マンモグラフィガイドライン 第3版増補版
乳がんの検診・診療に必携のガイドライン
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今回の改訂では、ソフトコピーによる画像評価法と評価基準、つまりは『モニタで画像を評価する、あるいは施設画像評価を受ける際に必須の項目』と、さらに日本医学放射線学会の仕様基準を満たした装置の修正が入った。また今回より2色刷を採用し、見やすさを向上させた。前版同様に、乳がん診療および検診に携わる医師・技師にとって必携の書籍である。
編集 | (社)日本医学放射線学会/(社)日本放射線技術学会 |
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発行 | 2014年04月判型:A4頁:112 |
ISBN | 978-4-260-01965-1 |
定価 | 3,300円 (本体3,000円+税) |
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第3版増補版への序
『マンモグラフィガイドライン』は1999年6月に第1版が刊行され,その後2004年4月に第2版,2007年4月に第2版増補版,2010年12月には第3版と版を重ねてきました。第2版ではデジタルマンモグラフィのフィルム表示の画像評価と品質管理に関する事項が,第2版増補版では2方向撮影の場合における所見の記載に関する事項が追加されました。そして第3版においては,読影におけるソフトコピーへの移行を受けソフトコピー(モニタ)による読影診断が追加されました。ソフトコピー診断においても,フィルムと同様に読影環境への配慮が必要で,マンモグラフィ用には専用のモニタとビューアソフトを備え,読影にあたっては当該マンモグラムの特性と使用モニタを知ったうえで,読影したい所見の種類を意識しての操作が必要であることからの改訂でありました。また,病理分類や被ばくによるリスク係数の改訂についても反映されたものでしたが,ソフトコピーによる画像評価基準については不確定要素が多く,積み残された状態でありました。
今回,NPO法人日本乳がん検診精度管理中央機構(2013年10月,NPO法人マンモグラフィ検診精度管理中央委員会が発展的に変更されました)によるデータ蓄積を基礎に,マンモグラフィガイドライン改訂委員の努力により,ソフトコピーによる画像評価基準を盛り込んだ第3版増補版を送り出すこととなりました。マンモグラフィの品質管理・精度保証の観点からは,本来,使用されている状態での画像評価が望ましいことは言うまでもありません。そこで,多種類の画像とビューアが存在するわが国の実情において,公正かつ公平な評価が実現できるかどうか試行錯誤が行われてきた結果,医学会,技術学会と工業会が協力してそのシステムを構築したものです。ソフトコピー化により個別化が進み,マンモグラフィの精度管理が不可能になる危険も指摘されていましたが,本基準により一歩前進したと確信しております。
ガイドラインにおける追加・修正事項は少なく,第3版増補版の形態となってはいますが,今回追加される項目により,マンモグラフィの精度管理に与える影響は非常に大きいと思います。増補版の実現に協力くださった関係者・関連団体各位に深謝するとともに,本ガイドラインがマンモグラフィの精度管理の中心的役割を果たしていくことを期待しております。
2014年3月
(社)日本医学放射線学会画像撮影委員会
マンモグラフィガイドライン改訂委員会
委員長 山下康行
『マンモグラフィガイドライン』は1999年6月に第1版が刊行され,その後2004年4月に第2版,2007年4月に第2版増補版,2010年12月には第3版と版を重ねてきました。第2版ではデジタルマンモグラフィのフィルム表示の画像評価と品質管理に関する事項が,第2版増補版では2方向撮影の場合における所見の記載に関する事項が追加されました。そして第3版においては,読影におけるソフトコピーへの移行を受けソフトコピー(モニタ)による読影診断が追加されました。ソフトコピー診断においても,フィルムと同様に読影環境への配慮が必要で,マンモグラフィ用には専用のモニタとビューアソフトを備え,読影にあたっては当該マンモグラムの特性と使用モニタを知ったうえで,読影したい所見の種類を意識しての操作が必要であることからの改訂でありました。また,病理分類や被ばくによるリスク係数の改訂についても反映されたものでしたが,ソフトコピーによる画像評価基準については不確定要素が多く,積み残された状態でありました。
今回,NPO法人日本乳がん検診精度管理中央機構(2013年10月,NPO法人マンモグラフィ検診精度管理中央委員会が発展的に変更されました)によるデータ蓄積を基礎に,マンモグラフィガイドライン改訂委員の努力により,ソフトコピーによる画像評価基準を盛り込んだ第3版増補版を送り出すこととなりました。マンモグラフィの品質管理・精度保証の観点からは,本来,使用されている状態での画像評価が望ましいことは言うまでもありません。そこで,多種類の画像とビューアが存在するわが国の実情において,公正かつ公平な評価が実現できるかどうか試行錯誤が行われてきた結果,医学会,技術学会と工業会が協力してそのシステムを構築したものです。ソフトコピー化により個別化が進み,マンモグラフィの精度管理が不可能になる危険も指摘されていましたが,本基準により一歩前進したと確信しております。
ガイドラインにおける追加・修正事項は少なく,第3版増補版の形態となってはいますが,今回追加される項目により,マンモグラフィの精度管理に与える影響は非常に大きいと思います。増補版の実現に協力くださった関係者・関連団体各位に深謝するとともに,本ガイドラインがマンモグラフィの精度管理の中心的役割を果たしていくことを期待しております。
2014年3月
(社)日本医学放射線学会画像撮影委員会
マンモグラフィガイドライン改訂委員会
委員長 山下康行
目次
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第1章 マンモグラフィシステム
1.構成
2.性能
第2章 撮影法
1.撮影情報の表示
2.読影環境
3.乳房の圧迫
4.ポジショニング
5.標準撮影法
6.撮影時における既往歴の記載
7.追加撮影法
8.乳管造影
9.ステレオ撮影,ステレオガイド下吸引式組織生検
第3章 乳房の解剖と正常像
1.マンモグラフィにおける乳房の解剖と正常像
2.年齢による変化
3.乳腺の組織学的構造
第4章 乳腺疾患の病理
1.良性上皮性腫瘍
2.悪性上皮性腫瘍:乳癌
3.結合織性および上皮性混合腫瘍
4.非上皮性腫瘍
5.乳腺症
6.腫瘍様病変
第5章 マンモグラム読影の基本
1.フィルムマンモグラフィの読影
2.ソフトコピー(モニタ)による読影診断
第6章 マンモグラム所見用語
A 腫瘤
1.形状
2.境界および辺縁
3.濃度
B 石灰化
1.明らかな良性石灰化
2.良悪性の鑑別を必要とする石灰化
C その他の所見
1.乳腺実質の所見
2.皮膚所見
3.リンパ節の所見
第7章 所見の記載
A 検診用報告書
1.フィルムの評価
2.乳房の構成に関する記載
3.所見の記載
4.部位の記載
5.判定
6.マンモグラム所見用紙の例
7.検診マンモグラム所見用紙の例
B 診療用報告書
1.フィルムの評価
2.乳房の構成に関する記載
3.所見の記載
4.部位の記載
5.診断の記載
6.判定
7.診療用マンモグラムの読影所見記載例
第8章 マンモグラムの読影の実際
1.腫瘤
2.石灰化
3.その他の所見
4.総合判定
第9章 画像評価
1.ファントム画像評価(視覚評価とデジタル評価)
2.臨床画像評価
3.総合評価
第10章 精度保証
1.精度管理システム
2.受入試験と品質管理
3.乳がん検診車
4.放射線科医をはじめとしたマンモグラフィ読影医の役割と責任
第11章 被ばくによるリスクと乳がん検診の利益/リスク比
1.背景:わが国の乳がん検診の方式とICRP2007勧告
2.マンモグラフィ被ばくのリスク
3.マンモグラフィ乳がん検診の利益と利益/リスク比
4.考察と結論
索引
1.構成
2.性能
第2章 撮影法
1.撮影情報の表示
2.読影環境
3.乳房の圧迫
4.ポジショニング
5.標準撮影法
6.撮影時における既往歴の記載
7.追加撮影法
8.乳管造影
9.ステレオ撮影,ステレオガイド下吸引式組織生検
第3章 乳房の解剖と正常像
1.マンモグラフィにおける乳房の解剖と正常像
2.年齢による変化
3.乳腺の組織学的構造
第4章 乳腺疾患の病理
1.良性上皮性腫瘍
2.悪性上皮性腫瘍:乳癌
3.結合織性および上皮性混合腫瘍
4.非上皮性腫瘍
5.乳腺症
6.腫瘍様病変
第5章 マンモグラム読影の基本
1.フィルムマンモグラフィの読影
2.ソフトコピー(モニタ)による読影診断
第6章 マンモグラム所見用語
A 腫瘤
1.形状
2.境界および辺縁
3.濃度
B 石灰化
1.明らかな良性石灰化
2.良悪性の鑑別を必要とする石灰化
C その他の所見
1.乳腺実質の所見
2.皮膚所見
3.リンパ節の所見
第7章 所見の記載
A 検診用報告書
1.フィルムの評価
2.乳房の構成に関する記載
3.所見の記載
4.部位の記載
5.判定
6.マンモグラム所見用紙の例
7.検診マンモグラム所見用紙の例
B 診療用報告書
1.フィルムの評価
2.乳房の構成に関する記載
3.所見の記載
4.部位の記載
5.診断の記載
6.判定
7.診療用マンモグラムの読影所見記載例
第8章 マンモグラムの読影の実際
1.腫瘤
2.石灰化
3.その他の所見
4.総合判定
第9章 画像評価
1.ファントム画像評価(視覚評価とデジタル評価)
2.臨床画像評価
3.総合評価
第10章 精度保証
1.精度管理システム
2.受入試験と品質管理
3.乳がん検診車
4.放射線科医をはじめとしたマンモグラフィ読影医の役割と責任
第11章 被ばくによるリスクと乳がん検診の利益/リスク比
1.背景:わが国の乳がん検診の方式とICRP2007勧告
2.マンモグラフィ被ばくのリスク
3.マンモグラフィ乳がん検診の利益と利益/リスク比
4.考察と結論
索引
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