認知症と診断されたあなたへ
認知症の「あなた」へむけた初めての本!
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『痴呆を生きるということ』(岩波新書)で認知症の世界を余すところなく表現した小澤勲氏が、回想法の黒川氏とともに、当事者の悩みや苦しみに真っ正面から答える。事実と異なる「なぐさめ」なしの、クールに役立つガイドブック!--認知症のあなたへ。認知症が心配なあなたへ。認知症の方と何をどう話したらよいか戸惑う専門職の皆さんへ。
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認知症をかかえるあなたへのメッセージ(小澤 勲)
1 認知症って何?
1 認知症とは何か、教えてください。
2 認知症は、めずらしい特別な病気なのでしょうか?
3 頭を使わず、怠けていたせいで認知症になったのでしょうか?
4 認知症は遺伝するのでしょうか?
5 将来、どうなってしまうのか心配です。
6 寿命は短くなるのですか?
7 もの忘れがひどくなってきて、とても不自由です。
8 もの忘れのほかに、どのような不自由があるのでしょう。
9 いつまで一人暮らしができますか?
10 仕事はやめなければならないでしょうか?
11 病気のことを、まわりの人に伝えたほうがいいですか?
12 怒りっぽくなったり、感情のコントロールができなくなるのでしょうか?
13 妄想をいだくようになるのでしょうか?
14 幻覚が出てきますか?
15 失禁するようになるのでしょうか?
16 すべてのことが分からなくなって、人とのつながりも消えてしまうのでしょうか?
2 家族との関係はどうなる
17 家族にはひどい迷惑をかけることになってしまうのでしょうか?
18 家族や周囲のお荷物にはなりたくないのですが……。
19 この先、家族や友人とコミュニケーションをとることはできるのでしょうか?
20 家族を大切にしてきたのに、私が認知症になったら
どうして世話をしてくれないのでしょう?
3 病院と上手につきあうには
21 病院に行くことが不安です。早く受診をすることに意味がありますか?
22 完治しない病気でも、病院に通ったほうがよいのでしょうか?
23 受診した場合、どのような検査を受けることになるのでしょうか?
24 どのような薬がありますか? 効果は期待できますか?
25 どのような病院や診療科にかかればよいのでしょうか?
26 認知症と診断されました。どのように病院とつきあっていけばよいのでしょうか?
4 暮らしの注意点あれこれ
27 「なるべく多くの人と会ったほうがいい」と医師に言われましたが……。
28 外出は控えたほうがいいのでしょうか?
29 タバコやお酒は控えたほうがいいのでしょうか?
30 食事について、気をつけたほうがよいことはありますか?
31 日々どんなふうに暮らしたらいいのでしょうか?
32 もの忘れへの対処法はありますか?
5 この不安、なんとかしたい
33 不安になるのは私の心が弱いせいでしょうか?
34 「自分が自分でなくなるかもしれない」と思うと不安です。
35 不安や落ち込みがひどいとき、カウンセリングは役に立つでしょうか。
36 私でなく、家族の役に立つ援助はありますか?
37 認知症と診断されて以来、生きる意味が見つけられません。
38 認知症でも、生き生きと暮らしている人はいるのでしょうか?
39 認知症の進行を遅らせるリハビリテーションはありますか?
40 「脳ドリル」や「音読」などは、
認知症の進行を抑えるのに効果があるでしょうか?
6 サービスを利用すると楽になる
41 サービスを受けたいときには、どこに相談に行ったらいいのでしょうか?
42 介護保険制度について教えてください。
43 ホームヘルパーは頼んだほうがいいのでしょうか?わずらわしいような気もします。
44 デイサービスは利用したほうがいいのでしょうか?
45 この先、自宅で暮らすことがいちばんいいのでしょうか?
46 施設に入っても、生き生きと暮らすことができますか?
47 施設での集団生活になじめるかどうか心配です。
7 最後まで自分らしく生きるために
48 認知症の症状が進行した後も、
自分の意思に沿った人生を貫く方法があるでしょうか?
49 介護保険を使い、限られた貯金や年金で暮らしていきたいのですが……。
50 障害が進んで判断能力を失った後も、
資産を活用して生きていく方法はありますか?
51 詐欺や高額な押し売りなどの被害から身を守ることができるでしょうか?
52 公的後見制度を使いたいと思ったらどうすればいいのでしょう?
53 終末期の延命措置など、
認知症が進行した後の医療上の意思決定はどうしたらいいのでしょう?
認知症のわたしから家族へのメッセージ(黒川 由紀子)
おわりに
1 認知症って何?
1 認知症とは何か、教えてください。
2 認知症は、めずらしい特別な病気なのでしょうか?
3 頭を使わず、怠けていたせいで認知症になったのでしょうか?
4 認知症は遺伝するのでしょうか?
5 将来、どうなってしまうのか心配です。
6 寿命は短くなるのですか?
7 もの忘れがひどくなってきて、とても不自由です。
8 もの忘れのほかに、どのような不自由があるのでしょう。
9 いつまで一人暮らしができますか?
10 仕事はやめなければならないでしょうか?
11 病気のことを、まわりの人に伝えたほうがいいですか?
12 怒りっぽくなったり、感情のコントロールができなくなるのでしょうか?
13 妄想をいだくようになるのでしょうか?
14 幻覚が出てきますか?
15 失禁するようになるのでしょうか?
16 すべてのことが分からなくなって、人とのつながりも消えてしまうのでしょうか?
2 家族との関係はどうなる
17 家族にはひどい迷惑をかけることになってしまうのでしょうか?
18 家族や周囲のお荷物にはなりたくないのですが……。
19 この先、家族や友人とコミュニケーションをとることはできるのでしょうか?
20 家族を大切にしてきたのに、私が認知症になったら
どうして世話をしてくれないのでしょう?
3 病院と上手につきあうには
21 病院に行くことが不安です。早く受診をすることに意味がありますか?
22 完治しない病気でも、病院に通ったほうがよいのでしょうか?
23 受診した場合、どのような検査を受けることになるのでしょうか?
24 どのような薬がありますか? 効果は期待できますか?
25 どのような病院や診療科にかかればよいのでしょうか?
26 認知症と診断されました。どのように病院とつきあっていけばよいのでしょうか?
4 暮らしの注意点あれこれ
27 「なるべく多くの人と会ったほうがいい」と医師に言われましたが……。
28 外出は控えたほうがいいのでしょうか?
29 タバコやお酒は控えたほうがいいのでしょうか?
30 食事について、気をつけたほうがよいことはありますか?
31 日々どんなふうに暮らしたらいいのでしょうか?
32 もの忘れへの対処法はありますか?
5 この不安、なんとかしたい
33 不安になるのは私の心が弱いせいでしょうか?
34 「自分が自分でなくなるかもしれない」と思うと不安です。
35 不安や落ち込みがひどいとき、カウンセリングは役に立つでしょうか。
36 私でなく、家族の役に立つ援助はありますか?
37 認知症と診断されて以来、生きる意味が見つけられません。
38 認知症でも、生き生きと暮らしている人はいるのでしょうか?
39 認知症の進行を遅らせるリハビリテーションはありますか?
40 「脳ドリル」や「音読」などは、
認知症の進行を抑えるのに効果があるでしょうか?
6 サービスを利用すると楽になる
41 サービスを受けたいときには、どこに相談に行ったらいいのでしょうか?
42 介護保険制度について教えてください。
43 ホームヘルパーは頼んだほうがいいのでしょうか?わずらわしいような気もします。
44 デイサービスは利用したほうがいいのでしょうか?
45 この先、自宅で暮らすことがいちばんいいのでしょうか?
46 施設に入っても、生き生きと暮らすことができますか?
47 施設での集団生活になじめるかどうか心配です。
7 最後まで自分らしく生きるために
48 認知症の症状が進行した後も、
自分の意思に沿った人生を貫く方法があるでしょうか?
49 介護保険を使い、限られた貯金や年金で暮らしていきたいのですが……。
50 障害が進んで判断能力を失った後も、
資産を活用して生きていく方法はありますか?
51 詐欺や高額な押し売りなどの被害から身を守ることができるでしょうか?
52 公的後見制度を使いたいと思ったらどうすればいいのでしょう?
53 終末期の延命措置など、
認知症が進行した後の医療上の意思決定はどうしたらいいのでしょう?
認知症のわたしから家族へのメッセージ(黒川 由紀子)
おわりに
書評
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書評 (雑誌『看護管理』より)
書評者: 桑田 美代子 (青梅慶友病院看護介護開発室長・老人看護専門看護師)
◆いまの筆者に少なからぬ影響を与えた3人
2年ほど前,本書の編著者である小澤勲氏の『痴呆を生きるということ』(岩波新書)が出版された。以来筆者はすっかり小澤勲ファンになっていた。それまで模索しながらも認知症患者と関わり,経験を積めば積むほど認知症ケアの奥深さを日々実感していたこともあり,光明を与えられたからである。座学ではない,実践知に基づいた生きた言葉がそこには書かれていた。本書も,表紙を開けると真っ先に「認知症をかかえるあなたへのメッセージ」が目に飛び込んできた。今のご自身の状況と照らし合わせながら,粛々としたなかにも小澤氏であるからこそ語られる世界がそこにあった。その世界にまたしても引き込まれてしまった。
もう1人の編著者,黒川由紀子氏と筆者は,所属する施設は異なるが,同法人に務める同僚でもある。この本は黒川氏の教え子である学生から「なぜ,認知症の方自身に向けた本がないのか」と問われたことが端緒となり出版に至ったという。筆者なら聞き流していたことだろう。いつも前向きな彼女らしいところである。高齢者と関わっている姿に学ぶ点が多々あり,スタッフの話にも真剣に耳を傾けてくれる。だからこそ,学生の素朴な疑問をも漏らすことなくキャッチし,この企画の実現に漕ぎ着けたのだと思っている。
さらに,「7.最後まで自分らしく生きるために」を執筆しているのは,精神科医の斎藤正彦氏である。筆者が老人看護のスペシャリストを目指すきっかけを与えてくれた人でもある。斎藤氏も昨年『親の「ボケ」に気づいたら』(文春新書)を出版した。認知症だけでなく,誰でも最後まで自分らしくあり続けたいと願うであろう。さらにそのための医療機関の探し方や法制度についても具体的に述べられていて,本書とともにお薦めしたい。
◆認知症ケアの大きな飛躍の予感がここに
これまで認知症については,介護する側の負担感ばかりが叫ばれてきた。確かに,長期にわたる介護は精神的・身体的,そして,経済的にも多大な負担を強いる。しかし,医学が進歩し,認知症を告知する時代となった今,その人自身が主役であることを再認識する必要がある。また,認知症への理解を深めるためのキャンペーンがいくら推進されても,ほんとうに必要な情報は,どこでどのようにすれば得られるのだろうか。その答えの一つが本書である。一般の方・医療従事者にも薦めたい。なぜなら,認知症を正しく理解するうえで欠かせない大切な基本が,平易な言葉で書かれ,なおかつ,疑問に思っても尋ねることに躊躇する事柄に答えているからだ。認知症を診断された人だけが手にするのではなく,その人々の不安を知り,身近な存在としてケアする看護職にとっても必読書である。
私たちは,認知症の方たちから教えられることがたくさんある。そのことに目を向けてこなかっただけである。そのような大切なことを呼び覚ましてくれた一冊であり,認知症ケアの大きな飛躍のきっかけとなる予感を与えてくれた。本書は,読者によって今後ますます“成長”していくだろう。またそう信じ期待したい。
(『看護管理』2006年4月号掲載)
書評者: 桑田 美代子 (青梅慶友病院看護介護開発室長・老人看護専門看護師)
◆いまの筆者に少なからぬ影響を与えた3人
2年ほど前,本書の編著者である小澤勲氏の『痴呆を生きるということ』(岩波新書)が出版された。以来筆者はすっかり小澤勲ファンになっていた。それまで模索しながらも認知症患者と関わり,経験を積めば積むほど認知症ケアの奥深さを日々実感していたこともあり,光明を与えられたからである。座学ではない,実践知に基づいた生きた言葉がそこには書かれていた。本書も,表紙を開けると真っ先に「認知症をかかえるあなたへのメッセージ」が目に飛び込んできた。今のご自身の状況と照らし合わせながら,粛々としたなかにも小澤氏であるからこそ語られる世界がそこにあった。その世界にまたしても引き込まれてしまった。
もう1人の編著者,黒川由紀子氏と筆者は,所属する施設は異なるが,同法人に務める同僚でもある。この本は黒川氏の教え子である学生から「なぜ,認知症の方自身に向けた本がないのか」と問われたことが端緒となり出版に至ったという。筆者なら聞き流していたことだろう。いつも前向きな彼女らしいところである。高齢者と関わっている姿に学ぶ点が多々あり,スタッフの話にも真剣に耳を傾けてくれる。だからこそ,学生の素朴な疑問をも漏らすことなくキャッチし,この企画の実現に漕ぎ着けたのだと思っている。
さらに,「7.最後まで自分らしく生きるために」を執筆しているのは,精神科医の斎藤正彦氏である。筆者が老人看護のスペシャリストを目指すきっかけを与えてくれた人でもある。斎藤氏も昨年『親の「ボケ」に気づいたら』(文春新書)を出版した。認知症だけでなく,誰でも最後まで自分らしくあり続けたいと願うであろう。さらにそのための医療機関の探し方や法制度についても具体的に述べられていて,本書とともにお薦めしたい。
◆認知症ケアの大きな飛躍の予感がここに
これまで認知症については,介護する側の負担感ばかりが叫ばれてきた。確かに,長期にわたる介護は精神的・身体的,そして,経済的にも多大な負担を強いる。しかし,医学が進歩し,認知症を告知する時代となった今,その人自身が主役であることを再認識する必要がある。また,認知症への理解を深めるためのキャンペーンがいくら推進されても,ほんとうに必要な情報は,どこでどのようにすれば得られるのだろうか。その答えの一つが本書である。一般の方・医療従事者にも薦めたい。なぜなら,認知症を正しく理解するうえで欠かせない大切な基本が,平易な言葉で書かれ,なおかつ,疑問に思っても尋ねることに躊躇する事柄に答えているからだ。認知症を診断された人だけが手にするのではなく,その人々の不安を知り,身近な存在としてケアする看護職にとっても必読書である。
私たちは,認知症の方たちから教えられることがたくさんある。そのことに目を向けてこなかっただけである。そのような大切なことを呼び覚ましてくれた一冊であり,認知症ケアの大きな飛躍のきっかけとなる予感を与えてくれた。本書は,読者によって今後ますます“成長”していくだろう。またそう信じ期待したい。
(『看護管理』2006年4月号掲載)
更新情報
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更新情報はありません。
お気に入り商品に追加すると、この商品の更新情報や関連情報などをマイページでお知らせいたします。