治療薬マニュアル 2026
圧倒的に添文を網羅! 妊・授乳婦リスク分類やコラム「臨床解説」など添文外情報も充実
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圧倒的な添付文書情報量! 副作用、重要な基本的注意、併用禁忌・注意、作用機序、投与期間上限など、必要な情報を網羅。妊婦・授乳婦リスク分類や専門医による「臨床解説」(適応外使用等)など添付文書以外の情報も充実。後発医薬品や新薬を含む,ほぼすべての医療用医薬品を収録。PC・スマホで利用できる「付録電子版」付き。
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2025.12.03
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序文
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2026年版の序
治療薬マニュアルは,1990年の創刊以来,薬剤の特徴や使用法などの情報を添付文書にできるだけ忠実に記載し,各領域の専門医による対象疾患の治療戦略も記載して,およそ薬物治療に関する情報を一冊で提供することを目指してきた.2026年版の治療薬マニュアルは1990年の創刊以来37周年を迎えることになる.人間で言えば青年期は終わり壮年期に足を踏み入れる頃であろう.論語に曰く,「三十にして立ち,四十にして(道理を弁え)惑わず」の時期と言える.幸いにして,本書は世上に高い評価を得ているが,毎年新しい企画に取り組む努力は忘れていない.最新版では,付録「製剤の風味一覧」の充実が図られた.従来は,「小児の顆粒,細粒,シロップ」が対象であったが「成人も含む内服全て」の466製品を掲載した.医師は,処方薬の効果と副作用には高い関心を持っているが,得てして薬を服用する患者の視点で飲みやすさに関わる剤形(サイズ,形,色)や風味まで考慮しているかと言うと心もとない.医師としてこの情報が有益なのは主に小児科医の方々かもしれないが,成人を含めた内服薬への記載は,丁寧な服薬説明を行う上で薬剤師にとって有益な情報である.
さて,日本の医療の特徴は,国民皆保険制度,フリーアクセス,現物給付(医療サービスそのものを直接受けられる仕組み)の3本柱に加えて,医療の高度化・高額医薬品の増加に対応する高額療養費制度(月ごとの自己負担額に上限を設ける制度)である.かつて,この制度は労働人口の増加と好調な経済により支えられてきたが,近年,持続可能性の観点から深刻な課題に直面している.言わずもがなであるが,1990年初頭から続く経済の低成長(失われた30年)は人口の高齢化と高額医薬品の登場による医療保険の予算高騰を賄い切れず財政赤字の原因となっている.実際,国民医療費(2024年度で約48兆円)のうち薬剤料は6兆592億円余りを占めているが,最も大きな削減対象となっている.OTC類似薬の保険対象除外化の議論やOTC医薬品を利用するセルフメディケーションの政策的推進もこれに関連している.従来,医療(中でも医薬品の選択)はエビデンスに基づくべきとされEBMが標語とされて来たが,近年ではエコノミーの要素も加味してE2BM(Evidence/Economy-Based Medicine)として理解する必要性を求められている.本書では,既に各薬物の薬価は記載されているが,これを処方者にとっていかに使い易いものとして提供するかが今後の課題の一つとなるだろう.
2025年12月
越前宏俊
目次
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薬物療法の基本的注意
肝障害時の薬物療法
腎障害時の薬物療法
心不全時の薬物療法
妊婦・授乳婦の薬物療法
高齢者の薬物療法
小児の薬物療法
図解 薬理作用
関節リウマチ,統合失調症,うつ病,てんかん,パーキンソン病,高血圧,不整脈,心不全,気管支喘息,消化性潰瘍,脂質異常症,糖尿病,貧血,静脈血栓症,動脈血栓症
薬剤便覧と臨床解説
1 解熱・鎮痛・抗炎症薬
2 抗リウマチ薬
3 催眠・鎮静薬
4 抗不安薬
5 抗精神病薬
6 抗うつ薬・気分安定薬・精神刺激薬
7 抗てんかん薬
8 パーキンソン病/症候群治療薬
9 脳循環代謝改善薬
10 筋弛緩薬
11 自律神経系作用薬
12 抗めまい薬
13 片頭痛治療薬
14 その他の神経系用薬
15 降圧薬
16 Ca拮抗薬
17 利尿薬
18 β遮断薬
19 抗狭心症薬
20 抗不整脈薬
21 心不全治療薬
22 その他の循環器用薬
23 アレルギー治療薬
24 気管支拡張薬・喘息治療薬
25 鎮咳薬
26 去痰薬
27 その他の呼吸器用薬
28 消化性潰瘍治療薬
29 健胃・消化薬
30 下剤
31 止痢・整腸薬
32 その他の消化器用薬
33 痛風・高尿酸血症治療薬
34 脂質異常症用薬
35 糖尿病用薬
36 下垂体ホルモン製剤
37 副腎皮質ホルモン製剤
38 性ホルモン製剤
39 その他のホルモン製剤
40 子宮用薬
41 骨粗鬆症・骨代謝改善薬
42 ビタミン製剤
43 輸液・栄養製剤
44 電解質製剤
45 灌流用剤
46 解毒薬・中毒治療薬
47 抗菌薬
48 抗真菌薬
49 抗ウイルス薬
50 寄生虫・原虫用薬
51 抗癌剤
52 免疫抑制薬
53 眼科用薬
54 耳鼻咽喉科用薬
55 口腔用薬
56 泌尿・生殖器用薬
57 痔治療薬
58 皮膚用薬
59 血液製剤類
60 造血と血液凝固関係製剤
61 ワクチン・トキソイド
62 麻薬
63 麻酔薬
64 生活改善薬
65 その他の治療薬
66 検査・診断用薬
67 造影剤
68 放射性医薬品
69 消毒剤
70 歯科用薬
71 再生医療等製品
72 漢方薬
73 新薬
付録
重大な有害反応(副作用)の症状と,原因となる代表的な医薬品
後発医薬品に関する情報と選択の留意点
医薬品リスク管理計画(RMP)と薬剤師の責務
「医薬品の安全使用のための業務手順書作成マニュアル」について
ハイリスク薬投与患者の薬学的管理
処方箋の書き方
疾患別禁忌薬・注意薬一覧
薬物血中濃度モニタリング(TDM)の対象となる薬物とその有効・中毒濃度範囲
基本的薬物動態用語
製剤の風味一覧
薬剤の影響を受ける臨床検査一覧
投薬期間に上限が設けられている医薬品
索引
識別コード索引
欧文索引
和文索引
薬剤欧文略語一覧
薬効分類番号一覧
電子版
薬物と飲食物・嗜好品との相互作用
薬効分類番号一覧(4桁)




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