医学界新聞

 

クリティカルパスの有用性を論議

第26回日本診療録管理学会開催


 さる9月21-22日の両日,第26回日本診療録管理学会が,熊澤淨一会長(前国立病院九州医療センター院長)のもと,福岡市のアクロス福岡で開催された。
 本学会では,「世紀末の診療録から21世紀の診療情報管理へ」をテーマに,診療録・診療情報の管理活用についてのまとめと展望を探るべく,パネルディスカッション「診療情報開示のあり方を考える」や,シンポジウム「診療情報の標準化と電子ネットワーク」などが企画された。また,診療情報の開示に関しては福岡市医師会の後援を得て,一般公開シンポジウム「カルテ開示における診療現場での問題点」として行なわれた。
 一方,特に看護と関連性の強い企画としては,シンポジウム「クリティカルパスと診療情報」を開催。司会を務めた長谷川敏彦氏(国立病管研)はクリティカルパスについて,「当初看護部門から提案されることが多かったが,病院全体が取り組むべき経営手法であり,病院幹部が率先して参加指導にあたることで実効があがるため,今や全国的な広がりをみせている」と紹介し,壇上からは医師,看護職,薬剤師それぞれの立場から現状と課題が語られた。なお,看護職の立場からは阪本すが氏(NTT東日本関東病院)が,記録の共有化よる有用性を報告した。