臨床外科がリニューアルします!
2025.12.10
ページ、項目数ともに大幅にボリュームアップし、さらに充実した一冊をお届けします。
『臨床外科』 誌は2026年より隔月刊発行(奇数月、年6冊発行)へとリニューアルします。現在、第1号を鋭意制作中です。
リニューアル最初の特集は「大腸癌リンパ節郭清のすべて──D3 郭清から鼠径リンパ節郭清まで」をお届けします。
新連載として、エキスパートの経験知を集めた珠玉のディスカッション「究極のリカバリーショット」や、
各施設のリクルートに関する取り組みをご紹介する「みんなの勧誘大作戦!」が始まります。
引き続き、末永くご指導ご愛読を賜りますよう宜しくお願い申し上げます。
2025年12月
医学書院 『臨床外科』 編集室
特集 大腸癌リンパ節郭清のすべて―D3郭清から鼠径リンパ節郭清まで
大腸癌手術において、リンパ節郭清は大腸授動とともに極めて重要な要素である。特に血管周囲の手技となるために、不安定な手技は重篤な術中・術後合併症に直結する。また大腸という臓器の特性上、標準的な郭清であってもバリエーションに富むため、安全に施行するためには腫瘍学/解剖学的な理解と確かな技術を要する。本企画では、基本的なリンパ節郭清から、傍大動脈リンパ節郭清など経験することの多くない術式まで、開腹手術から近年普及しつつあるロボット支援手術それぞれのアプローチに対応し、読者にとって大腸癌手術におけるリンパ節郭清すべての知識と技術が得られる一冊になるよう企画した。
◆目次
大腸癌に対するリンパ節郭清のエビデンス(D2/D3郭清)
回盲部切除 D3郭清:腹腔鏡/ロボット
右半結腸切除 D3郭清:開腹/腹腔鏡/ロボット
脾彎曲部癌 D3郭清:腹腔鏡/ロボット
IMA D3郭清:開腹/腹腔鏡/ロボット
LCA温存 D3郭清:腹腔鏡 /ロボット
側方リンパ節郭清の予防的郭清:開腹/腹腔鏡/ロボット
内腸骨血管切除を伴う側方リンパ節郭清:開腹/ロボット
傍大動脈リンパ節郭清:開腹/腹腔鏡/ロボット
鼠径リンパ節郭清 以上、22項目
(次号の掲載予定)
肝門部領域胆管癌のすべて―術前管理から術後長期管理まで
座談会シリーズ 究極のリカバリーショット
ひとたび発生すると致命的になるような合併症について, 発生する原因や予防,回避の方法など,実際の症例をもとにディスカッションし,エキスパートの知恵の共有をはかる.
◆「連載にあたって」本文より抜粋
「(前略)いずれもなかなかゼロにはならない合併症で,いざ起きてしまったときにどうリカバリーショットを打つかが患者さんの命にかかわってきます.本連載では多数の症例,ご経験をお持ちの先生方とともに,リカバリーショットについて大いに語り合いたいと思います」
第1回 上部消化管編 膵液漏
比企直樹×木下敬弘×布部創也×樋口 格
(次号の掲載予定)
第2回 上部消化管編 十二指腸断端リーク
みんなの勧誘(リクルート)大作戦!
全体の医師数は増加している一方で、消化器外科医は減少の一途を辿っており、このような減少は、本来提供されるべき医療サービスに影響を及ぼすとされている。こうした消化器外科医の減少が嘆かれる昨今、現場のリクルートはどうなっているのか。本連載では、大学病院や市中病院など、様々な施設がこの減少の要因をどのように分析し、いかにリクルートへ結びつけているのかを紹介する。きっと自施設に合った勧誘の形が見つかるはず。
第1回
消化器外科の魅力を未来へ―働き方改革と次世代勧誘をつなぐ、北里大学の挑戦
北里大学 一般・小児・肝胆膵外科 藤山芳樹・他
(次号の掲載予定)
外科医療の未来への挑戦―東京科学大学消化管外科学分野における取り組み
東京科学大学 消化管外科分野 谷岡利朗・他
FOCUS
特集では取り上げられないような外科に関連する様々なトピックを毎回、読み切りの記事で掲載。この一本でトピックを手早く網羅し、外科医としての知見を広げる。
「デジタルクローン技術を活用した患者説明・同意取得業務DXの現状と展望」
渡邊祐介・他
「鼠径ヘルニア術後慢性疼痛の診療」
成田匡大
