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AAP/AHA新生児蘇生テキストブック

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米国小児科学会・米国心臓学会で提唱された新生児蘇生のガイドラインに基づき、蘇生に必要な各手技を丁寧に解説するとともに、倫理的問題にも踏み込んだ、画期的な手引書の日本語版がついに刊行! 日本でも少なくない新生児が周産期のケアを必要としている現状で、周産期・新生児を扱うすべての医療スタッフ必携の1冊。
監訳 田村 正徳
発行 2006年12月判型:A4変頁:304
ISBN 978-4-260-00355-1
定価 5,170円 (本体4,700円+税)
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  • 目次
  • 書評

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NRPプロバイダーコース概要
レッスン1 蘇生の概要と原則
レッスン2 蘇生における最初の処置
レッスン3 陽圧換気のための蘇生器具の使用
レッスン4 胸骨圧迫
新生児蘇生写真
レッスン5 気管挿管
レッスン6 薬物治療
レッスン7 特別の配慮
レッスン8 早産で出生した児の蘇生
レッスン9 終末期における倫理的問題とケア
メガコード
付録
 2005年米国小児科学会/米国心臓病学会のガイドライン
 新生児の心肺蘇生法と緊急心血管治療
索引
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周産期医療にかかわる看護職に必読の書(雑誌『助産雑誌』より)
書評者: 石川 紀子 (愛育病院産婦人科外来)
 助産師必読の1冊がいよいよ日本上陸です。アメリカ小児科学会(AAP)とアメリカ心臓学会(AHA)が合同で作成し,専門教育の教材として国際的に使用されている公式のガイドブックが,初めて日本語に翻訳されました。この内容は,アメリカ小児科学会が実施している新生児蘇生プログラム(NRP)の実地講習会の教材として使用されていますが,周産期医療にかかわるすべての助産師・看護師に活用してもらいたい本です。

 助産師の仕事は分娩介助を核としますが,同時に出生直後の児の胎外生活適応過程への援助も大事な仕事です。児に問題が予測されていない正常分娩であっても,児が呼吸していない,泣かないという状況に遭遇することもあります。加えて出血が多いなどの状況が重なると,産婦人科医は産婦の処置に追われます。多くの場合,分娩時に新生児科医の立ち会いは望めないのが現状ですから,出生直後の児の蘇生に関しては,第一に手を出せるのは助産師です。

 出生直後の1分1秒という児にとって一生を左右する時間に助産師として何ができるか,何をすべきかを具体的に示したガイドブックが本書です。

 本書は蘇生の概要と原則に始まり,終末期における倫理的問題とケアにまで言及し,新生児の蘇生に関して,この1冊ですべて網羅している充実の内容です。出生時に児の身体に何が起こっているのか,胎外生活への適応が具体的にわかりやすく図表で表され,「出生前に児はどうやって酸素を受け取るか?」や「出生時,児が肺から酸素を摂取できるようになるため,普通どんなことが起こるか?」といった,まさに蘇生のために欠かせないイメージ作りができる解説がされています。

 また,蘇生のフローチャートでは児の状態を評価しながら効果的に処置を行なえるように,判断基準と1つひとつの処置が記述されています。繰り返し本書に掲載されており,手順として身体で覚えておくと臨床での強い味方になるはずです。

 各章には復習としてのQ&Aがあり,自分の知識と技術を確認できるようになっています。読みこなして活用できるまでに習得してほしいという,著者の願いが感じ取れます。

 本書に「約10%の新生児が,出生時呼吸を開始するのに何らかの助けを必要とし,約1%は救命するために高度の蘇生技術を必要とする」とあります。これは,どの新生児が蘇生を必要とするのか判断し,適切な処置を行なえば新生児仮死を確実に減少させることができる技術がある,ということです。

 いざというとき確実に処置が行なえるように,日頃からの訓練と備えが必要です。本書はそのための最適な教科書と言えます。新生児蘇生技術は必ず習得すべき助産師の技術です。助産・看護学生の教科書として今後広く活用されることを願ってやみません。

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