医学界新聞

MEDICAL LIBRARY 書評・新刊案内


脳神経外科医や脳腫瘍を学ぶ医師ための書 待望の改訂

脳腫瘍 その病理と臨床 第3版 佐野圭司,淺井昭雄 著

《書 評》生塩之敬(熊本大教授・脳神経外科学)

 このたび,多くの脳神経外科医や脳腫瘍を学ぶ人たちに長年愛読されてきた佐野圭司先生の名著『脳腫瘍-その病態と臨床』が大幅に改訂,増補され出版された。初版は1972年であり26年前に遡るが,この間,CT時代に入った1980年に一度改訂されているため,今回が第3版になる。MRIの時代に入り分子生物学の時代を迎えての改訂である。

分子生物学の時代を迎えての改訂

 本書では,まず総論で多くの変遷を経ながら今日に至った脳腫瘍の国際分類から病態,新しい診断法,最新の治療法および手術のポイントに至るまでが豊富な表,写真,図などとともにわかりやすく解説されている。続いて「各論Ⅰ」では多種多様な脳腫瘍のそれぞれについて,病理と臨床および重要な事項がふんだんに使用されたカラー写真とともに簡潔にまとめられている。「各論Ⅱ」では,発生部位から見た脳腫瘍が示されており,発生部位の解剖学的特徴から脳腫瘍の病態や手術法を理解できるようになっている。
 すなわち,「各論Ⅰ」の縦糸と「各論Ⅱ」の横糸が巧みに織りなされ,読者が脳腫瘍のそれぞれと全体像をよく理解し把握できるように考えられている。今回の改訂の目的の1つである最後の章では,優れた脳神経外科医であると同時に新進気鋭の分子生物学者でもある淺井昭雄博士により,脳腫瘍の分子生物学の最近の重要な知見がすべてわかりやすくまとめられている。
 さて,著者の東京大学名誉教授佐野圭司先生は言うまでもなく,わが国の近代脳神経外科学の始まりと今日に至る発展に重大な貢献をされた方である。この学問の中で最も重要な主題として位置づけられていた脳腫瘍には特に力を注がれ,ご自身で研究,治療され,多くの後進の数限りない卓越した研究を指導してこられた。すなわち,脳腫瘍についての過去と現在を熟知され,常に未来を見通してこられた方である。したがってこの書には,過去から未来に至る脳腫瘍の昇華された重要な部分が見事に集約されており,根底には絶え間ない研究の歴史が流れている。現在が導かれた過去の事項,未来を示す過去と現在が随所に示されており,ややもすると複雑になりがちな脳腫瘍を論理的に理解することを可能にした佐野圭司先生ならではの書といえる。

脳腫瘍の基礎と全体像を把握

 本書は,学生,研修医,脳神経外科医のみならず,これから神経腫瘍学を学ぶ人々には必ず読んでいただきたい。脳腫瘍の基礎と全体像をよく理解し把握していただけると確信する。また,脳腫瘍を学んできた方々にも時に読み返していただきたい。さらに前に進むためのヒントを得ていただけると思う。
B5・頁328 定価(本体20,000円+税) 医学書院


21世紀の呼吸器病臨床の展望

呼吸器疾患の分子生物学 川上義和,他 編集

《書 評》太田保世(東海大教授・呼吸器内科学)

 この本は,20世紀における呼吸器疾患の分子生物学の知見を集大成し,それらを21世紀の臨床医学にどのように反映させるかという壮大な意図を持っている。百科事典のように,項目,内容が豊富であり,ひょっとすると呼吸器病学の形を根底から変革する可能性が示唆されている。しかもそれらが,卓越した編集方針と構成によって,初学者にも理解できるように整理されている。

最前線の知見を豊富に紹介

 全体は次の4章からなっている。第Ⅰ章「呼吸器疾患と分子生物学の接点」では,重要な呼吸器疾患のほとんどについて,分子生物学がどのように関わっているかが説かれている。私のような初学者がじっくり読むべき章である。第II章は「呼吸器疾患における分子生物学の基礎とその臨床応用」で,ここには,まだまだ臨床の現実との乖離がないではないが,むしろここに21世紀の呼吸器病の臨床の展望が秘められている。第III章の「分子生物学の基本手技」にかなりの頁数が割かれている。実際に分子生物学を志す方々には非常に役に立つであろう。最後の第IV章には,時代の要求や編者らの個性が示されていて,「インターネットを利用した新しい情報の入手法」が簡潔にまとめられている。各項の工夫が,冒頭の「要旨」や各項末尾の「今後の課題」,そして総説と各論に分けた文献紹介などに示されている。惜しむらくは,「今後の課題」の捉え方に,著者による(あるいは主題による)差が大きい。執筆陣に,国の内外で現に活躍中の若手が多いことも本書の特徴であろう。そのために,最前線の知見が豊富に出てくるという素晴らしさがある。
 以上が,虚飾のない印象である。書評としては相応しくないであろうが,ある偏見を述べておきたい。本書の編者から書評を依頼された時,「この方面は素人ですから」とお断りをした。「素人の方が面白いから」とも言われたが,実はこころの中には,もう1つ大きな理由があることを秘しておいた。それは,現代医学の,木を見て森を見ないような風潮に対する,科学と宗教のはざまにあるような,個人的な違和感である。「神あるいは自然は,人間の生命を統一的個体として作り給うた」(梅原猛)という哲学を信ずる身には,分子生物学が「難信之法」であったのである。そして「自然の法」という思想に,何かそぐわない感覚を持ち続けてきたのである。私は仏教者ではないが,親鸞の「自信教人信」という言葉を,教育者として大事にしている。まず自ら信じ,人に教えて信じさせるということである。本書の編著者は,まず自ら信じていることに間違いはなく,人によい理解をさせようと努力されている。科学は宗教と違って,理解しなければ信ずるには至らないからである。
 問題はその後で,編者らが序文に分化と統合ということを言われているが,この分野の「今後の課題」は,何をどこまで究めて,どのように応用するかという技術論の課題ではなく,「自然の法」を医学者がどう理解するかという,哲学的,宗教的な理解の上に統合することだと思っている。「心を持った統一的個体」ではない生や,八百比丘尼のように死なない生に溢れ,新しい生が圧迫される人間社会は,考えるだけでもおぞましい。

医療における統合とは

 ついでだからもう1つ親鸞の思想を借りれば,20世紀の分子生物学を,真理に向かってひたすら走った「往相回向」の世代であったとすれば,21世紀には,現実の世界に戻って人を救うという意味での「還相回向」の時代になる必要がありそうだ。それが統合であろうと思う。このような雑感めいた書評では,名著を世に問われた編著者に申しわけがないが,少なくとも,1人の無知な人間が本書に接して,帰依しないまでも「難信之法」であるとは思わなくなったとすれば,それは編著者の教化の賜物であり,大きな敬意を表したい。
B5・頁468 定価(本体16,000円+税) 医学書院


脳卒中診療におけるグローバル・スタンダードを提示

メイヨー・クリニック 脳卒中ハンドブック
D. O. Wiebers,他 著/高木誠,大平貴之 監訳

《書 評》内山真一郎(東女医大脳神経センター助教授・神経内科学)

 メイヨー・クリニックは毎年行なわれる全米の開業医を対象としたアンケート調査で,最も優れた医療機関として常に1,2位を占めているが,中でも神経内科はスタッフが充実しており,神経学の研修体制には定評がある。メイヨー・クリニックの神経内科にはさまざまな部門があるが,脳卒中部門は多くのスタッフがおり,脳血管障害分類第1版(NINCDS-I)のMillikan先生から脳血管障害分類第3版(NINDS-III)のWhisnant先生に至るまで,NIHの脳卒中分類の研究班長にはメイヨー・クリニック神経内科脳卒中部門のチーフが選ばれてきたことからもわかるように,彼らは常に米国における脳卒中の臨床でオピニオン・リーダーの役割を果たしてきた。また,日本からもこれまで多くの留学生が学び,脳卒中の分野で活躍する多くの優秀な研究者を輩出している。

メイヨー・クリニックの脳卒中診療の水準と真髄を反映

 この『Handbook of Stroke』は現在の脳卒中部門のチーフ・コンサルタントである,メイヨー医科大学のWiebers教授ら3名が執筆したが,彼らが序文で書いているように,本書はJack Whisnant先生(現名誉コンサルタント兼名誉教授)の脳卒中診療に対する理念を色濃く反映している。筆者もWhisnant先生にはメイヨー・クリニック留学時代に多くを学び,帰国後も国際学会などでお会いするたびにすばらしい人間性に触れる喜びを感じている。そのWhisnant先生を受け継いだWiebers教授らが執筆した本書の内容は,メイヨー・クリニックにおける脳卒中診療の水準と真髄を反映している。
 研修医や臨床の第一線で働いている医師たちが携行するハンドブックとしては,米国から出版された内科や神経内科の治療マニュアルやそれらの訳書があるが,脳卒中に関する同様なマニュアルはこれまでなかった。しかも本書は単なる脳卒中の治療のみに関するハンドブックではなく,脳卒中の病因や診断についても詳しく解説しており,しかもそれらの内容は内科学の中の脳卒中学あるいは神経学の中の脳卒中学という明確な位置づけの下に執筆されているので,脳卒中の鑑別診断はいかに幅広い内科的知識が必要かということを認識させてくれ,この点が他の脳卒中のテキストと異なる大きな特徴の1つとなっている。
 本書の構成のもう1つの大きな特徴は,脳卒中の診療を病型別および重症度別に解説している点である。脳卒中を脳梗塞,脳出血,くも膜下出血に分類して記載するのは当然のことであるが,本書では脳梗塞もNINDS-IIIの臨床概念による病型分類に準拠して系統的に解説しており,管理に関しても重症度により個別に一般的評価と治療を記載しているので,実地臨床には非常に便利である。また,脳卒中の各病型の治療法を決定するガイドラインがフローチャートで図示されており,メイヨー・クリニックひいてはアメリカの脳卒中診療におけるdecision makingのグローバル・スタンダードを知ることができる。
 本書の監訳者の1人である高木誠氏は,わが国を代表する脳卒中診療のオピニオン・リーダーの1人である。筆者の経験からも,これだけ豊富な内容の翻訳をわかりやすい日本語で監修するには大変な労力を費やしたことは想像に難くない。共同監訳者の大平貴之氏,および他のすべての分担訳者の熱意に敬意を表したい。
 脳卒中診療に携わるすべての臨床医に,本書を実用価値の高い,新しいマニュアルとして推薦する。
B5・頁320 定価(本体7,600円+税) MEDSi


画像診断のプロセスを学べるテキスト

フィルムリーディング(1) 脳・脊髄 宮坂和男 編集

《書 評》中川 洋(愛知医大教授・脳神経外科学)

 このたびわが国の神経放射線医のリーダーの1人である宮坂和男教授(北大放射線医学)により『フィルムリーディング 脳・脊髄』が医学書院から出版された。
 ふりかえると,ちょうど私が米国で脳神経外科と神経放射線科の研修をしていた1970年代半ばにCTが開発され,また1980年代にMRIが出現した。この4分の1世紀の間に神経画像診断が飛躍的に発展し,従来に比べて高度の医療がなされるようになった。しかし医学生や若い医師をいかに教育するかは以前にも増して問題であり,その一環としてのフィルムリーディングは非常に興味深く,また教育にも大変重要でありかつ有効な方法である。このシリーズはそれを見事に誌上で実現させたといってよい。

症例検討会を誌上で再現

 この著書の特徴は,日常の診察でよく遭遇する症例を集録し見開きで示し,左頁に症例の詳細な病歴と精度の高い画像が載っていて,症例検討会を誌上で再現させている。そして右頁にはエキスパートによる画像の正確な読み方と鑑別診断が記され,続いてその症例の確定診断が書かれている。またその疾患のエッセンスが「病気の豆知識」として簡単かつ明瞭に述べられていて,これから専門医試験を受験する方には好都合である。
 またもう1つの特徴は,頭蓋内疾患ばかりでなく脊髄疾患の画像診断も掲載されていることである。日常よくみられる椎間板ヘルニア,脊椎管狭窄症,OPLL,OYL,骨折,AAD,先天性異常,脊髄腫瘍から鑑別診断が時に難しい血管疾患や脱髄疾患まで読者にわかりやすく解説されている。

読者が自己評価できる

 そして最後にその症例の画像診断の難易度マークが3段階に分類されているのが非常に面白い。医学部卒業レベルが☆,研修医レベルが☆☆,そして専門医レベルが☆☆☆となっていて,読者が自分を採点し,各自の神経画像診断学のlearning curveを認識し,今後の学習や研修への励みとすることができる。
 以上のことからこのユニークな著書を医学生,研修医,脳神経外科医,神経放射線医,神経内科医をはじめ多くの医療従事者に推薦する次第である。
B5・頁168 定価(本体6,500円+税) 医学書院


乳癌手術を志す多くの医師に

乳癌手術アトラス 霞富士雄 著

《書 評》三浦重人(愛知県がんセンター・乳腺外科部長)

 霞富士雄先生の著書『乳癌手術アトラス』が出版された。平成10年春,折しも先生が東京国際フォーラムにおいて第6回日本乳癌学会総会を主宰された時と一致する。先生は本書出版のために7年間にわたって原稿を書きためてこられたということであるが,すばらしい発刊のタイミングに驚いている。もっと驚くのは,日本一多くの乳癌手術症例数をこなし,忙しい乳癌学会会長職をこなしながら,よく執筆の時間が見つけられたものと思う。乳癌の研究に捧げた先生の執念ともいうべき心意気を感じる。

読ませる手術書

 本書を拝見して,私はこれを手にした読者の2つの場面を思い描いた。
 第1は,乳癌の手術を学ぼうとする研修生や臨床医の場面。うまくいかなかった自分の手術について,どこの部分がなぜうまくなかったのかを悩んで本書を開く。するとそこに熟練の師が現れて,第1助手をつとめながら,一緒になって反省点を解き明かしてくれる。すなわち本書は,外科医が陥りやすいpitfallを示し,それを避けるためのコツを伝授してくれる「実践の書」である。“One point advice”あるいは“coffee break”として挿入されたフレーズは,手術中の何気ない会話を装いつつ,師が弟子に伝えようとするまさに金言集である。
 第2場には,ソファと一杯のコーヒーが必要である。本書を手にして,そこには乳癌学に魅入られた者同士の対話がある。メスによって癌を治すことの決意について,癌治療の本質について,医の倫理について……。めまぐるしい術式変遷の波間にあって,なお,新時代への方向感覚とゆるぎない信念を同時に維持することの難しさに悩む。すなわち本書は,著者の30年の経験に基づく手術哲学を行間に滲ませた「読ませる手術書」である。

乳癌手術の心・技・体を極める

 誠に僭越ではあるが,私の目に映る霞先生の人物評を一言。序文にみられるように,彼の内面はシャイで謙譲,そして常に不安を意識する繊細な神経の持ち主である。自身仰せの如く,多少classicかもしれない。しかしいったんメスを手にして手術を語る時,彼の口調は人が変わったごとくに侵しがたい自信と説得力に満ちている。「癌研」あるいは「恩師」の名をもって語られる言葉が,実はすべて霞先生自身の哲学であることは明白である。そしてご自身の信条を貫くことに,頑固なまでの正義感とそして美学を感じておられる,彼はロマンチストである。
 乳腺外科を志す多くの学徒が本書を通して先生の手術に対するロマンを感じとり,乳癌手術の心・技・体を極められるように祈っている。
A4・頁238 定価(本体23,000円+税) 医学書院


生殖医療に従事するすべてのスタッフに

不妊治療ガイダンス 改訂第2版 荒木重雄 著

《書 評》福田貴美子(蔵本ウイメンズクリニック)

 妊娠しないという状況が不妊治療を受ける患者に与える精神的・社会的影響は大きい。しかしながら自然の摂理と絡む治療である生殖医療においては,外科的処置や内科的投薬などと異なり,適切な医療を提供できたとしても100%妊娠できることは有り得ないのが現状である。一般不妊治療で妊娠に至らなかった患者は妊娠を諦めるか,または体外受精や顕微授精などの高度生殖医療に進み治療を継続している。現在の高度生殖医療の技術的進歩は妊娠が困難であった患者にも福音をもたらした。
 しかしながら,技術的な進歩は著しいが,患者への十分な説明と同意(インフォームドコンセント)は,その進歩についていけず,不安の中で治療を受けている患者は少なくない。長期不妊ともなれば,治療をこのまま続けていて本当に妊娠できるのだろうか,自分は妊娠できる身体なのだろうか,といった不安や悩みも増大していく。
 私たち生殖医療に従事するスタッフは,生殖医療における十分な知識を持ち,患者の心理を理解した上でサポートしていくことが必要とされる。

生殖医療を平易な言葉で解説

 本書『不妊治療ガイダンス』は,生殖医療についてできるだけ平易な言葉で理解しやすく書かれており,しかも日進月歩である生殖医療の中で活用していける科学的証拠に基づいた医療(Evidence Based Medicine)の最新文献も収載されており,患者に説明する際においても大変参考にある解説書である。
 また,「開かれた生殖医療」をモットーに,積極的にその啓蒙活動に取り組まれておられる荒木重雄先生による生殖医療の現状と今後を考えるためのメッセージも盛り込まれている必読の書である。
 現在,IVFコーディネーターとして勤務している立場から,今後生殖医療に従事されるIVFコーディネーターや不妊カウンセラー,ナースなど不妊に悩む患者に関わるすべてのスタッフの方々にぜひ読んでいただきたい1冊としてご紹介する次第である。
B5・頁158 定価(本体5,600円+税) 医学書院


簡単に思いどおりのビデオ編集

マックでビデオ
医師のためのデスクトップビデオ編集[入門編]
 長内孝之 著

《書 評》佐藤 潔(順大病院長・脳神経外科学)

 このたび医学書院より『マックでビデオ-医師のためのデスクトップビデオ編集[入門編]』が出版されましたので,推薦の言葉を一言述べさせていただきます。
 私の専門である脳神経外科学の領域では,ほとんどの手術が手術顕微鏡下に行なわれています。臨床研究を主題とした学会や研究会では,当然ビデオによる手術供覧がますますさかんになっています。スライドによる手術供覧よりも動画を用いたほうが,短時間に多くの情報を発表できることは当然のことで,また聴衆にとっても百聞は一見に如かずで,動画を入れた発表から多くを学びとることが可能となります。
 これまで,学会発表用のビデオ作成に際して,業者に依頼したりビデオタイトラーなどに依存することも決して稀ではありませんでした。しかし,このような形でビデオを制作すると,非常に時間がかかり費用もかさみます。「もっと簡単に,しかも思い通りのビデオ作成が医局単位でできないものか?」と考えておりました。
 この著者の使用しているシステムならば十分に医局単位で導入が可能であり,実際にこれを使用してみると,ビデオ編集は難しくないものであることがおわかりになると思います。私どもの教室でもこのシステムを導入してビデオ編集を行なうようになりました。

楽しみながらビデオ編集ができる

 脳神経外科学の分野以外でも独創的な手術や手術手技を持っておられる先生方も多いと思われます。このような方々の中に「ビデオ編集は難しく,費用がかかる」といった理由から発表を敬遠されてきた方も多かったのではないかと推測しております。このような先生方にとってもこの本に記載されているシステムを導入すれば,楽しみながら,また簡単にビデオ編集が可能となるのではないかと考えております。
 この本を片手にデスクトップビデオ編集を行ない,どんどん学会発表されることを希望いたします。
B5・頁152 CD-ROM 定価(本体4,500円+税) 医学書院