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ザ・ロイ適応看護モデル 第2版

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ロイの最新の考え方を取り入れた9年ぶりの改訂版。集団アイデンティティ様式の内容が拡大し、独立した章となったほか、すべての章で内容が改訂されている。各章の最後には理解度をみるための問題と応用問題が収載されている。
シリーズ 看護理論
シスター・カリスタ・ロイ
監訳 松木 光子
発行 2010年02月判型:B5頁:696
ISBN 978-4-260-00973-7
定価 5,280円 (本体4,800円+税)

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監訳者まえがき

 この度,シスター・カリスタ・ロイの決定版ともいえる The Roy Adaptation Model の第3版を日本版『ザ・ロイ適応看護モデル』第2版として出版する運びとなった。わが国においてもロイ適応看護モデルは教育と看護実践の場でよく活用されているので,多くの看護者諸姉妹兄弟には待望されているものと思う。
 振り返れば,ロイ適応看護モデルの最初のテキストである Introduction to Nursing: An adaptation model (Prentice-Hall, 1976)の出版以来,すでに30有余年の年月が過ぎ去った。これより早い最初の論文は,Nursing Outlook 誌(1970)に掲載された“Adaptation: A conceptual framework for nursing”(「適応:看護の概念的枠組み」)であった。以来40年以上,多くの人の参加を得て適用,検証,論評,討議,推敲,修正,追加を繰り返し,今日に至っている。したがって,本書はこの長期にわたって検討された今日の「ロイモデル」の集大成といえよう。
 筆者は,最初の前出テキストの邦訳(松木光子訳:ロイ看護論―適応モデル序説,メヂカルフレンド社,1981)以来,数冊のロイモデルの邦訳にかかわってきた。ロイ適応モデルに関する本書以外の主要なものを2つあげるならば,それはマウント・セントメアリー大学の教員たちによる前出の第2版(Prentice-Hall, 1984)(松木光子監訳:ロイ適応看護モデル序説,原著第2版,へるす出版,1993)と,その年の American Journal of Nursing 誌のBook of the Year賞に輝いたロイとアンドリュースによる Essentials of the Roy Adaptation Model (Appleton & Lange, 1986)(松木光子監訳,ロイ適応看護論入門,医学書院,1992)であろう。これらを積み上げて,本書が最新のものとしてあるのである。
 ロイ自身は,米国東部ボストンにあるボストン大学コネル看護学部において看護理論家として大学院で研究と教育に従事している。また,ボストン適応看護学会という研究プロジェクトを立ち上げ,研究活動とともに看護理論に関するカンファレンスを毎年開催している。そこでの成果も本書には反映されている。
 本書は,全体的に21世紀を見据えた宇宙と世界化を意識した記述となっている。内容は4部から構成され,第1部は看護モデルそのものの概説である。第2部と3部は,適応様式にしたがって理論とその実践の記述である。本書第1版と比較すると,第1版では適応様式が個人と集団は一緒に記述されていたが,本書2版では個人と集団を分けて,第2部に個人の適応様式を,そして第3部で集団の適応様式にしたがって看護を記述している。終部としての第4部は,ロイ適応看護モデルの適用である。この適用例として,初めて電子カルテ記録に関してわが国の看護者たちの例が取り上げられている。
 総じて,より推敲され,研究や試みが活用されている記述であり,ロイモデルはまだまだ開発が続いていくだろうと感じさせる。
 本書は看護全体を網羅する膨大な内容であるが,ロイモデルの入門書である。看護学生や教員はもとより,臨床と地域を含む実践現場の看護職者,および大学院生たちのよいサポートとなろう。

 2010年1月
 松木 光子

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第1部 ロイ適応モデルの概要
 第1章 知識に立脚する専門職としての看護
 第2章 ロイ適応モデルの構成要素
 第3章 ロイ適応モデルの看護過程
 第4章 適応様式の概要

第2部 個人の適応様式
 第5章 酸素摂取
 第6章 栄養
 第7章 排泄
 第8章 活動と休息
 第9章 防衛
 第10章 感覚
 第11章 体液,電解質,酸・塩基平衡
 第12章 神経機能
 第13章 内分泌機能
 第14章 個人の自己概念様式
 第15章 個人の役割機能様式
 第16章 個人の相互依存様式

第3部 関係のある人々(集団)の適応様式
 第17章 関係のある人々(集団)の物理的様式
 第18章 関係のある人々(集団)の集団アイデンティティ様式
 第19章 関係のある人々(集団)の役割機能様式
 第20章 関係のある人々(集団)の相互依存様式

第4部 ロイ適応モデルの適用
 第21章 ロイ適応モデルの適用

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