海クラブで開催された。同賞は,予防医学・公衆衛生の分野で,国内または開発途上国において,学術研究・普及・啓発のあった人ならびに団体を顕彰するもの。
 今回の健康財団賞は,堤可厚氏(杏林大客員教授〔写真右〕)に贈られた。同氏は1962年より30数年間にわたり,東南アジア,中南米,アフリカでマラリア,エイズ,エボラ出血熱などの感染症の研究,技術協力をする傍ら,ボランティアとしてアフリカへき地の学校,孤児院,診療所などの建設に携わった。国内でも,熱帯病専門家の育成の他,国際交流の分野で活躍した。また,激励賞は本田徹氏(国際保健協力市民の会代表)が受賞した。同氏は,NGO(特定非営利活動法人)「SHARE(Services for the Health in Asian and African Regions=国際保健協力市民の会)」の代表として,多くの有志を海外の救援活動に派遣する他,自らもへき地に赴くなど,国際医療協力分野において多大な貢献をした。なお,学術研究助成金(総額1,000万円)は,田辺和裄氏(大阪工業大教授)ら10名に贈られた。