医学界新聞

「第25回日本医学会総会」第2回記者発表会開催

メインテーマは“社会とともにあゆむ医学-開かれた医療の世紀へ”


今世紀の掉尾を飾るとともに,開かれた21世紀に向けて

 明年4月に開催される第25回日本医学会総会の第2回記者発表会が,森亘日本医学会長,坪井栄孝日本医師会長,高久史麿第25回日本医学会総会会頭(自治医大学長)ら諸関係者の出席のもと,さる7月7日,東京の日本医師会館において開催された。
 周知のように,日本医学会総会は日本医学会が日本医師会と協力して,医学および医学関連領域の進歩・発展を図り,学術面,実践面から医学における重要課題を総合的に討議することを目的として開催され,その第1回が明治35(1902)年に東京で開かれている。以来,4年ごとに開かれ,今回は第25回という記念すべき総会であると同時に,今世紀の掉尾を飾る総会になる。
 また日本医学会は,現在92分科会を擁しているが,日本医学会総会はこれらを連合し,分科会における最新の成果を統合して紹介する場を提供することになる。
 記者発表会では,森会長,坪井会長,高久会頭の挨拶,矢崎義雄準備委員長の準備状況の報告に続いて,廣川信隆学術委員長と開原成允展示委員長の準備状況報告,および質疑応答が行なわれた。

学術講演は4月2日から4日,展示は3月30日から4月8日

 「学術講演」は4月2日(金)から4日(日)まで,有楽町の東京国際フォーラム(12会場),有明の国際展示場:ビッグサイト(10会場),ホテルグランパシフィック(7会場)の計29会場で,また市民公開講座は3月30日―4月7日,国際展示場で開催される。
 一方,3月30日から4月8日まで開催される「展示」は,「医学展示部門」と「博覧会(“生命〔いのち〕”の博覧会)部門」に分けて,国際展示場で開催される。
 なお,医学会総会では明年1月31日まで「特別割引登録料による登録申込」を受け付けている。詳細は下記総会事務局まで。
・総会事務局:〒113-0033 東京都文京区本郷7-3-1 東京大学医学部
 TEL(03)5800-5524/FAX(03)5689-8098

(下に「学術プログラム」と「医学展示・博覧会」の内容を掲載)


第25回日本医学会総会

学術プログラム

I.概要
(1)会頭講演:社会とともにあゆむ医学(高久史麿)
(2)開会講演:医学の新たな枠組みを求めて(理化研脳科学総合研究センター長伊藤正男)
(3)閉会講演:医学の人間化と非人間化(評論家 立花隆)
(4)特別講演(基礎医学,臨床医学,社会医学の領域から各4題,計12題)
<基礎医学領域>
(1)細胞内の物質輸送の分子機構(東大・廣川信隆)
(2)グルタミン酸受容体と脳機能(京大・中西重忠)
(3)免疫系のシステム統御(京大・本庶佑)
(4)遺伝子診断と予防医学(東大・中村祐輔)
<臨床医学領域>
(5)生体移植の進歩と問題点(東大・幕内雅敏)
(6)21世紀における臨床研究の流れ(東大・矢崎義雄)
(7)我が研究におけるセレンディピティー(阪大・岸本忠三)
(8)日本の生命科学(京大・井村裕夫)
<社会医学領域>
(9)生と死の医学(上智大・デーケン)
(10)公衆衛生の責任(東北大・久道茂)
(11)21世紀に向けての医療保険制度(日本医師会・坪井栄孝)
(12)国家経済と医療経済(東大経済・宮島洋)

II.内容
(1)レクチャー(L):30分.27題
(2)レクチャーシリーズ(LS):20分.140題
(3)シンポジウム(S):120分.145題
(4)パネル(P):90分.43題
(5)テーマシリーズ(T):20分.30題(日常的な疾患に関する総説的な講演)
(6)公開講座:120分.21題

III.分野
(1)脳と神経
(2)心臓と血管
(3)血液と免疫
(4)癌
(5)発生と生殖
(6)加齢と老化
(7)分子細胞生物学
(8)細胞内情報伝達
(9)エイズと感染
(10)医薬と薬理
(11)注目される病態と疾患
(12)検査と診断
(13)治療の最前線
(14)プライマリケア
(15)ターミナルケア
(16)移植医療
(17)精神医学
(18)21世紀の医療
(19)環境と健康
(20)医療における教育と福祉
(21)看護とチーム医療
(22)社会と経済
(23)情報と生命倫理
(24)歯学
(25)緊急テーマ

医学展示・博覧会

〔医学展示部門〕
(第25回日本医学会総会登録会員を対象とする)
(1)医療情報システム展示・医科機器展示:1999年4月1日-4日(西展示棟)
(2)画像診断機器展示:1999年3月30日-4月8日(東展示棟)

〔博覧会部門〕(一般公開)
「医学博覧会〔“生命(いのち)の博覧会〕」:1999年3月30日-4月8日(西展示棟)
〔各館の構成とテーマ)
(1)第1館(人と病気との戦い)
(2)第2館(病院探検)
(3)第3館(安全都市・在宅ケア)
(4)第4館(世界に広がる医療)
(5)第5館(市民の広場;市民ステージ,書籍コーナー,健康モール,インターネット健康情報プラザ)