医学界新聞

 

「第2回日本代替・相補・伝統医療連合会議」
(JACT)大会'99が開かれる


 「第2回JACT(Japanese Association for Alternative, Complementary and Traditional Medicine:日本代替・相補・伝統医療連合会議)大会'99」が,渥美和彦理事長(東大名誉教授)のもとで,さる7月4日,東京・新宿の東京女子医大弥生記念講堂において開催された。

渥美理事長の2題の特別報告

 大会冒頭の特別講演(1)「第4回代替医療シンポジウムに参加して」では,今年3月,ニューヨークで開かれた同シンポジウムにJACTの代表として参加した渥美氏が,JACTの組織形成に至る経緯,背景,目的,今後の活動方針などを紹介し,大きな称賛と感動を呼んだと報告。また渥美氏によれば,1000名に及ぶ参加者を得た同シンポジウムでは,(1)ハーブの臨床への応用の実際,(2)イメージ療法,(3)シャーマニズムと治癒,(4)アーユルヴェーダ入門,(5)プライマリケアにおけるホメオパチー,(6)統合医療の創造,などのワークショップの他,6セッション((1)ヘルスケアにおける聖地の創造,(2)シャーマニズムと気の治療,(3)ホメオパチー入門,(4)統合医療-医療教育の改革,(5)がんの統合的治療,(6)チベット医学)に分かれた講演と討論が持たれた。
 続いて渥美氏は特別講演(2)「NCCAM:National Center for Complementary and Alternative Medicine;米国国立相補・代替医療センター)訪問記」で,NCCAMの概要と現況を報告。1992年,国家プロジェクト「2000年における健康な国民」を目標として,その基盤の1つになりうる代替医療の実態を調査し,米国における今後の医療のあり方を検討することを目的にNIH(米国国立保健研究所)にOAM(代替医療調査部門)が設立された。その後,NIHの主導によって米国各地で,多様な代替医療に対する幅広い調査や,シンポジウム,ワークショップ,講演会が行なわれ,代替医療を代表する諸団体から多くの有益な実践的な提案を受けてきたが,今年,NCCAMとしてナショナルセンターに昇格するに至っている。

「第3回JACT大会'99」開催迫る

 大会では引き続いて,李仁秀氏(FDA毒物学研究部分子発癌チームリーダー,韓国保健社会福祉省技術顧問)による招待講演「米国における相補・代替医療革命」の他,ワークショップ「健康・栄養食品はどうあるべきか」,「国際相補・代替医療大学構想」,シンポジウム「JACTの研究すべきテーマは何か」,および学会推薦学術発表12題,一般演題10題が企画された。
 なお「第3回JACT大会'99」は,きたる8月28-29日,同じく東京・新宿の東京女子医科大学弥生記念講堂において開催される。詳細は下記まで問い合わせのこと。

連絡先:〒107-8486 東京都港区赤坂4-9-17
(財)インターグループ内「第3回JACT大会」事務局
TEL(03)3479-6003/FAX(03)3423-1600