医学界新聞

 

Healthcare Information World 2000 開催


 さる3月10-11日,IDGジャパンの主催による「Healthcare Information World 2000」(アドバイザリーコミッティー委員長=東医歯大情報医科学センター長 田中博氏)が,東京・有明の東京ファッションタウンにおいて開催された。4回目を迎えるこのカンファレンスでは,医療費抑制という潮流の中で情報化をどう進めるかをテーマに,先行する欧米の事例を取り上げながらプログラムが進められた。
 基調講演として,John Kenagy氏(米・Oregon Health Sciences University)による「究極のミッションは患者サービスの向上と経営の安定-米国政府の目論む電子カルテ施策とは」,およびRay Rogers氏(Health Informatics Advisor)による「英国の医療革命の実態に迫る-情報化とEBMでNHSはこう変わった」を企画。さらにシンポジウムは,(1)「なぜ,日本では普及が遅れているのか-評価急がれる病院情報システムの利用と医療の質向上への寄与」の他,(2)「PACSは病院経営の向上にどう寄与するのか」,(3)「医療情報技術と米国のヘルスケアシステム」,(4)「次世代テレケア・テレメディスンの胎動-遠隔介護・遠隔医療の普及ステージへ向けた課題」,(5)「21世紀を生き抜くために-病院・診療所の経営基盤強化のための諸提案」など,8つのテーマに分かれて行なわれ,特に今回は,経営,コスト,対費用効果といった視点からのアプローチがなされた。
 また,展示会場では,診療支援ツールや診療情報システム,医療情報システム,事務機器関係などの製品・機器が出展され,多くの参加者を集めた。