医学界新聞

対談 第25回日本臨床免疫学会開催にあたって

臨床免疫学の向かうべき方向性

矢田純一氏
(東京医科歯科大・小児科)
  宮坂信之氏
  (東京医科歯科大・第1内科)


 きたる9月17日-19日,東京の砂防会館および全共連ビルにおいて,第25回日本臨床免疫学会が開催される。
 本紙では,自己免疫疾患をはじめとする臨床免疫学領域の最前線で活躍されている宮坂信之氏を聞き手として,今学会の会長である矢田純一氏に,臨床免疫学の意義や問題点,最新のトピックスについてお話いただき,さらに今学会のプログラムの特徴や聴きどころをご紹介いただいた。


「臨床免疫学」とは何か

宮坂 免疫学は,昨今の学問の中で最も革命的な学問の1つで,進歩が著しく,次々と新しい言葉が生まれてきます。特にわれわれ臨床医は,なかなかその進歩についていきがたい部分があります。一方で,臨床免疫学は方法論として,臨床のありとあらゆる学問の中に取り入れられている側面もあります。
 その中で,臨床免疫学をどのよう考えていくべきなのか,またその概念とは何かが問題になってきます。先生は臨床免疫学という学問を,どのようにとらえていらっしゃるのでしょうか。
矢田 例えば,もともと臨床研究とは臨床の中で発生してきた問題を解決するための研究で,臨床免疫学もそういう概念でとらえることができると思います。一方,臨床での問題を解決するために研究を進め,掘り下げていけばいくほど基礎免疫学に近づいていきます。そういうことから,臨床免疫学と基礎免疫学とは境界があるとは言えない,むしろボーダーレスと言えるのです。臨床における問題をモチべーションとした研究に比重が置かれる学問として「臨床免疫学」を考えるとよいのではないでしょうか。

臨床から研究へのベクトル

宮坂 アメリカの学会にいくと,「from bench to clinics」とよく耳にします。つまり,研究室で見つけた事象を臨床に応用することで,ベクトルが研究室から臨床に向かっている,という意味ととれます。いまのお話は,むしろ臨床の中から臨床医が問題点を見つけて,基礎のほうにベクトルを向ける意味ととればよいですか。
矢田 われわれ臨床医の立場としては,そういうことだと思います。臨床医は実際に診療を行ない,固有の視点や問題意識があるので,それは研究するうえで貴重ではないでしょうか。
宮坂 よく私は,回診やカンファランスの際に「人の顔がそれぞれ違うように,症例も1例1例違う」と医局員に話します。教科書とまったく同じ症例などないのです。1つの症例を細かく見ることで,その症例の持つおもしろさや問題点がわかるのです。ですから,臨床の中から問題点を見つけ,基礎免疫学のテクニックを応用し,それを解析することが大切であり,臨床免疫学の存在意義の1つかなとも思うのです。
矢田 また,「研究から臨床へ」というベクトルにも絶えず注目していないといけませんね。臨床医も基礎免疫学を勉強していると,自分の抱えている問題がこれで解決できると気づくことがあり得ます。学問の進歩は,自分の視点から眺めるだけでなく,さまざまな視点から幅広く眺めていく中でヒントを得ることから生まれるのではないでしょうか。
宮坂 臨床免疫学には「基礎と臨床の融合」が求められているのです。現実に日本免疫学会も,臨床免疫学の部分が拡大し演題数も増えています。もっと基礎免疫学と臨床免疫学が,手をとっていかなければならないと思います。
 一方では,基礎免疫学で見つかった知見が必ずしも臨床の現場に十分に応用されていないとの批判もありますが,その点はどのようにお考えですか。
矢田 1つは,動物と人間とは基本的に違う部分があること,もう1つは,ヒトで研究するうえで,動物では行なえることがヒトではできない制約があることです。つまり,in vivo の研究はやりにくいとか,純系マウスのような形の揃った動物での研究ができないなどのハンディキャップがあることです。動物実験をそのままヒトには応用できないかもしれませんが,ヒトではできない部分を補ってくれるのが動物実験です。そこから得られたガイドマップをもとに,ヒトの研究のオリエンテーションをつけていけば,制約がある中でも補いがつくと思います。
宮坂 そういう意味では,臨床に携わる人たちや臨床研究を行なう人たちは基礎免疫学の知識を十分に知らなければいけないし,十分に消化して自分のものにしなければいけませんね。しかし,臨床免疫学の凄まじい進歩の中で,臨床医はその知識に溺れてしまい,十分に消化できないことも問題かもしれません。
矢田 その知識を消化する仲立ちのメディアが非常に重要ですね。今学会でも現在,猛烈な勢いで発展している免疫学を,臨床家にもわかるようにダイジェストして解説してもらいたいと考えています。

臨床医における研究の位置づけ

宮坂 もう1つは,臨床医は臨床が第一の仕事で,どうしても臨床業務に追われてしまい,ものを考える時間が十分ではありません。また,曖昧なテクニックを使ったり,解析方法が非常に稚拙で,十分なコントロールがとられていないという技術的,方法論的な問題点もあります。そのあたりはどのようにお考えですか。
矢田 研究の手技自体が複雑になってきて,腰掛け的な形ではできにくい側面がありますが,それを解決する方法はいくつかあると思います。1つは,基礎の研究者とコラボレートし,ディスカッションしながら研究を進めること,それから臨床医といえども大きな問題を解決しなくてはいけない使命を担っているので,一定期間を研究に集中するやり方もあると思いますね。特に大学の臨床医にはそういうことがあってよいと思います。
宮坂 これは日本の大学の問題点かもしれませんが,昨今の教授選考の仕方をみても業績至上主義になってきて,研究室で時間を使う人が増えています。その一方で,臨床もやらなければならず,時間の都合がなかなかつきません。すなわち臨床医は,診療,教育,研究と,この3つをまんべんなくこなさなければいけませんが,それはある意味不可能なことです。たとえ臨床医でも,一定期間は研究に専念するようなシステムを作っていかなければいけませんね。

新しい実験法の構築

宮坂 ヒトはヘテロな集団であるため,in vivo 実験は難しいとのことでしたが,最近ではそのブレイクスルーの1つとして,in vivo で起きている事象を反映するようなin vitro の実験システムが開発されたり,マウスにヒトの細胞を移入し,ヒト免疫系を再構築することも行なわれています。それが臨床に与えるインパクトは大きいと思うのですが。
矢田 ヒトが使えない部分を補ってくれるという意味で,非常に貴重な研究の手法だと思います。
宮坂 動物は人間とは異なりますから,動物にヒトの免疫系を移入するとか,あるいはヒトの免疫系をうまくシステムとして反映できるようなin vitro のシステムの構築を考えていかないと,マウスと人間との壁は打ち破れないかもしれないですね。

ヒトの疾患から得られた新しい進歩

矢田 また,「experiment of nature」と言いますか,先天的に遺伝子欠陥がある方がいます。これは動物実験におけるノックアウト・マウスのように,神様が遺伝子をノックアウトしてしまったことによるとも考えられます。そのような人から得られる情報はとても貴重だと思うのです。同じ遺伝子でも,マウスとヒトでは表現される異常に異なった面があり,ヒトにおける免疫機構を正確に理解するには,そのような情報も必要だと思います。
宮坂 例として,ヒトのSCID(重症複合免疫不全症)の病因に,IL―2レセプターのγ鎖あるいは共通γ鎖の遺伝子異常の関与が解明されたことがあげられます。このあたりを具体的にご説明ください。
矢田 サイトカインの共通γ鎖の遺伝子に異常がある疾患では,表現型としてB細胞は発生しますが,T細胞発生と抗体産生ができないのです。マウスではそれとは症状が少し違います。
 さらに,Bruton型のγグロブリン血症の原因がBtk(Bruton's tyrosine kinase)というチロシンキナーゼの遺伝子異常とわかりました。この酵素は2つの研究室から発見されたのですが,一方では患者には欠けているが,健康な人には存在する遺伝子を探そうという方向から発見されました。これは,人間の病気から新しい進歩が得られた例になると思います。
宮坂 動物側だけでなく,症例を見ていく中から重要なことが見つかるのを忘れてはいけないですね。

日本の研究システムの問題点

宮坂 もう1つの問題点として,日本の場合,大学同士の壁が厚く,十分な協同研究ができにくい状況があります。あるいは,症例もそれぞれが抱えてしまっているため,共通の土俵でのディスカッションがしにくいのです。一方,世界ではそうではなく,特にアメリカでは協同研究がさかんで,研究室のボスは,世界各地に電話をかけまわってその日の仕事が始まるというように,同じ免疫学研究の分野でも日米ではシステムが違います。しかし日本だけが自分のテリトリーにこもっていては,仕事はうまく進まないのです。試薬や細胞の共有,知識や技術を共有することが求められています。その意味で,学会自体がそうしたことをプロモートする1つの原動力にならなければいけないと思うのです。今回の臨床免疫学会もその1つのドライビング・フォースになるべきだと考えています。
 また,日本は研究会や学会,また同じような雑誌の数が非常に多いのも大きな問題だと常々感じています。先生は,昨今のこのような状況をいかがお考えですか。
矢田 確かに圧倒的に多過ぎますね。学会も整理すべきと思いますし,雑誌も同じテーマで種々の出版社が企画して,無駄も多いとは思います。では誰がそれをコントロールするのかという話になりますが。
宮坂 欧米では,年に1, 2本,全身全霊をそそぎ込み,ある分野の進歩の総説やレビューを書くことが名誉とされています。しかし,日本の場合は,似たような企画が次から次にいろいろな雑誌社から持ち込まれて,われわれも仕方なくワープロで切り張りしていることになりかねない。それは決して学問の進歩につながっているとは思えないですね。
矢田 レビューを書くことは自分の勉強にとてもよいと思います。人に伝えようとすると,曖昧だった部分が曖昧のままではいられないので深く勉強することになるのです。若い人もレビューにチャレンジして,ある分野を一度まとめてみるのもいいと思います。
宮坂 書く努力をしないのは大きな問題だと思います。それはレビューもそうですし,原著論文もそうです。アメリカでは「publish or perish」という言葉があるように,「原著論文を書かなくては出世できない」という傾向があります。日本の若い人たちも貪欲に書く努力をすべきです。実際に書き,その中で議論することが,その人自身を磨く1つの要因だと思います。

臨床免疫学のホットなトピックス

基礎免疫学の進歩を理解する

宮坂 9月17-19日開催の「第25回日本臨床免疫学会」の主旨をお話しください。
矢田 この学会の1つの軸は,いま基礎免疫学でどこまでわかっているかを,臨床分野の人にこの3日間で勉強してもらおうということです。さらに,この分野で大きなトピックスになっているテーマで特別講演をお願いしています。
 1つは「エイズ化学療法―最近の進歩」で,最近は化学療法が進歩して,エイズ患者さんも相当長生きできる見通しがついてきました。そこで,このたびエイズ治療薬を世界で最初に見つけた満屋裕明先生(熊本大)が帰国されましたので,この機会にお話をうかがいたいと考えています。「肝臓移植と免疫抑制療法」の講演をお願いした藤堂省先生(北大)は,臓器移植で最も有名な米ピッツバーグ大学で長年研究され,今年帰国された方です。移植免疫をどう考えるべきか,現在どこまで移植拒絶反応をコントロールできるのかなど,up-to-dateな話がうかがえるのではと思います。
宮坂 もう1つのテーマが粘膜免疫(「粘膜系細胞間インターネット」)ですね。粘膜免疫は今までわかっているようでわかっていませんでした。しかし現在,粘膜を構成する細胞は多様で,そこで抗原がプロセスされ,さまざまな細胞が教育を受けることがわかってきました。ここでは免疫系の構成細胞と相互作用の話がメインですか。
矢田 そうですね。体全体,いわゆる系統的な免疫応答と,粘膜局所における免疫応答は違った点があり,局所の粘膜免疫系は独立した単位で営んでいることがわかり,臨床的にも応用できる見通しがついてきました。その代表は経口トレランスで,粘膜を通して抗原を与えると,その抗原に対するトレランスが誘導され,免疫反応が起きなくなる現象があり,それをアレルギーや自己免疫疾患の治療に応用しようという考えも出てきています。こういうユニークな免疫系の研究は,ものすごい勢いで発展していますから,そのあたりの知識を得るのは勉強になると思います。
宮坂 ヒトのアレルギー性疾患や自己免疫疾患で,経口トレランス療法がうまくいくようになると,安上がりで安全性の高い治療になります。しかし現時点では,マウスで言われるほどの効果は,残念ながらあがっていないのです。しかし,粘膜免疫にはわからない点も多く,そういう意味では,この粘膜免疫について臨床医も知る必要があると思います。

臨床と基礎をつなぐトピックス

宮坂 シンポジウムはどのような趣旨で行なわれるのですか。
矢田 現在,実際に進んでいる研究を発表してもらい,その研究の内容を通して,シンポジウムのテーマである問題点を理解してもらうという主旨で3題組みました。
宮坂 「ケモカインと臨床」,「自己免疫疾患における免疫調整異常の分子機構」,「アポトーシス―基礎と臨床」の3つですね。これはいずれも日本が,ある意味では世界をリードしている,あるいは世界に伍している分野で,臨床的にも進歩が見られるところですね。
矢田 松島綱治先生(金沢大)が発見されたIL―8に代表されるケモカインとは,白血球を呼び寄せる走化作用を持つサイトカインです。白血球を動員するので,炎症反応に必ずかかわり合いを持っていますし,アレルギー反応にも関係しているので,臨床医も注目しなければいけないテーマです。それと同時に,ケモカインのレセプターはエイズウイルスのレセプターでもあるという話があり,意外なところでエイズ治療にも応用されてきています。そのあたりがこのシンポジウムの聞きどころだと思います。
宮坂 その意味で,この3つのシンポジウムは,いずれも基礎免疫学と臨床免疫学をつなぐ最新のトピックスが含まれているので,ぜひ聴いていただきたい部分ですね。

自己免疫疾患の分子機構の解明

矢田 シンポジウム「自己免疫疾患の分子機構」は宮坂先生に司会をお願いしています。内容を教えていただけますか。
宮坂 自己免疫疾患とは,免疫系の反乱といってよい状態のことです。本来,免疫系は外からの異物を排除するメカニズムと考えられていましたが,実はそうではなく,自己と非自己を区別するメカニズムなのです。それが順調だと,外から入ってきた異物を拒絶できます。その結果,防御機構として働くことになるのです。
 したがって,免疫系の根本にあるのは自己と非自己の見きわめですが,自己免疫疾患はその見きわめができなくなってしまう状態なのです。その結果,免疫系が自己の細胞を攻撃するために疾患が起こることがわかってきましたが,最近ではそれが細胞や分子レベル,さらに進んで遺伝子レベルでもわかってきたのです。そのあたりの進歩を紹介したいと考えています。
 さらに,分子レベルあるいは遺伝子の異常だけでなく,その相互作用の異常にも話を進める予定です。それぞれの分子はそれほどおかしくなくても,なぜか相互作用がうまくいかないという,システムの異常も最近ではわかってきました。今までこれらはブラックス・ボックスに入っていたのですが,これを開くことで,難治性とされていた自己免疫疾患の治療が効率よく行なえる可能性がある,との考え方でシンポジウムを進めたいと思っています。
 それから,全身性エリテマトーデス(SLE)を中心とした疾患の自己抗体産生のメカニズム,あるいは自己寛容の破綻のメカニズムがどこまで解明されたかを見てみたいと思います。同時に,そのような異常を逆手にとって,どのような治療が可能となるかにもアプローチしたいと考えています。

アポトーシスと自己免疫疾患

矢田 もう1つのテーマである「アポトーシス」も,自己免疫疾患の分子機構にかかってきますね。
宮坂 自己抗体をつくるB細胞のアポトーシスがうまくいかない場合に自己抗体産生がさかんになりますし,T細胞の異常でも自己抗体産生が起こることから,アポトーシスと自己免疫疾患は非常に注目されています。さらに,抗体産生とは違うアスペクトになりますが,例えば慢性関節リウマチの病態の基本は滑膜増殖ですが,なぜ滑膜細胞が増殖するかについて,従来は増殖因子の立場から見られていたのですが,逆に滑膜細胞が死滅しにくい,つまりアポトーシスを起こしにくいこともわかってきたのです。岩倉洋一郎先生(東大医科研)たちが明らかにしたように,慢性関節リウマチ様の病変を自然に発生するHTLV-1トランスジェニックマウスに抗Fas抗体を投与すると,関節炎の発症が抑制されるとのデータも出ています。
 そういう意味で,アポトーシスのメカニズムの解明は,自己免疫疾患の免疫異常機構を明らかにすることにもなりますし,ひいていえば,自己免疫疾患の治療につながる可能性があるのです。
矢田 免疫反応の調節のさまざまな局面でアポトーシスが使われているのですね。それが歯止めになり,ほどよいところで免疫反応がおさまるようにできているのですが,そのメカニズムを知ることは,自己免疫疾患を考えるうえでも大事だし,免疫の関係するさまざまな病気を考える基礎となる話だと思います。
宮坂 また,アポトーシスのメカニズムは高等な細胞だけにあるのではなく,原始的な細胞から高等な細胞にまで共通するメカニズムなのです。この分野は基礎的な仕事も臨床に還元されてきていますし,自己免疫疾患の分野から,すなわち臨床の分野から基礎をみる意味でも,ベクトルが両方向に向いている非常におもしろい分野だと思います。

ディスカッションの場を提供

宮坂 ワークショップは,ただ聴いて勉強するというより,臨床医がお互いに丁々発止と討論する場所ととらえてよろしいですか。
矢田 そうですね。勉強と同時にディスカッションに参加できる場だと思います。
 ぜひ免疫学に興味のある方は勉強にいらして,そして討議に参加していただきたい。満足して得るものが多いはずです。そういう意味で,臨床免疫分野の人ばかりでなく,これから勉強を始めようとか,あるいは始めたばかりの人も聞きにきていただければ,いろいろ勉強になると思うんです。そういう意味で,この学会では大学院の学生や海外からの留学生は無料で招待しています。それからいろいろな研究所の方々も,自分の研究のテーマを探しに学会に来ていただければと思っています。
宮坂 この学会のもう1つの特徴は,演者も座長も非常に若いことで,up-to-dateな学問が語られると思います。若い人たちが多いだけに,ただ一方的に話すだけではなく,ディスカッションしたい人たちもたくさんいると思いますので,実りある学会になるのではないでしょうか。
矢田 免疫が関係する臨床分野はいくつかあり,リウマチや臓器移植の拒絶反応,感染症などそれぞれに学会がありますが,それだけでいいかというと疑問が残ります。この学会の位置づけとして,それらを横断的につなぐ横糸になるのではないかと考えています。同じ免疫現象が異なる分野で考えられているわけですが,そのような異なる分野の人が,共通の免疫というテーマで,もう一度考え直す場でもあると私は思っております。
宮坂 今までの学会が縦糸とすれば,この学会はまさに横糸で,縦糸と横糸が組み合わされてはじめてよい織物が織れるわけです。この学会に主体的に参加することによってこそ,各人がそれぞれの目で「織り上がった文様」を評価し,将来への糧とすることができると思います。盛会を期待しております。

・・本日はありがとうございました。