医学界新聞

 

国際ヒトゲノム計画 ドラフトシーケンス完成!

国際共同チームによる緊急記者会見開催される


 

 さる2月12日,ヒトゲノム概要版が論文として発表されるにあたり,日独英仏4か国で国際共同チームによる緊急記者会見が開催された。ヒトゲノムのドラフトシーケンスは昨(2000)年6月にその完了が発表されていたが,その内容がデータの解析結果とともに明らかになるのは初めてのこと。日本における会見は,東京・千代田区のアルカディア市ヶ谷において開催され,会場は各メディアの報道陣で埋め尽くされた。
 日本からの出席者は,榊佳之氏(理化研ゲノム科学総合研究センター・プロジェクトリーダー),藤山秋佐夫氏(同・チームリーダー),和田昭允氏(同・所長),清水信義氏(慶大・教授),蓑島伸生氏(同・助教授),菅原秀明氏(国立遺伝研生命情報研究センター・教授)ら,今回のドラフトシーケンスの完了に大いなる貢献を果たした6名。「ヒトの遺伝子数は,従来の予測の3分の1に満たない3万1000個」など,新たな事実と解析の概要を説明するとともに,2003年春をめどに,改めて全ヒトゲノムの完全解析をめざすことを表明した。なお,この内容は国際共同論文「Initial sequencing and analysis of the human genome」として,2月15日発売の「nature」誌に掲載されている。(11面に詳報を掲載