看護の統合と実践[1]
看護管理 第9版
本書の特長
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●チームで働くことが求められる看護師に必要となる、経済学・法学・社会学・教育学などの社会科学や、哲学・倫理学などの人文科学までの幅広い領域を横断的に学習できるようにしました。
●看護過程におけるマネジメントや他職種・地域との連携、病院以外での看護師の活動におけるマネジメントなど、臨床現場に適応しメンバーシップをとれることを目的とした構成にしています。
●看護必要度、個人情報保護法など、時代に即した内容を盛り込みました。
●学生が組織の中で働くことを想像しながら学習できるよう、マネジメントに必要な内容をより具体的に記載しました。
●第9版では全ページカラー化しました。概念などについては図を多用し、理解がはかれるようにするとともに、看護管理をより身近なものととらえて学習できるよう工夫しました。
*「系統看護学講座/系看」は株式会社医学書院の登録商標です。
シリーズ | 系統看護学講座 |
---|---|
著 | 上泉 和子 / 小山 秀夫 / 筧 淳夫 / 鄭 佳紅 |
発行 | 2013年01月判型:B5頁:280 |
ISBN | 978-4-260-01573-8 |
定価 | 2,750円 (本体2,500円+税) |
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- 序文
- 目次
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序文
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はしがき
看護管理というと,看護師長などの管理者になる人が学ぶものという理解が多い。事実,明治時代に,看護人が規則を逸脱しないように監督したことが看護管理の始まりであり,以来,看護管理は看護師長の仕事という理解をされてきた。しかし,現在の看護管理は,新しいヘルスケアシステムを創造し,チームや組織,システムを動かしていく活動としてとらえられている。
看護は対象者への援助であり,対象者1人ひとりに看護(サービス)を提供するための知識と技術であるが,対象者に必要な看護は,多くの場合継続性を必要とし,1人の看護職だけでは対象者のニーズを満たすことはできない。看護サービスを提供するためには,看護職同士の協働,他職種との連携,なにより対象者自身や対象者を取り巻く家族の協力とともに,対象者を取り巻くあらゆる資源を十分に活用することが必要となる。つまり,看護を提供できる知識と技能を持った人的資源(ヒト),看護を提供するための環境や医療用機器などの物的資源(モノ),看護を提供するためにかかる費用の財的資源(カネ)が必要である。人的資源,物的資源,財的資源は,自然発生的にあるわけではなく,多くの場合有限である。これらの資源をどのように有効利用するかが重要であり,それを維持・活用するための「しくみ」が看護管理(マネジメント)である。
チームや組織をつくり,動かしていくことは管理者だけの仕事ではなく,ケアを提供しているすべての看護職が担う役割でもある。
看護管理は,看護をしくみとしてとらえ,それがどのようになっているのか,問題はなにか,どのような改善策があるのか,どのようにすればよりよい看護が提供できるのかなどを追求するものである。そして,同時に多数の人々がともに働くための技である。
そこで,本書は管理者になる人だけのためのものではなく,すべての看護職が学習するための本として編集した。
2008年,看護基礎教育課程では,「看護師等養成所の運営に関する指導要領」において,「チーム医療および他職種との協働のなかで,看護師としてのメンバーシップおよびリーダーシップを理解する内容とする」ことおよび「看護をマネジメントできる基礎的能力を養う内容とする」ことが留意点として示された。また,看護師国家試験問題出題基準においても,保健医療制度の基本や保健師助産師看護師法,医療安全対策や療養環境などの患者の安全・安楽をまもる技術については必修問題にあげられている。
このように,近年,看護を学ぶ人たちにとって,看護実践のみならず,看護マネジメントのための知識が重要視されている。
前回の改訂(第8版)では,はじめて看護マネジメントを学習する方々の理解が深まることをめざして,章の組み立ての変更を行った。そして,リーダーシップの理論をはじめとするマネジメントに必要な知識と技術について拡充した。また,看護職個人としておよび組織としての安全管理についても充実させた。
今回の改訂(第9版)では,さらにチーム医療の視点,安全管理の視点,施設環境のマネジメントの視点を充実させるとともに,“わかりやすさ”をめざして,各章の内容の再構成を行った。また,全面カラー化し,図表のイメージをやさしく,より親しみやすくなるよう工夫した。その他,これまで同様に,新しいデータや制度など,できるだけ最新の情報を整理した。医療の進歩や,その時々の状況に応じ,制度やデータは変化する。みなさまには本書を活用するとともにつねに新しい情報を入手する必要性も理解していただきながら,看護管理の理解のために本書がお役にたてれば幸いである。
2012年11月
著者ら
看護管理というと,看護師長などの管理者になる人が学ぶものという理解が多い。事実,明治時代に,看護人が規則を逸脱しないように監督したことが看護管理の始まりであり,以来,看護管理は看護師長の仕事という理解をされてきた。しかし,現在の看護管理は,新しいヘルスケアシステムを創造し,チームや組織,システムを動かしていく活動としてとらえられている。
看護は対象者への援助であり,対象者1人ひとりに看護(サービス)を提供するための知識と技術であるが,対象者に必要な看護は,多くの場合継続性を必要とし,1人の看護職だけでは対象者のニーズを満たすことはできない。看護サービスを提供するためには,看護職同士の協働,他職種との連携,なにより対象者自身や対象者を取り巻く家族の協力とともに,対象者を取り巻くあらゆる資源を十分に活用することが必要となる。つまり,看護を提供できる知識と技能を持った人的資源(ヒト),看護を提供するための環境や医療用機器などの物的資源(モノ),看護を提供するためにかかる費用の財的資源(カネ)が必要である。人的資源,物的資源,財的資源は,自然発生的にあるわけではなく,多くの場合有限である。これらの資源をどのように有効利用するかが重要であり,それを維持・活用するための「しくみ」が看護管理(マネジメント)である。
チームや組織をつくり,動かしていくことは管理者だけの仕事ではなく,ケアを提供しているすべての看護職が担う役割でもある。
看護管理は,看護をしくみとしてとらえ,それがどのようになっているのか,問題はなにか,どのような改善策があるのか,どのようにすればよりよい看護が提供できるのかなどを追求するものである。そして,同時に多数の人々がともに働くための技である。
そこで,本書は管理者になる人だけのためのものではなく,すべての看護職が学習するための本として編集した。
2008年,看護基礎教育課程では,「看護師等養成所の運営に関する指導要領」において,「チーム医療および他職種との協働のなかで,看護師としてのメンバーシップおよびリーダーシップを理解する内容とする」ことおよび「看護をマネジメントできる基礎的能力を養う内容とする」ことが留意点として示された。また,看護師国家試験問題出題基準においても,保健医療制度の基本や保健師助産師看護師法,医療安全対策や療養環境などの患者の安全・安楽をまもる技術については必修問題にあげられている。
このように,近年,看護を学ぶ人たちにとって,看護実践のみならず,看護マネジメントのための知識が重要視されている。
前回の改訂(第8版)では,はじめて看護マネジメントを学習する方々の理解が深まることをめざして,章の組み立ての変更を行った。そして,リーダーシップの理論をはじめとするマネジメントに必要な知識と技術について拡充した。また,看護職個人としておよび組織としての安全管理についても充実させた。
今回の改訂(第9版)では,さらにチーム医療の視点,安全管理の視点,施設環境のマネジメントの視点を充実させるとともに,“わかりやすさ”をめざして,各章の内容の再構成を行った。また,全面カラー化し,図表のイメージをやさしく,より親しみやすくなるよう工夫した。その他,これまで同様に,新しいデータや制度など,できるだけ最新の情報を整理した。医療の進歩や,その時々の状況に応じ,制度やデータは変化する。みなさまには本書を活用するとともにつねに新しい情報を入手する必要性も理解していただきながら,看護管理の理解のために本書がお役にたてれば幸いである。
2012年11月
著者ら
目次
開く
第1章 看護とマネジメント
A 看護管理学とは
B マネジメントとは
C 看護におけるマネジメント
第2章 看護ケアのマネジメント
A 看護ケアのマネジメントと看護職の機能
B 患者の権利の尊重
C 安全管理
D チーム医療
E 看護業務の実践(日常業務のマネジメント)
第3章 看護サービスのマネジメント
A 看護サービスのマネジメント
(組織として看護サービスをマネジメントする)
B 組織目的達成のマネジメント
(組織としての目的を達成するためのマネジメント)
C 看護サービス提供のしくみづくり
D 人材のマネジメント
E 施設・設備環境のマネジメント
F 物品のマネジメント
G 情報のマネジメント
H 組織におけるリスクマネジメント
I サービスの評価
第4章 看護を取り巻く諸制度
A 看護の定義
B 看護職
C 看護実践の領域と場
D 医療制度
第5章 マネジメントに必要な知識と技術
A 組織とマネジメント
B リーダーシップとマネジメント
C 組織の調整
D 組織と個人
付録 看護管理関連資料
保健師助産師看護師法
看護師等の人材確保の促進に関する法律
ICN看護の定義
ICN看護師の定義
助産師の定義
看護業務基準
組織的看護サービスの基準
患者の権利に関するWMAリスボン宣言
看護者の倫理綱領
ICN看護師の倫理綱領
医の倫理綱領(抄)
保健医療福祉関係職種一覧
用語解説
索引
図表索引
A 看護管理学とは
B マネジメントとは
C 看護におけるマネジメント
第2章 看護ケアのマネジメント
A 看護ケアのマネジメントと看護職の機能
B 患者の権利の尊重
C 安全管理
D チーム医療
E 看護業務の実践(日常業務のマネジメント)
第3章 看護サービスのマネジメント
A 看護サービスのマネジメント
(組織として看護サービスをマネジメントする)
B 組織目的達成のマネジメント
(組織としての目的を達成するためのマネジメント)
C 看護サービス提供のしくみづくり
D 人材のマネジメント
E 施設・設備環境のマネジメント
F 物品のマネジメント
G 情報のマネジメント
H 組織におけるリスクマネジメント
I サービスの評価
第4章 看護を取り巻く諸制度
A 看護の定義
B 看護職
C 看護実践の領域と場
D 医療制度
第5章 マネジメントに必要な知識と技術
A 組織とマネジメント
B リーダーシップとマネジメント
C 組織の調整
D 組織と個人
付録 看護管理関連資料
保健師助産師看護師法
看護師等の人材確保の促進に関する法律
ICN看護の定義
ICN看護師の定義
助産師の定義
看護業務基準
組織的看護サービスの基準
患者の権利に関するWMAリスボン宣言
看護者の倫理綱領
ICN看護師の倫理綱領
医の倫理綱領(抄)
保健医療福祉関係職種一覧
用語解説
索引
図表索引
正誤表
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本書の記述の正確性につきましては最善の努力を払っておりますが、この度弊社の責任におきまして、下記のような誤りがございました。お詫び申し上げますとともに訂正させていただきます。
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