医学界新聞

全国痴呆性高齢者グループホーム連絡協議会
設立記念フォーラムを開催


 さる7月25日,東京の全社協・灘尾ホールにおいて,全国痴呆性高齢者グループホーム連絡協議会主催による,同協議会の設立記念フォーラム「住みなれたまちにグループホームを!」が,グループホームの普及をめざすことを目的に開かれた。なお,同フォーラムには全国からグループホームの運営者・スタッフをはじめ,これからグループホームを立ち上げたい,あるいは現に開設準備中の特別養護老人ホームや老健施設,病院の関係者など280人が参加した。

痴呆であってもよろこびのある日々を

 同協議会〔福島弘毅代表理事(グループホーム オクセン〈横浜〉),略称:全国GH協〕は,2000年度からはじまる介護保険制度を目前にして,ケアの質の保証や安定した運営の確保などのために,全国のグループホームやグループホームに関心のある者が集まり,さる5月30日に結成された。全国GH協は,それぞれのグループホーム独自のあり方を尊重しつつ,1人ひとりのかけがえのないいのちと暮らしと歴史を守り,息づかせていくための環境(場所,時間,人,地域)を提供していくことをめざすグループホームの発展という1つの目標に向けて共同で活動する組織として,「痴呆であっても,安らぎとよろこびのある日々を。そして,その人らしくさいごまで」をアピールしている。
 この日のフォーラムでは,新たな組織としての全国GH協の出発を記念して,役員・顧問の紹介の後,自立的な老夫婦の暮らしを映写しながら物静かに語る写真家・田邊順一氏の記念講演「レンズを通して見た生命の輝き」をはじめ,シンポジウム「立ち上げようグループホーム!-多様な実践例から」を企画。厚生省担当官を交え,ごく近い将来グループホームを立ち上げたいと希望する多くの参加者らにより,熱心な報告や討議が行なわれた。
 なお,全国GH協の事務局によると,設立から7月末までの2か月間に,会員数は個人・団体合わせて220に達した。全国GH協に関する問合せは下記まで。

・全国痴呆性高齢者グループホーム連絡協議会事務局
 TEL&FAX(03)3232-9272