標準口腔外科学 第4版
口腔外科学の全体像がよくわかる、歯科学生向け教科書の11年ぶりの改訂
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11年ぶりの改訂となる歯科学生向けの口腔外科分野の教科書。口腔外科学領域の現状を踏まえたうえで、歯科学生が習得すべきミニマム・リクワイアメントを簡潔に提示。今版では、手術総論をはじめ、口腔外科の総論部分を充実させた。疾患各論も、本態、症状、診断、治療に至るまでわかりやすく解説している。またフルカラー化となり、多くの疾患がより視認しやすくなっている。巻末には、歯科医師国家試験出題基準対照表も収載。
シリーズ | 標準歯科 |
---|---|
監修 | 野間 弘康 / 瀬戸 晥一 |
編集 | 内山 健志 / 近藤 壽郎 / 久保田 英朗 |
発行 | 2015年12月判型:B5頁:592 |
ISBN | 978-4-260-02042-8 |
定価 | 13,750円 (本体12,500円+税) |
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序文
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第4版 序
21世紀も早15年が経過し,分子生物学・遺伝子工学の著しい進歩に伴って口腔に関する疾患の概念に大きな変化がみられるようになった.臨床においては低侵襲手術,さらに医療連携やチーム医療など,口腔外科を学ぶ者にはより幅広い知識と技術が求められている.本書は題名からわかるように口腔外科の標準を求めたものである.顎口腔系の標準的な治療を担うためには,教育がすべてであるとの理念の下,編者一同責任をもって企画・編集に当たった.なお,今版からオールカラーとなった.対象とする顎口腔系の疾患は,大部分が視認することができるので,現代の教科書にはロジックとビジュアルの両者が求められるためである.
第4版の大きな特徴は,口腔外科の総論部分を充実させた点である.第1章の「口腔外科の歴史と展望」に始まり,円滑な教育が実施されることを願い,卒前臨床実習とコア・カリキュラム,および口腔外科の卒後教育の項目を章立てした.また,口腔外科の治療の本質は手術であることから,口腔外科手術総論の章を設けるとともに,安全な手術と周術期管理の習熟と知識の整理のため,外科的侵襲の病態生理と患者管理の章を設けた.
従来,非観血的療法が主体を成す口腔粘膜疾患,唾液腺疾患,および顎関節疾患などに対しても口腔外科医がその診療を担当してきた.また高齢者医療の増加から,患者がもつ全身の慢性疾患への対応が迫られ,口腔外科の守備範囲はますます広まっている.最近では口腔内科臨床の独立が進みつつあるが,今版ではこれらの領域の疾患についても,前版の記載の見直しを図りつつ掲載した.さらに各論部分については,今日的なリハビリテーションと口腔ケアを充実させるなど,最新の知見をもとにした記載へと改めた.
上述のごとく,時代の変化に即応して改編に努めたが,編集の基本原則は,初版からの方針を遵守している.WHOの新分類に準拠するとともに歯科医師国家試験出題基準の項目についても網羅し,さらに巻末に「歯科医師国家試験出題基準対照表」を収載することで学生の便宜を図っている.執筆陣は当該分野で活躍中の全国の専門家の方々を中心にお願いし,大幅に刷新した.心血を注いで担当していただいたものと確信している.
本書が学生の卒前教育ならびに専門医の卒後教育のための教科書として,さらに開業医の先生方には座右の書として広く活用されることを編者一同心より念願している.
2015年11月
内山健志・近藤壽郎・久保田英朗
21世紀も早15年が経過し,分子生物学・遺伝子工学の著しい進歩に伴って口腔に関する疾患の概念に大きな変化がみられるようになった.臨床においては低侵襲手術,さらに医療連携やチーム医療など,口腔外科を学ぶ者にはより幅広い知識と技術が求められている.本書は題名からわかるように口腔外科の標準を求めたものである.顎口腔系の標準的な治療を担うためには,教育がすべてであるとの理念の下,編者一同責任をもって企画・編集に当たった.なお,今版からオールカラーとなった.対象とする顎口腔系の疾患は,大部分が視認することができるので,現代の教科書にはロジックとビジュアルの両者が求められるためである.
第4版の大きな特徴は,口腔外科の総論部分を充実させた点である.第1章の「口腔外科の歴史と展望」に始まり,円滑な教育が実施されることを願い,卒前臨床実習とコア・カリキュラム,および口腔外科の卒後教育の項目を章立てした.また,口腔外科の治療の本質は手術であることから,口腔外科手術総論の章を設けるとともに,安全な手術と周術期管理の習熟と知識の整理のため,外科的侵襲の病態生理と患者管理の章を設けた.
従来,非観血的療法が主体を成す口腔粘膜疾患,唾液腺疾患,および顎関節疾患などに対しても口腔外科医がその診療を担当してきた.また高齢者医療の増加から,患者がもつ全身の慢性疾患への対応が迫られ,口腔外科の守備範囲はますます広まっている.最近では口腔内科臨床の独立が進みつつあるが,今版ではこれらの領域の疾患についても,前版の記載の見直しを図りつつ掲載した.さらに各論部分については,今日的なリハビリテーションと口腔ケアを充実させるなど,最新の知見をもとにした記載へと改めた.
上述のごとく,時代の変化に即応して改編に努めたが,編集の基本原則は,初版からの方針を遵守している.WHOの新分類に準拠するとともに歯科医師国家試験出題基準の項目についても網羅し,さらに巻末に「歯科医師国家試験出題基準対照表」を収載することで学生の便宜を図っている.執筆陣は当該分野で活躍中の全国の専門家の方々を中心にお願いし,大幅に刷新した.心血を注いで担当していただいたものと確信している.
本書が学生の卒前教育ならびに専門医の卒後教育のための教科書として,さらに開業医の先生方には座右の書として広く活用されることを編者一同心より念願している.
2015年11月
内山健志・近藤壽郎・久保田英朗
目次
開く
第1章 口腔外科の歴史と展望
A 口腔外科の歴史
B 口腔外科医療の概念の変遷と今後の展望
第2章 口腔外科診断法
A 診断総論
B 主要症候
C 検査法
第3章 口腔外科手術総論
A 無菌法(滅菌法および消毒法)
B 基本的な手術器具の取り扱い
C 基本的手術手技
第4章 外科的侵襲の病態生理と患者管理
A 侵襲と生体反応
B 患者の評価および管理
C 栄養管理
D 救急蘇生法
E リスクマネジメントと医療安全
第5章 再生医療の口腔外科における活用
第6章 卒前臨床実習とモデル・コア・カリキュラム
第7章 口腔外科の卒後教育
第8章 先天異常および発育異常
総論
A 先天異常および発育異常の定義
B 先天異常の成因による分類
C 先天奇形の分類
D 口腔顎顔面の先天異常および発育異常
E 口腔顔面裂の成因
F 顔面・口腔の発生と先天異常
G 顎顔面変形症の成因と分類
各論
A 歯の異常
B 口腔顎顔面外科軟組織の異常
C 口唇裂・口蓋裂
D 顔面裂
E 顎顔面・口腔領域に徴候をみる症候群
F 顎顔面の変形および発育異常
G 合併症とその対策
第9章 損傷
総論
A 損傷の種類
B 創傷治癒
各論
A 歯の外傷
B 骨折
C 口腔・顔面軟組織の損傷
D 合併損傷
第10章 炎症
総論
A 炎症とは
B 炎症の臨床的側面
C 炎症の原因
D 炎症の経過とそのメカニズム
E 炎症の過程と組織変化
F 炎症の分類
G 感染症
H 臨床症状と診断
I 炎症の治療
各論
A 歯性化膿性炎症
B 特異性炎
C 全身感染症
第11章 嚢胞
総論
A 嚢胞の概念と定義
B 嚢胞の分類
C 一般的症状と診断
各論
A 発育性嚢胞
B 炎症性嚢胞
C 顎・口腔領域の非歯原性嚢胞
D 軟組織に発生する嚢胞
第12章 腫瘍および腫瘍類似疾患
総論
A 腫瘍の概論
B 悪性腫瘍の疫学
C 腫瘍の分類
D 発癌(病因)
E 前癌病変の概念
F 病態(症状)
G 診断と治療方針
各論
A 歯原性腫瘍
B 良性腫瘍
C 悪性腫瘍
D 腫瘍類似疾患
第13章 顎関節疾患
総論
A 顎関節の解剖構造
各論
A 発育異常
B 顎関節の外傷
C 炎症性疾患
D 代謝性疾患
E 退行性疾患
F 腫瘍性疾患
G 顎関節強直症
H 顎関節症
第14章 唾液腺疾患
総論
各論
A 形態および機能異常
B 炎症性疾患
C 異物
D 嚢胞
E 腫瘍
F 全身疾患に関連する病変
第15章 口腔粘膜疾患
総論
A 口腔粘膜の構造と機能
B 口腔粘膜疾患の分類
各論
A 発育異常
B 細菌感染症
C ウイルス感染症
D 角化異常症
E 自己免疫あるいはアレルギーと関連する口腔粘膜異常
F 色素沈着異常
G 血液およびその他の全身疾患と関連する粘膜異常
H 化学的および物理的傷害による粘膜疾患
第16章 口腔に症状を現す血液疾患および止血機構の障害
総論
各論
A 赤血球系疾患
B 白血球系疾患
C 造血系腫瘍
D 止血機構の障害
第17章 神経疾患
総論
A 歯・口腔・顎顔面に分布する神経と機能
B 中枢ならびに末梢神経疾患(障害)
C 中枢性ならびに末梢性疾患の診断(神経痛,神経麻痺,神経痙攣)
D 末梢性神経疾患の治療(外科療法,薬物療法,理学療法)
E 末梢神経疾患(星状神経節ブロック;SGB)
F 神経障害性疼痛の診断と治療
G その他の神経疾患
各論
A 神経痛
B 神経麻痺
C 神経痙攣
D その他の神経疾患
E 神経障害性疼痛
第18章 口腔・顎顔面疾患の手術とその他の治療
A 口腔・顎顔面疾患の手術
B インプラント総論
C 感染症と感染防止対策
D 口腔・顎顔面疾患のその他の治療
歯科医師国家試験出題基準対照表
和文索引
欧文索引
A 口腔外科の歴史
B 口腔外科医療の概念の変遷と今後の展望
第2章 口腔外科診断法
A 診断総論
B 主要症候
C 検査法
第3章 口腔外科手術総論
A 無菌法(滅菌法および消毒法)
B 基本的な手術器具の取り扱い
C 基本的手術手技
第4章 外科的侵襲の病態生理と患者管理
A 侵襲と生体反応
B 患者の評価および管理
C 栄養管理
D 救急蘇生法
E リスクマネジメントと医療安全
第5章 再生医療の口腔外科における活用
第6章 卒前臨床実習とモデル・コア・カリキュラム
第7章 口腔外科の卒後教育
第8章 先天異常および発育異常
総論
A 先天異常および発育異常の定義
B 先天異常の成因による分類
C 先天奇形の分類
D 口腔顎顔面の先天異常および発育異常
E 口腔顔面裂の成因
F 顔面・口腔の発生と先天異常
G 顎顔面変形症の成因と分類
各論
A 歯の異常
B 口腔顎顔面外科軟組織の異常
C 口唇裂・口蓋裂
D 顔面裂
E 顎顔面・口腔領域に徴候をみる症候群
F 顎顔面の変形および発育異常
G 合併症とその対策
第9章 損傷
総論
A 損傷の種類
B 創傷治癒
各論
A 歯の外傷
B 骨折
C 口腔・顔面軟組織の損傷
D 合併損傷
第10章 炎症
総論
A 炎症とは
B 炎症の臨床的側面
C 炎症の原因
D 炎症の経過とそのメカニズム
E 炎症の過程と組織変化
F 炎症の分類
G 感染症
H 臨床症状と診断
I 炎症の治療
各論
A 歯性化膿性炎症
B 特異性炎
C 全身感染症
第11章 嚢胞
総論
A 嚢胞の概念と定義
B 嚢胞の分類
C 一般的症状と診断
各論
A 発育性嚢胞
B 炎症性嚢胞
C 顎・口腔領域の非歯原性嚢胞
D 軟組織に発生する嚢胞
第12章 腫瘍および腫瘍類似疾患
総論
A 腫瘍の概論
B 悪性腫瘍の疫学
C 腫瘍の分類
D 発癌(病因)
E 前癌病変の概念
F 病態(症状)
G 診断と治療方針
各論
A 歯原性腫瘍
B 良性腫瘍
C 悪性腫瘍
D 腫瘍類似疾患
第13章 顎関節疾患
総論
A 顎関節の解剖構造
各論
A 発育異常
B 顎関節の外傷
C 炎症性疾患
D 代謝性疾患
E 退行性疾患
F 腫瘍性疾患
G 顎関節強直症
H 顎関節症
第14章 唾液腺疾患
総論
各論
A 形態および機能異常
B 炎症性疾患
C 異物
D 嚢胞
E 腫瘍
F 全身疾患に関連する病変
第15章 口腔粘膜疾患
総論
A 口腔粘膜の構造と機能
B 口腔粘膜疾患の分類
各論
A 発育異常
B 細菌感染症
C ウイルス感染症
D 角化異常症
E 自己免疫あるいはアレルギーと関連する口腔粘膜異常
F 色素沈着異常
G 血液およびその他の全身疾患と関連する粘膜異常
H 化学的および物理的傷害による粘膜疾患
第16章 口腔に症状を現す血液疾患および止血機構の障害
総論
各論
A 赤血球系疾患
B 白血球系疾患
C 造血系腫瘍
D 止血機構の障害
第17章 神経疾患
総論
A 歯・口腔・顎顔面に分布する神経と機能
B 中枢ならびに末梢神経疾患(障害)
C 中枢性ならびに末梢性疾患の診断(神経痛,神経麻痺,神経痙攣)
D 末梢性神経疾患の治療(外科療法,薬物療法,理学療法)
E 末梢神経疾患(星状神経節ブロック;SGB)
F 神経障害性疼痛の診断と治療
G その他の神経疾患
各論
A 神経痛
B 神経麻痺
C 神経痙攣
D その他の神経疾患
E 神経障害性疼痛
第18章 口腔・顎顔面疾患の手術とその他の治療
A 口腔・顎顔面疾患の手術
B インプラント総論
C 感染症と感染防止対策
D 口腔・顎顔面疾患のその他の治療
歯科医師国家試験出題基準対照表
和文索引
欧文索引
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