実践 マタニティ診断 第4版

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本書は、マタニティ診断の基礎知識から活用のしかたまでを網羅した実践書。妊産褥婦や新生児をどのように観察し診断するのかに関して、事例を交えて実践的に理解することができる。このことがマタニティ診断を深く理解することにつながる。『マタニティ診断ガイドブック(第5版)』 と併せて活用していただきたい。

【謹告】 l本書の内容を無断で電子カルテや LAN,その他のソフトウェアやシステム等に利用することを禁じます。許可なく使用した場合には著作権侵害により利用停止の措置をとらせていただくことがあります。利用をご希望の場合には,下記あてにご連絡ください。
 医学書院 総務管理部 出版総務課 著作権係 TEL 03-3817-5722
編集 日本助産診断・実践研究会
発行 2016年03月判型:B5頁:336
ISBN 978-4-260-02493-8
定価 4,180円 (本体3,800円+税)
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第4版 序

 今回の改訂は,前回同様『マタニティ診断ガイドブック』の改訂に連動して行いました。内容的には第3版と大差ありませんが,診断名に付されているコード番号が変わっています。また,『NANDA-I看護診断 定義と分類 2015-2017』(原書第10版の訳)が昨年3月に発刊されたことにより,引用部分の差し替えが行われています(主に「第1章 マタニティ診断概論」)。
 初版の序(次頁,本サイトでは省略)で述べたように,マタニティ診断は助産・母性看護領域の看護診断であり,ウエルネス型看護診断を代表するものです。NANDA-Iの『2012-2014』版では,ウエルネス型看護診断をヘルスプロモーション型看護診断の中に包含し『2015-2017』ではその定義を変更していますが,本書では従来どおり,ウエルネス型看護診断としての位置づけを継承しています。ウエルネス型看護診断は,問題焦点型(実存型)看護診断と双璧をなす看護診断の型であるという認識からです。すなわち,ウエルネスはイルネス(病気)の反対語であり,問題焦点型看護診断はイルネスに関する看護診断であり,ウエルネス型看護診断は健康の維持・増進にかかわる看護診断であるという考えからです。主に,女性のライフサイクルや周産期の生理的変化に応じた看護診断はウエルネス型であり,異常が現れた場合は問題焦点型も併用されます。逆に病気治療中で重症であっても,今の健康状態を少しでも維持したい場合は,ウエルネス型を用いる場合もあるということです(詳細は第1章の「看護診断のタイプとマタニティ診断」3~5頁を参照されたい)。
 ともあれ,NANDA-Iをはじめ看護診断に関する書籍の中に挙げられている診断名は,問題焦点型やリスク型の看護診断名が圧倒的に多く,ウエルネス型の看護診断名は少なく,産科棟や周産期医療センター,産後ケアセンターなどでは活用できません。その点,マタニティ診断はウエルネス型中心であり,助産・母性看護領域での活用に十分こたえられるものと自負しています。さらに,本書によって診断名をつけるまでのプロセスやその診断に基づくケアの推測を,事例を用いて示しています。臨床現場でのご活用を願っています。さらに,電子カルテへの導入を促進していただきたいと願っています。
 今後とも,本書に対する忌憚のないご意見を賜りますようお願い申し上げます。

 2016年1月
 執筆者代表 青木康子

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第1章 マタニティ診断概論
 I マタニティ診断理解のために
  1.マタニティ診断とは
  2.マタニティ診断の関連事項
 II マタニティ診断のプロセス
  1.看護過程とマタニティ診断
  2.マタニティ診断の診断過程
  3.共同診断について
  4.共通診断について
 III マタニティ診断の診断類型
  1.看護診断分類の変遷
  2.看護診断分類におけるマタニティ診断の位置づけ
  3.診断類型開発の経緯
  4.マタニティ診断の分類(診断類型)
 IV マタニティ診断の診断名
  1.看護診断の構成要素
  2.診断名とその表現
  3.診断指標
 V マタニティ診断とケアの実践・評価
  1.診断とケア
  2.診断と評価
 VI 今後の課題と展望
  1.課題
  2.展望

第2章 妊娠期のマタニティ診断
 I 妊娠期のマタニティ診断の特徴と着目点
 II 妊娠期の診断類型と診断名のつけ方
  1.診断に必要な情報
  2.経過診断の診断類型と診断名のつけ方
  3.健康生活診断の診断類型と診断名のつけ方
 III 妊娠期のマタニティ診断とケア計画
  1.経過診断
  2.健康生活診断
 IV 事例にみる妊娠期のマタニティ診断の実際とケア計画
  1.順調な経過をたどっている初妊婦(妊娠20週0日)のマタニティ診断とケア計画
  2.要経過観察・要支援と診断した初妊婦(妊娠34週0日)のマタニティ診断とケア計画

第3章 分娩期のマタニティ診断
 I 分娩期のマタニティ診断の特徴と着目点
 II 分娩期の診断類型と診断名のつけ方
  1.診断に必要な情報
  2.経過診断の診断類型と診断名のつけ方
  3.健康生活診断の診断類型と診断名のつけ方
 III 分娩期のマタニティ診断とケア計画
  1.経過診断
  2.健康生活診断
 IV 事例にみる分娩期のマタニティ診断の実際とケア計画
  1.分娩開始5時間後の経産婦のマタニティ診断とケア計画
  2.陣痛が弱くなり要経過観察となった初産婦のマタニティ診断とケア計画

第4章 産褥期のマタニティ診断
 I 産褥期のマタニティ診断の特徴と着目点
 II 産褥期の診断類型と診断名のつけ方
  1.診断に必要な情報
  2.経過診断の診断類型と診断名のつけ方
  3.健康生活診断の診断類型と診断名のつけ方
 III 産褥期のマタニティ診断とケア計画
  1.経過診断
  2.健康生活診断
 IV 事例にみる産褥期のマタニティ診断の実際とケア計画
  1.順調な経過をたどっている褥婦(産褥3日目)のマタニティ診断とケア計画
  2.要支援と診断した褥婦(産褥5日目)のマタニティ診断とケア計画
  3.家庭訪問時(産褥9日目)のマタニティ診断とケア計画

第5章 新生児期のマタニティ診断
 I 新生児期のマタニティ診断の特徴と着目点
 II 新生児期の診断類型と診断名のつけ方
  1.診断に必要な情報
  2.経過診断の診断類型と診断名のつけ方
  3.健康生活診断の診断類型と診断名のつけ方
 III 新生児期のマタニティ診断とケア計画
  1.経過診断
  2.健康生活診断
 IV 事例にみる新生児期のマタニティ診断の実際とケア計画
  1.良好な経過をたどっている新生児の出生直後のマタニティ診断とケア計画
  2.乳頭吸着がうまくいかず要支援の診断となった新生児(日齢2日)の
   マタニティ診断とケア計画
  3.生理的変化で要経過観察(黄疸)となった新生児(日齢3日)の
   マタニティ診断とケア計画

索引

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本書の記述の正確性につきましては最善の努力を払っておりますが、この度弊社の責任におきまして、下記のような誤りがございました。お詫び申し上げますとともに訂正させていただきます。

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