フィジカルアセスメント ワークブック
身体の仕組みと働きをアセスメントにつなげる
フィジカルアセスメントを基礎から学ぶ、はじめてのワークブック
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身体の仕組みと働きを、フィジカルアセスメントとつなげて学べるワークブック。
☆人体の部位の名称など、基礎知識の確認ができます。
☆身体の仕組みと働きを、フィジカルアセスメントと関連付けて学べます。
☆アセスメントの結果から、必要なケアを考える力を養います。
著 | 山内 豊明 |
---|---|
発行 | 2014年05月判型:B5頁:136 |
ISBN | 978-4-260-01832-6 |
定価 | 1,980円 (本体1,800円+税) |
更新情報
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正誤表を追加しました。
2022.08.16
- 序文
- 目次
- 正誤表
序文
開く
はじめに
数年前に,1年間で12kgの減量をしました。「12kgも?」と驚かれるかもしれませんが,毎月1kg,1日あたり33gの減量です。ならしてみれば,それほど難しい数ではありません。難しいのは,それを「続ける」ことです。
いきなり30,000円捻出するのは楽ではないですが,毎日100円ずつ「使ったつもり」貯金をすれば,1年間で36,500円も貯まります。
何かを身につけるトレーニングも同様です。5,000回も腕立て伏せをするのは大変ですが,毎日15回すれば,月に450回,1年間で5,400回にもなります。
貯金は取り崩さなければそのままですが,ダイエットや体力作りは,うかうかすると元に戻ってしまいます。ですから日々コツコツ続けることも重要になります。
「続ける」ためのコツは,記録をすることです。正直に記録をして「見える化」しておくことで,現在位置と目標までどのくらい近づいたのかがわかり,励みになります。極意は毎朝体重を量って書いておく,それだけです。
食べ過ぎると,身体だけでなく体重計に乗る気分も重くなる日もあるでしょう。時々はあってもいいのです,人間ですから。大切なことは,自分をごまかさずに体重計に乗り,正直に記録しておくことです。多少増えても数日以内に取り戻せばいいのです。
フィジカルアセスメントのトレーニングも,地道な積み重ねがものをいいます。
本書『フィジカルアセスメント ワークブック』は,いわばプロのナースになるためのトレーニング・サポーターです。プロになる道しるべとしてのマップに相当するものが,『フィジカルアセスメント ガイドブック 第2版』(2011,医学書院)とすれば,そのマップを具体的にどうたどっていくかのペースメーカーに相当するのが,本書です。
また,フィジカルアセスメントを習得するためには,身体の仕組みと働きをフィジカルアセスメントにつなぐ知識と,アセスメントの結果をケアや観察につなげる力の両者が,車の両輪のように必要です。このワークブックは,その両者の力が身につけられるよう、穴埋め問題だけでなく,しっかりと考えなければ答えられない記述式の設問も設定しました。
プロのナースとなるトレーニングは,他の誰のためでもありません。責任をもって患者さんに向かう将来の自分のためです。このワークブックには,ちょっとしたテクニックを使えば解ける問題もありますが,そうすることには何の意味もありません。
腕立て伏せの回数をごまかしても自分のためにはならないのです。正直に,そして気軽に書き込んでいくことで,トレーニングは意味のあるものになるでしょう。
この『フィジカルアセスメント ワークブック』が,皆さんのパーソナル・トレーナーとして,日々のトレーニングのお役に立つことを願っています。
2014年4月
山内豊明
数年前に,1年間で12kgの減量をしました。「12kgも?」と驚かれるかもしれませんが,毎月1kg,1日あたり33gの減量です。ならしてみれば,それほど難しい数ではありません。難しいのは,それを「続ける」ことです。
いきなり30,000円捻出するのは楽ではないですが,毎日100円ずつ「使ったつもり」貯金をすれば,1年間で36,500円も貯まります。
何かを身につけるトレーニングも同様です。5,000回も腕立て伏せをするのは大変ですが,毎日15回すれば,月に450回,1年間で5,400回にもなります。
貯金は取り崩さなければそのままですが,ダイエットや体力作りは,うかうかすると元に戻ってしまいます。ですから日々コツコツ続けることも重要になります。
「続ける」ためのコツは,記録をすることです。正直に記録をして「見える化」しておくことで,現在位置と目標までどのくらい近づいたのかがわかり,励みになります。極意は毎朝体重を量って書いておく,それだけです。
食べ過ぎると,身体だけでなく体重計に乗る気分も重くなる日もあるでしょう。時々はあってもいいのです,人間ですから。大切なことは,自分をごまかさずに体重計に乗り,正直に記録しておくことです。多少増えても数日以内に取り戻せばいいのです。
フィジカルアセスメントのトレーニングも,地道な積み重ねがものをいいます。
本書『フィジカルアセスメント ワークブック』は,いわばプロのナースになるためのトレーニング・サポーターです。プロになる道しるべとしてのマップに相当するものが,『フィジカルアセスメント ガイドブック 第2版』(2011,医学書院)とすれば,そのマップを具体的にどうたどっていくかのペースメーカーに相当するのが,本書です。
また,フィジカルアセスメントを習得するためには,身体の仕組みと働きをフィジカルアセスメントにつなぐ知識と,アセスメントの結果をケアや観察につなげる力の両者が,車の両輪のように必要です。このワークブックは,その両者の力が身につけられるよう、穴埋め問題だけでなく,しっかりと考えなければ答えられない記述式の設問も設定しました。
プロのナースとなるトレーニングは,他の誰のためでもありません。責任をもって患者さんに向かう将来の自分のためです。このワークブックには,ちょっとしたテクニックを使えば解ける問題もありますが,そうすることには何の意味もありません。
腕立て伏せの回数をごまかしても自分のためにはならないのです。正直に,そして気軽に書き込んでいくことで,トレーニングは意味のあるものになるでしょう。
この『フィジカルアセスメント ワークブック』が,皆さんのパーソナル・トレーナーとして,日々のトレーニングのお役に立つことを願っています。
2014年4月
山内豊明
目次
開く
はじめに
本書の使い方
Part 1 フィジカルアセスメントに必要な基礎知識
Chapter 1 人体の部位の名称と表現
1 人体の部位の名称
部位の名称
各部の名称
2 身体の方向と位置,姿勢の表し方
方向を示す表現(身体全体)
方向を示す表現(身体の部分)
姿勢(体位)を示す表現
[演習]
Chapter 2 フィジカルアセスメントに共通する技術
1 問診
問診の観点
症状と徴候の違い
[演習]
2 視診
視診の観点
3 触診
触診に用いる部位
触診の表現
4 打診
打診を使う場面
打診の方法
打診音の表現
[演習]
5 聴診
聴診器の使い方
聴診のポイント
[演習]
Part 2 身体機能別のフィジカルアセスメント
Chapter 1 呼吸系と循環系のフィジカルアセスメント
1 胸部の「場所」の表し方
水平・垂直方向から場所を特定する
身体の水平位置を定める
身体の垂直位置を定める
[演習]
2 呼吸・循環の働き
呼吸・循環の主な機能
酸素不足のサイン
[演習]
Chapter 2 呼吸系のフィジカルアセスメント
1 呼吸器の働きをみる
呼吸器とは
胸郭をみる
横隔膜をみる
呼吸パターンをみる
肺の状態を推定する
2 呼吸音の聴診
胸壁と肺との関係を捉える
トラブルの起こりやすい部位
正常呼吸音の種類とメカニズム
異常呼吸音の種類とメカニズム
呼吸音を聴取する
[演習]
Chapter 3 循環系のフィジカルアセスメント
1 血液が届いているかをみる
循環系とは
脈拍をみる
血圧を測る
動脈・静脈の循環を確認する
2 心臓の働きをみる
心臓の構造
心臓の大きさを推定する
中心静脈圧を推定する
心臓のポンプとしての役割
心臓の拡張期と収縮期
心臓のポンプ機能の不調:心不全
左心不全のサイン
右心不全のサイン
3 心音を聴取する
心音が表すもの
[演習]
Chapter 4 消化系のフィジカルアセスメント
1 消化系の機能
消化系とは
口腔周辺のアセスメント
2 腹部のフィジカルアセスメント
腹部に存在するもの
フィジカルアセスメントでわかること,わからないこと
血管雑音の聴取
腸蠕動音の聴取
腹部の視診・触診
腹水の有無をみる
[演習]
Chapter 5 感覚系のフィジカルアセスメント
1 見る:眼のフィジカルアセスメント
眼の部位の名称
視力,視野のスクリーニング
眼位をみる
外眼球運動をみる
半側空間無視と視野欠損
[演習]
2 聴く:耳のフィジカルアセスメント
音が「音」として認識される仕組み
聴力のスクリーニング
音が聴こえない原因
伝音性/感音性難聴の鑑別
[演習]
Chapter 6 運動系のフィジカルアセスメント
1 関節可動域をみる
関節可動域とは
関節可動域のみかた
2 筋力を測定する
MMT(徒手筋力測定)とは
MMTを用いた筋力測定
[演習]
Chapter 7 中枢神経系のフィジカルアセスメント
1 意識状態を測る
中枢神経系とは
意識,意識障害とは
意識障害の程度を評価する
呼吸パターンを確認する
瞳孔および対光反射を確認する
意識障害時に特異的な肢位
[演習]
2 高次脳機能を評価する
高次脳機能とは
認知症のアセスメント
失語のアセスメント
[演習]
本書の使い方
Part 1 フィジカルアセスメントに必要な基礎知識
Chapter 1 人体の部位の名称と表現
1 人体の部位の名称
部位の名称
各部の名称
2 身体の方向と位置,姿勢の表し方
方向を示す表現(身体全体)
方向を示す表現(身体の部分)
姿勢(体位)を示す表現
[演習]
Chapter 2 フィジカルアセスメントに共通する技術
1 問診
問診の観点
症状と徴候の違い
[演習]
2 視診
視診の観点
3 触診
触診に用いる部位
触診の表現
4 打診
打診を使う場面
打診の方法
打診音の表現
[演習]
5 聴診
聴診器の使い方
聴診のポイント
[演習]
Part 2 身体機能別のフィジカルアセスメント
Chapter 1 呼吸系と循環系のフィジカルアセスメント
1 胸部の「場所」の表し方
水平・垂直方向から場所を特定する
身体の水平位置を定める
身体の垂直位置を定める
[演習]
2 呼吸・循環の働き
呼吸・循環の主な機能
酸素不足のサイン
[演習]
Chapter 2 呼吸系のフィジカルアセスメント
1 呼吸器の働きをみる
呼吸器とは
胸郭をみる
横隔膜をみる
呼吸パターンをみる
肺の状態を推定する
2 呼吸音の聴診
胸壁と肺との関係を捉える
トラブルの起こりやすい部位
正常呼吸音の種類とメカニズム
異常呼吸音の種類とメカニズム
呼吸音を聴取する
[演習]
Chapter 3 循環系のフィジカルアセスメント
1 血液が届いているかをみる
循環系とは
脈拍をみる
血圧を測る
動脈・静脈の循環を確認する
2 心臓の働きをみる
心臓の構造
心臓の大きさを推定する
中心静脈圧を推定する
心臓のポンプとしての役割
心臓の拡張期と収縮期
心臓のポンプ機能の不調:心不全
左心不全のサイン
右心不全のサイン
3 心音を聴取する
心音が表すもの
[演習]
Chapter 4 消化系のフィジカルアセスメント
1 消化系の機能
消化系とは
口腔周辺のアセスメント
2 腹部のフィジカルアセスメント
腹部に存在するもの
フィジカルアセスメントでわかること,わからないこと
血管雑音の聴取
腸蠕動音の聴取
腹部の視診・触診
腹水の有無をみる
[演習]
Chapter 5 感覚系のフィジカルアセスメント
1 見る:眼のフィジカルアセスメント
眼の部位の名称
視力,視野のスクリーニング
眼位をみる
外眼球運動をみる
半側空間無視と視野欠損
[演習]
2 聴く:耳のフィジカルアセスメント
音が「音」として認識される仕組み
聴力のスクリーニング
音が聴こえない原因
伝音性/感音性難聴の鑑別
[演習]
Chapter 6 運動系のフィジカルアセスメント
1 関節可動域をみる
関節可動域とは
関節可動域のみかた
2 筋力を測定する
MMT(徒手筋力測定)とは
MMTを用いた筋力測定
[演習]
Chapter 7 中枢神経系のフィジカルアセスメント
1 意識状態を測る
中枢神経系とは
意識,意識障害とは
意識障害の程度を評価する
呼吸パターンを確認する
瞳孔および対光反射を確認する
意識障害時に特異的な肢位
[演習]
2 高次脳機能を評価する
高次脳機能とは
認知症のアセスメント
失語のアセスメント
[演習]
正誤表
開く
本書の記述の正確性につきましては最善の努力を払っておりますが、この度弊社の責任におきまして、下記のような誤りがございました。お詫び申し上げますとともに訂正させていただきます。