医学界新聞

看護婦(士)の合格率が12年ぶりに90%を割る
厚生省 保助看国家試験合格者を発表



 厚生省は4月16日,本年3月に実施した第82回保健婦(士),第79回助産婦,第85回看護婦(士) 国家試験の合格者を発表した。これによると,合格率が保健婦(士)で昨年を上回ったものの,助産婦, 看護婦(士)は前年を下回った(下表参照)。
 特に看護婦(士)国家試験では過去最高の4万5600人の受験者(昨年は4万2532人)を記録したが, 合格者は昨年をわずか105人を上回る4万927人にとどまり,合格率は89.8%で,1984年(88.3%)以来12年 ぶりに90%を下回る結果となった。これについて厚生省健康政策局の田村やよひ看護課長補佐は,「国家 試験に対する方針を変えたわけでも,試験を難しくしたのでもない」と語った。なお合格者が4万人を上 回るのは3年連続。
 また保助看国家試験については,昨年3月厚生省に提出された「看護婦等国家試験改善検討委員 会」報告書を受けて,来年実施の国家試験から試験日を1週間繰り上げられ2月中の実施に,また合格発表 の時期も現在の4月から3月中に実施することが検討されている。この件については,出題傾向の改善を含 めて,本年6月の医療関係者審議会で明らかとなる予定である。

保助看の合格者数と合格率の推移
 年度合格者数(人)合格率(%)


1993
1994
1995
1996
37,809
40,004
40,822
40,927
99.2
98.9
96.0
89.8


1993
1994
1995
1996
2,428
2,427
2,562
2,842
99.8
94.3
95.6
98.2


1993
1994
1995
1996
1,537
1,573
1,623
1,580
97.2
97.2
98.6
97.4