人体の構造と機能 第4版

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解剖・生理に加え、病態生理に関する知識が平易な言葉でバランスよく収載されていると定評の本書。今回新たに「コンセプト・リンク」欄が加わり、個々の器官と全身との関係をより意識できるようになった。複雑な組織や構造の理解を促すため、イラストも刷新。各章に要約、復習問題や臨床的な応用問題があり、知識の整理や自己学習にも役立つ。苦手意識を克服し、知識を臨床実践に活かせるよう、随所に工夫が詰まった1冊。
エレイン N. マリーブ
林正 健二 / 今本 喜久子 / 遠藤 健司 / 大島 千佳 / 小田切 陽一 / 武田 多一 / 武田 裕子 / 竹野 ゆかり / 藤本 悦子
発行 2015年03月判型:A4変頁:656
ISBN 978-4-260-02055-8
定価 5,720円 (本体5,200円+税)

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訳者まえがき

 エレイン N. マリーブ(Elaine N. Marieb, R.N., Ph.D.)著,『Essentials of Human Anatomy & Physiology, 11th ed.』の翻訳(日本語版第4版)をお届けします.
 原著第4版を『人体の構造と機能』として翻訳したのは1997年でした.この日本語版第1版は看護系学生や教員から好評を博し,2004年までに9刷を重ねました.そこで2005年には原著第7版を日本語版第2版として,2010年には原著第9版を日本語版第3版として上梓してきました.
 今回原著第11版が出版され,以下に述べるような改訂が見られたため,一部の訳者を変えて,日本語版第4版を刊行する次第です.

改訂の主な内容
イラストが大幅に刷新され,よりリアルに,わかりやすくなりました.
理解しづらい図についての解説を補完したり,新たな図を作製したりして,内容が理解されやすいように工夫をこらしてあります.
図は多くの情報を含むため,一見しただけでは見過ごす点がしばしばあります.図の解説は,ていねいに読む習慣を身につける必要があります.
「ホメオスタシスの失調」に写真を加えるなど,疾患についての理解が深まるように配慮されています.
「コンセプト・リンク」欄が新設されました.それぞれの器官系がどう関連し,生命維持のためにどう相互作用しているかが解説され,個々の器官系と全身との関係をより意識できる内容となっています.
これまで割愛してきた用語集(Glossary)を収載しました.

本書のすぐれた特徴
物知りになるためではなく,看護職および医療関連職を目指す学生を対象としています.
人間の健康問題に対する反応を考えるときに基本となる身体的問題の理解を促す基礎知識の学習に役立つ内容です.
解剖学・生理学のみならず.医学における最新の知見を入念に取り入れてあります.
自学自習できるように構成されています.各章の最初に「到達目標チェックリスト」があり,章末には「復習問題」(記述式と多肢選択式),臨床的な問題が配置してあります.本文の途中にも「確認してみよう」という質問が設けられています.
器官系ごとに,構造(解剖学)から機能(生理学)へという順番で説明され,生理学的機序では必要に応じて,分子レベルの解説もされています.
解剖生理学の教科書で最も重要な図,写真,表がきわめて秀逸です.
非常にたくさんの情報を含む図も,初心者が見ても理解できるように,懇切ていねいな説明文が付してあります.

 マリーブの文章は,文学的な箇所が少なからずあり,日本語訳で難渋した箇所も少なくありません.翻訳にあたり,口語の適切な訳語を提案していただいた担当者の医学書院看護出版部の山内梢さんに深謝します.

 2015年1月
 訳者代表 林正 健二

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1 人体:オリエンテーション
   解剖学と生理学の概観
   個体を構成するさまざまなレベル
   生命の維持
   ホメオスタシス(恒常性)
   解剖学の用語
   要約
   復習問題
   もっと詳しく見てみよう
2 化学の基礎
   物質とエネルギーの概念
   物質の構成
   分子と化合物
   化学結合と化学反応
   生化学:生体の化学組成
   要約
   復習問題
   関連職種をのぞいてみよう
3 細胞と組織
 第1部 細胞
   生命を形づくる細胞の概観
   一般的な細胞の構造
   細胞生理学
 第2部 人体の組織
   上皮組織
   結合組織
   筋組織
   神経組織
   組織修復(傷の治癒)
 第3部 細胞と組織の発生・発達・老化
   要約
   復習問題
   もっと詳しく見てみよう
4 皮膚と膜
   人体の膜の分類
   皮膚(外皮系)
   皮膚と膜の発生・発達・老化
   要約
   器官系の協調
   復習問題
   もっと詳しく見てみよう
   関連職種をのぞいてみよう
5 骨格系
   骨:概観
   軸骨格
   付属肢骨格
   関節
   骨格系の発生・発達・老化
   要約
   器官系の協調
   復習問題
   もっと詳しく見てみよう
   関連職種をのぞいてみよう
6 筋系
   筋組織の概観
   骨格筋の微細構造
   骨格筋の活動性
   筋の運動の種類と名称
   骨格筋の肉眼解剖学
   筋系の発生・発達・老化
   要約
   器官系の協調
   復習問題
   もっと詳しく見てみよう
7 神経系
   神経系のしくみ
   神経組織:構造と機能
   中枢神経系
   末梢神経系
   神経系の発生・発達・老化
   器官系の協調
   要約
   復習問題
   もっと詳しく見てみよう
8 特殊感覚
 第1部 眼と視覚
   眼の構造
   視覚のしくみ
 第2部 耳:聴覚と平衡覚
   耳の構造
   平衡覚
   聴覚のメカニズム
   聴覚や平衡覚の障害
 第3部 化学的感覚:嗅覚と味覚
   嗅覚と嗅覚受容器
   味覚と味蕾
 第4部 特殊感覚の発生・発達・老化
   要約
   復習問題
   もっと詳しく見てみよう
   関連職種をのぞいてみよう
9 内分泌系
   内分泌系とホルモンの機能:概観
   主な内分泌腺
   ホルモンを産生するその他の組織や器官
   内分泌系の発生・発達・老化
   要約
   器官系の協調
   復習問題
   もっと詳しく見てみよう
10 血液
   血液の組成と機能
   止血機構
   血液型と輸血
   血液の発生・発達・老化
   要約
   復習問題
   関連職種をのぞいてみよう
11 心臓血管系
   心臓
   血管
   心臓血管系の発生・発達・老化
   要約
   器官系の協調
   復習問題
   もっと詳しく見てみよう
12 リンパ系と生体防御機構
 第1部 リンパ系
   リンパ管
   リンパ節
   その他のリンパ器官
 第2部 生体防御機構
   自然免疫
   獲得免疫
 第3部 リンパ系と生体防御機構の発生・発達・老化
   要約
   器官系の協調
   復習問題
   もっと詳しく見てみよう
13 呼吸器系
   呼吸器系の機能解剖
   呼吸生理学
   呼吸器疾患
   呼吸器系の発生・発達・老化
   器官系の協調
   要約
   復習問題
   もっと詳しく見てみよう
   関連職種をのぞいてみよう
14 消化器系と代謝
 第1部 消化器系の構造と機能
   消化器系の構造
   消化器系の機能
 第2部 栄養と代謝
   栄養
   代謝
 第3部 消化器系と代謝の発生・発達・老化
   器官系の協調
   要約
   復習問題
   もっと詳しく見てみよう
15 泌尿器系
   腎臓
   尿管・膀胱・尿道
   水・電解質と酸塩基平衡
   泌尿器系の発生・発達・老化
   器官系の協調
   要約
   復習問題
   もっと詳しく見てみよう
16 生殖器系
   男性生殖器系の構造
   男性生殖機能
   女性生殖器系の構造
   女性生殖機能と性周期
   乳腺
   妊娠と胚の発育
   生殖器系の発生・発達・老化
   器官系の協調
   要約
   復習問題
   もっと詳しく見てみよう
付録

  写真提供者一覧
  挿図作製者一覧
  用語集
  索引

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本書の記述の正確性につきましては最善の努力を払っておりますが、この度弊社の責任におきまして、下記のような誤りがございました。お詫び申し上げますとともに訂正させていただきます。

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