医学界新聞

 

第3回JACT大会 '99開催


 第3回JACT(Japanese Association Alternative, Complementary and Traditional Medicine:日本代替・相補・伝統医療連合会議)大会'99が,渥美和彦理事長のもとで,さる8月28-29日の両日,東京・新宿区の東京女子医科大学弥生記念講堂において開催された。

教育や啓蒙を中心にして

 「第3の医学-統合医療」をめざして昨年設立されたJACTは,その後精力的な活動を展開。本年7月に開かれた第2回大会は学術発表が中心になったが(本紙第2351号既報),今回は教育や啓蒙に重点が置かれ,「健康補助食品と健康強調表示(東大名誉教授 細谷憲政氏)」,「米国における栄養補助食品と薬草治療の現状(スクリップスクリニック病理学部門名誉教授 ロバート・M・ナカムラ氏)」,「西洋医学からみた東洋医学の知恵(日本臨床アレルギー研 宮本昭正氏)」,「米国の代替相補医療の現状(元ニューヨーク医大 廣瀬輝夫氏)」の4題の招待講演,シンポジウム「JACTは理想実現のために何をなすべきか」,公開討論会「市民はCAMに何を期待しているか」,また実技として,「ヨーガ」,「気功」,「太極拳」,「アロマテラピー」などのプログラムが組まれた。

第3の医学-統合医学の新しい潮流

 一方,「第3の医学-統合医学の新しい潮流」をテーマに掲げた今大会の特別講演では,(1)「相補・代替医療を軸としたシルバーコミュニティ構想(渥美理事長)」,(2)「伝承医学-歴史と現状(順大 酒井シヅ氏)」,(3)「がん治療におけるCAMの役割(帯津三敬病院 帯津良一氏)」,(4)「アラブ・イスラム医学とその周辺(慶大 三木亘氏)」,(5)「気功のパラダイムからみた西洋医学(東女医大 阿岸鉄三氏)」,(6)「アロマテラピー(日本化粧品技術者協会 鈴木一成氏)」,(7)「精神心理療法(浜松医大名誉教授 大原健士郎氏)」,(8)「情報化時代のアートセラピー(宗画房 渋谷広見氏)」,(9)「看護における心の癒し(大阪府立看護大学長 小島操子氏)」などが企画された。