医学界新聞

「strokology(脳卒中学)」の実践をめざして

●秋田県立脳血管研究センターに脳卒中診療部新設


 高齢社会を迎え,今後ますます脳梗塞発症数が増加することが予想されることを鑑み,秋田県立脳血管研究センターでは,各科共同の医療チームで研究し診療を行なう「脳卒中診療部」(部長=鈴木明文氏)を新設する。
 本センターは,秋田県の脳卒中専門病院として1969年に発足し,以来研究と診療を重ね数々の成果を上げ,現在では,脳卒中にとどまらず,脳腫瘍,脊髄疾患,変成疾患と多様化し,脳・神経疾患全般を対象とした研究,診療を進めている。
 このような状況下で,「脳卒中診療部」開設は,最近,学会などでも必要性が問われはじめている「脳卒中学(strokology)」を実践しようとする試み。さらにPET(Positron emission tomography)や脳磁図(MEG)記録装置など,脳神経系に関する最新の診断機器を十分に設備し,脳卒中治療の進歩をめざす医療環境としては最高級のものといえる。
 9月スタートをめざす本診療部開設の目的を,鈴木部長はこう語る。 「1つは脳卒中についての診療科の壁を取り除き,これまで培ってきた知識や経験を患者さんに有効に還元すること。もう1つは,現在,「内科系」と「外科系」で意見が異なる問題点や,共通した問題,課題について科学的に検証し,共同で問題解決にあたること」
 本診療部では開設に伴い,若い医師を以下の条件で募集している。
(1)脳卒中を全身病としてとらえるため, 所属科を問わない
(2)募集枠2名
(3)秋田県の規定により,採用された場合「非常勤医師」扱いとなる(健康保険は付せられる) なお,詳細は下記まで問い合わせのこと。
 連絡先:〒010 秋田市千秋久保田町6-10 秋田県立脳血管研究センター 脳卒中診療部(鈴木明文)
 TEL(0188)33-0115/ FAX(0188)33-2104
 E-mail: akifumi@akita-noken.go.jp