医学界新聞

骨髄バンク事業による骨髄移植の実施状況

骨髄移植1000例を突破,ドナー登録者数約8万人に


 日本骨髄バンク事業による骨髄移植の実施状況がこのほど発表され,骨髄バンクを介して実施された移植件数は,1993(平成5)年1月の第1号以来,今年1月末現在で1019例にのぼることがわかった。
 日本骨髄バンクは,1991年12月の骨髄移植推進財団の発足とともに設立され,翌年1月からドナー登録,同6月から患者登録を開始した。今年1月末現在のドナー登録者数の累計は7万9675人,また患者登録者数は4844人である。登録患者の疾患のうち最も多いのは急性白血病(2444人),次いで慢性白血病(1063人)で,以下,重度再生不良性貧血,骨髄異形成症候群,先天性の疾患,その他と続いている。
 骨髄移植実施件数は,骨髄バンク事業の拡大とともに増加している。骨髄移植実施件数は,1993年には毎月1~17例であったが,1996年には毎月23~41例となっている。今年1月末までに骨髄移植が実施された1019例のうち,15歳以下の患者は296人。なお,移植患者の経過についての昨年10月1日現在の調査では,実施人数667名中,生存中が353名(53%),死亡が314名(47%)であった。
 また,骨髄移植実施にあたっては骨髄提供者にも入院が必要だが,今回の発表では骨髄提供者の入院日数は3日74人,4日476人,5日314人,6日122人,7日以上31人,その他2人と,4~6日が912人を占めることも報告された。