医学界新聞

誰が国民医療を救うのか?

-Healthcare Information World '98 より


 さる9月12-13日に,横浜市のパシフィコ横浜において行なわれたHealthcare Information World '98(主催:IDGワールドエキスポ/ジャパン)では,坪井栄孝氏(日本医師会長,写真右)と渡辺俊介氏(日本経済新聞社,写真左)による特別対談「誰が国民医療を救うのか?-国家100年の計をあやまたぬために」が企画された。その中で坪井氏は,「日本の医療制度は世界的に見ても良いのだから,DRGの導入等を考える前に,年金と医療保険の二重給付や老人保険の財源の曖昧さをなくし,情報公開やインフォームドコンセント,設備の整備・整理を進めるべきだ」と発言。また,「良心的な医療制度に国民が慣れ,その甘えが医師に対する不信につながっているのでは」という渡辺氏の問いに対しては,「まだまだ,インフォメーションが足りない」と,情報提供の大切さを訴えるなど,医療費抑制を基礎とした医療改革に対し,今後の医療業界の進むべき道を提唱した。