医学界新聞

塚原仲晃記念賞に辻省次氏が決定


 財団法人ブレインサイエンス振興財団(理事長=佐藤昌康氏)は,生命科学の分野で優れた独創的研究を行なっている45歳以下の研究者の中から毎年1名を選び,塚原仲晃記念賞を贈呈しているが,第11回(平成8年度)塚原仲晃記念賞は,「脊髄小脳変性症の分子病態機構の解明」に関する優れた研究業績によって辻省次氏(新潟大脳研究所教授)に決定。
 また,ブレインサイエンス(脳神経に関する科学)の研究者へ贈られる研究助成金は次の8氏に決定した。
(1)王剛氏(鹿児島大)「下側頭皮質(TE野)における物体像の脳内表現-in vivo光計測法による解析」
(2)樋口宗史氏(阪大)「神経分化・シナプス可塑性に関わる遺伝子制御」
(3)籾山明子氏(長崎大)「脊髄NMDA受容体の侵害受容機構における役割」
(4)志賀隆氏(筑波大)「一次求心性線維の脊髄における標的認識機構」
(5)吉岡耕一氏(東医歯大)「神経伝達物質の非量子的放出機構の研究」
(6)南康博氏(神戸大)「神経特異的新規受容体型キナーゼの機能解析」
(7)南部篤氏(都神経科学総合研)「大脳皮質-視床下核投射の機能的解析」
(8)西本育夫氏(慶大)「アルツハイマー病における神経細胞死の研究」
 なお,同賞の記念講演会および贈呈式は,きたる6月9日,KKRホテル(旧竹橋会館)において行なわれる予定。