急性腹症診療ガイドライン2015
豊富な経験と英知を結集したガイドライン、待望の刊行
もっと見る
臨床で遭遇する機会の多い急性腹症患者に対する診療ガイドライン。症状と初期対応を重視し、限られた時間の中で的確に対応するための情報を盛り込んだ。疫学、問診、身体所見、検査の記載も充実。関連学会(腹部救急医学会、医学放射線学会、プライマリ・ケア連合学会、産科婦人科学会、血管外科学会)の豊富な経験と英知を結集した待望の1冊。
編集 | 急性腹症診療ガイドライン出版委員会 |
---|---|
発行 | 2015年03月判型:A4頁:188 |
ISBN | 978-4-260-02159-3 |
定価 | 4,180円 (本体3,800円+税) |
更新情報
-
更新情報はありません。
お気に入り商品に追加すると、この商品の更新情報や関連情報などをマイページでお知らせいたします。
- 序文
- 目次
序文
開く
『急性腹症診療ガイドライン』発刊にあたって/『急性腹症診療ガイドライン2015』作成にあたって
『急性腹症診療ガイドライン』発刊にあたって
日本腹部救急医学会は2003年に日本膵臓学会,厚生労働省難治性疾患克服研究事業難治性膵疾患に関する調査研究班とともに,『急性膵炎診療ガイドライン』を刊行した。日本で初めてのEvidence-based Medicineの手法に則ったガイドラインとして,その後のガイドラインの手本ともなった。さらに,このガイドラインは2009年に第3版を刊行し,ガイドラインの中で“Pancreatitis bundles”という臨床指標(世界で初めての急性膵炎でのbundles)を日本から提案した。第4版は,この『急性腹症診療ガイドライン』とほぼ同時期に発刊される。
日本腹部救急医学会は,その後,『急性胆管炎・胆嚢炎診療ガイドライン』を2005年に関連学会とともに発刊し,さらに,国際版ガイドライン(Tokyo Guidelines)も刊行した。2013年には日本版とTokyo Guidelinesを同一の診断基準,重症度判定基準でまとめた。ガイドラインのモバイルアプリを作成したことも寄与し,この内容は海外の教科書にも紹介され,世界的に使用されている。
このように日本腹部救急医学会は急性腹部疾患のガイドラインの作成にあたってきた。そこで,学会の根幹ともいえる急性腹症に関するガイドラインの作成を求める声が高まっていたことから,関係領域の学会と議論を重ね,ご協力を得ながら,今回の刊行に至った。本ガイドライン作成では,日本腹部救急医学会に加えて,日本医学放射線学会,日本プライマリ・ケア連合学会,日本産科婦人科学会,日本血管外科学会の協賛の下,各学会から委員を派遣していただいた。
本ガイドラインの誕生は,ご協力いただいた委員をはじめとして,公聴会で意見をお寄せいただいた方,外部評価としてご協力いただいた方,パブリックコメントをお寄せいただいた方々のご支援の賜物と考えており,皆様に心より御礼を申し上げます。このガイドラインを日常臨床に活用して患者さんに最適な医療を供与していただくことで,よりよい臨床経過が得られるならばわれわれの本望とするところです。
2015年2月
『急性腹症診療ガイドライン2015』作成にあたって
日本腹部救急医学会は『急性膵炎診療ガイドライン』『急性胆管炎・胆嚢炎診療ガイドライン』“Tokyo Guidelines”を刊行してきましたが,今回,学会名である「腹部救急」,すなわち,急性腹症に関する診療ガイドラインを作成することになりました。
日本腹部救急医学会,日本医学放射線学会,日本プライマリ・ケア連合学会,日本産科婦人科学会,日本血管外科学会から委員を派遣いただき,会議では毎回熱心な議論を交わしてエビデンスと日本の医療の現状を熟考しながらガイドラインを作成してきました。
本ガイドラインは疾患ではなく症状から,また広範な疾患が関与するため各疾患の診断や治療には言及せず,そこに至るまでの診断と初期対応に絞ったものとしました。疫学,問診,身体所見,検査,初期対応まで,過去に例のないガイドラインになったものと考えています。これも各領域の委員の協力によるところが大きく,それぞれの豊富な経験と英知を結集したガイドラインが作成できたものと思っております。
しかしながら,質の高いエビデンスが非常に限られている分野も少なからずあり,このガイドラインを契機に,今後のさらなる研究の実施とエビデンスの発信がなされることを期待しております。
公聴会,外部評価ならびに学会ホームページでの公開により,多数のフィードバックをいただき,作成作業における修正・改訂ではこれらが大変参考になりました。この場をお借りして,皆様のご協力に心より感謝を申し上げます。
ガイドラインは作成することが目的ではなく,それを普及させ,参考にしていただき,医療スタッフと患者・家族にとってより良い医療の実践に役立たせることが最大の目的です。そのため,ぜひ多数の方にこのガイドラインを周知の上,ご利用いただきたいと考えています。また,改善すべき点は遠慮なくお知らせいただき,改訂の際にはそれらのフィードバックを参考にして実地臨床でより活用しやすいものとしたいと考えています。
最後になりましたが,委員のご尽力に心より御礼を申し上げます。
2015年2月
『急性腹症診療ガイドライン』発刊にあたって
日本腹部救急医学会は2003年に日本膵臓学会,厚生労働省難治性疾患克服研究事業難治性膵疾患に関する調査研究班とともに,『急性膵炎診療ガイドライン』を刊行した。日本で初めてのEvidence-based Medicineの手法に則ったガイドラインとして,その後のガイドラインの手本ともなった。さらに,このガイドラインは2009年に第3版を刊行し,ガイドラインの中で“Pancreatitis bundles”という臨床指標(世界で初めての急性膵炎でのbundles)を日本から提案した。第4版は,この『急性腹症診療ガイドライン』とほぼ同時期に発刊される。
日本腹部救急医学会は,その後,『急性胆管炎・胆嚢炎診療ガイドライン』を2005年に関連学会とともに発刊し,さらに,国際版ガイドライン(Tokyo Guidelines)も刊行した。2013年には日本版とTokyo Guidelinesを同一の診断基準,重症度判定基準でまとめた。ガイドラインのモバイルアプリを作成したことも寄与し,この内容は海外の教科書にも紹介され,世界的に使用されている。
このように日本腹部救急医学会は急性腹部疾患のガイドラインの作成にあたってきた。そこで,学会の根幹ともいえる急性腹症に関するガイドラインの作成を求める声が高まっていたことから,関係領域の学会と議論を重ね,ご協力を得ながら,今回の刊行に至った。本ガイドライン作成では,日本腹部救急医学会に加えて,日本医学放射線学会,日本プライマリ・ケア連合学会,日本産科婦人科学会,日本血管外科学会の協賛の下,各学会から委員を派遣していただいた。
本ガイドラインの誕生は,ご協力いただいた委員をはじめとして,公聴会で意見をお寄せいただいた方,外部評価としてご協力いただいた方,パブリックコメントをお寄せいただいた方々のご支援の賜物と考えており,皆様に心より御礼を申し上げます。このガイドラインを日常臨床に活用して患者さんに最適な医療を供与していただくことで,よりよい臨床経過が得られるならばわれわれの本望とするところです。
2015年2月
日本腹部救急医学会 理事長 平田公一
日本医学放射線学会 理事長 本田 浩
日本プライマリ・ケア連合学会 理事長 丸山 泉
日本産科婦人科学会 理事長 小西郁生
日本血管外科学会 理事長 宮田哲郎
日本医学放射線学会 理事長 本田 浩
日本プライマリ・ケア連合学会 理事長 丸山 泉
日本産科婦人科学会 理事長 小西郁生
日本血管外科学会 理事長 宮田哲郎
『急性腹症診療ガイドライン2015』作成にあたって
日本腹部救急医学会は『急性膵炎診療ガイドライン』『急性胆管炎・胆嚢炎診療ガイドライン』“Tokyo Guidelines”を刊行してきましたが,今回,学会名である「腹部救急」,すなわち,急性腹症に関する診療ガイドラインを作成することになりました。
日本腹部救急医学会,日本医学放射線学会,日本プライマリ・ケア連合学会,日本産科婦人科学会,日本血管外科学会から委員を派遣いただき,会議では毎回熱心な議論を交わしてエビデンスと日本の医療の現状を熟考しながらガイドラインを作成してきました。
本ガイドラインは疾患ではなく症状から,また広範な疾患が関与するため各疾患の診断や治療には言及せず,そこに至るまでの診断と初期対応に絞ったものとしました。疫学,問診,身体所見,検査,初期対応まで,過去に例のないガイドラインになったものと考えています。これも各領域の委員の協力によるところが大きく,それぞれの豊富な経験と英知を結集したガイドラインが作成できたものと思っております。
しかしながら,質の高いエビデンスが非常に限られている分野も少なからずあり,このガイドラインを契機に,今後のさらなる研究の実施とエビデンスの発信がなされることを期待しております。
公聴会,外部評価ならびに学会ホームページでの公開により,多数のフィードバックをいただき,作成作業における修正・改訂ではこれらが大変参考になりました。この場をお借りして,皆様のご協力に心より感謝を申し上げます。
ガイドラインは作成することが目的ではなく,それを普及させ,参考にしていただき,医療スタッフと患者・家族にとってより良い医療の実践に役立たせることが最大の目的です。そのため,ぜひ多数の方にこのガイドラインを周知の上,ご利用いただきたいと考えています。また,改善すべき点は遠慮なくお知らせいただき,改訂の際にはそれらのフィードバックを参考にして実地臨床でより活用しやすいものとしたいと考えています。
最後になりましたが,委員のご尽力に心より御礼を申し上げます。
2015年2月
急性腹症診療ガイドライン作成委員会を代表して
委員長(日本腹部救急医学会) 真弓俊彦
副委員長(日本腹部救急医学会) 吉田雅博
副委員長(日本医学放射線学会) 古川 顕
副委員長(日本プライマリ・ケア連合学会) 田妻 進
副委員長(日本産科婦人科学会) 西井 修
副委員長(日本血管外科学会) 重松邦広
委員長(日本腹部救急医学会) 真弓俊彦
副委員長(日本腹部救急医学会) 吉田雅博
副委員長(日本医学放射線学会) 古川 顕
副委員長(日本プライマリ・ケア連合学会) 田妻 進
副委員長(日本産科婦人科学会) 西井 修
副委員長(日本血管外科学会) 重松邦広
目次
開く
『急性腹症診療ガイドライン』発刊にあたって
『急性腹症診療ガイドライン2015』作成にあたって
第I章 クリニカルクエスチョン一覧
第II章 ガイドライン作成方法
1 本ガイドラインの目的,利用者,対象者
2 本ガイドラインを使用する場合の注意事項
3 ガイドラインの作成法
4 ガイドライン作成ならびに評価に関する委員,公聴会,パブリックコメント
1)ガイドライン作成団体
2)ガイドライン作成委員会
3)ガイドライン評価委員会
4)公聴会,パブリックコメント
5 文献検索法,エビデンスレベル,推奨の強さ
1)文献検索法
2)文献のエビデンスレベルの分類法
3)推奨度分類
6 改訂
7 資金
8 本ガイドライン普及推進の工夫
1)出版ならびにホームページによる閲覧
2)患者・家族向けの解説
9 利益相反
第III章 急性腹症の定義(CQ1)
第IV章 急性腹症の疫学(CQ2-15)
第V章 急性腹症のアルゴリズム,腹痛部位と疾患
第VI章 急性腹症の病歴聴取(CQ16-31)
第VII章 急性腹症の診察(CQ32-48)
第VIII章 急性腹症の検査(CQ49-75)
第IX章 急性腹症の鑑別診断(CQ76-101)
第X章 急性腹症の初期治療(CQ102-106)
第XI章 急性腹症の教育プログラム(CQ107-108)
索引
『急性腹症診療ガイドライン2015』作成にあたって
第I章 クリニカルクエスチョン一覧
第II章 ガイドライン作成方法
1 本ガイドラインの目的,利用者,対象者
2 本ガイドラインを使用する場合の注意事項
3 ガイドラインの作成法
4 ガイドライン作成ならびに評価に関する委員,公聴会,パブリックコメント
1)ガイドライン作成団体
2)ガイドライン作成委員会
3)ガイドライン評価委員会
4)公聴会,パブリックコメント
5 文献検索法,エビデンスレベル,推奨の強さ
1)文献検索法
2)文献のエビデンスレベルの分類法
3)推奨度分類
6 改訂
7 資金
8 本ガイドライン普及推進の工夫
1)出版ならびにホームページによる閲覧
2)患者・家族向けの解説
9 利益相反
第III章 急性腹症の定義(CQ1)
第IV章 急性腹症の疫学(CQ2-15)
第V章 急性腹症のアルゴリズム,腹痛部位と疾患
第VI章 急性腹症の病歴聴取(CQ16-31)
第VII章 急性腹症の診察(CQ32-48)
第VIII章 急性腹症の検査(CQ49-75)
第IX章 急性腹症の鑑別診断(CQ76-101)
第X章 急性腹症の初期治療(CQ102-106)
第XI章 急性腹症の教育プログラム(CQ107-108)
索引
更新情報
-
更新情報はありません。
お気に入り商品に追加すると、この商品の更新情報や関連情報などをマイページでお知らせいたします。