基礎看護学[2]
基礎看護技術Ⅰ 第18版

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・基礎看護技術Ⅰ・Ⅱでは、基礎看護技術についてただ単に方法や手順を学ぶのではなく、看護師として必要な判断力(問題解決能力・行動力)を身につけ、その判断に基づく介入および技術を適用できる能力を養うことを目標としています。
・感染予防ならびに医療安全の知識・技術は,これから臨地実習で学ぶ看護学生にとってもさらに重要性が高いものになっています。そこで今改訂では,これまで『基礎看護技術Ⅱ』で扱っていた「感染防止の技術」「安全確保の技術」を,看護技術の基盤として本書の第2章・第3章で扱うことにしました。それに伴い,学生の学習段階をふまえ,これまでの記述に補足を加えました。
・ヘルスアセスメントにおいては、各系統別のアセスメント技術について目的・基礎知識・方法を丁寧に解説し、成人看護学や臨床へとつなげられるものを目ざしました。また、技術を実践する際の「根拠とポイント」を数多く示しました。
・看護過程展開の技術や学習支援については、適宜事例を取り入れることによって、理解を深められるように工夫しました。
・バイタルサインやフィジカルアセスメントの内容に加え、コミュニケーションに関する動画を掲載し、内容のふり返りや実習のための事前学習に役だてていただけるように工夫しています。

*「系統看護学講座/系看」は株式会社医学書院の登録商標です。

シリーズ 系統看護学講座-専門分野Ⅰ
著者代表 茂野 香おる
発行 2021年01月判型:B5頁:432
ISBN 978-4-260-04211-6
定価 2,970円 (本体2,700円+税)

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  • 序文
  • 目次

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はしがき

 少子高齢化や疾病構造の変化,医療の高度化など,医療・看護を取り巻く社会の状況は著しく変化しつづけ,保健・医療・福祉のいずれの現場においても看護師への役割期待がますます大きくなっている。看護師が役割を果たすために必要な能力とは,どのようなものだろうか。臨床で出会うさまざまな患者さんの個別の状況をアセスメントし,患者さん1人ひとりに対応したオーダーメイドの看護を提供できることが最低の条件であろう。そのためには,アセスメント力にみがきをかけることや,さまざまな看護ケアを工夫できる応用力を身につけることが求められる。
 ある程度の能力を身につけたとしても,発展しつづける医療技術に対応していくためには,生涯にわたって学びつづけていく必要がある。看護師は,学ぶ意志さえあれば,学ぶことができる環境に恵まれた職種である。それは,「看護師等の人材確保の促進に関する法律」によって保障されている。同法第5条では,病院などの開設者に対し「看護師等が自ら研修を受ける機会を確保できるようにするために必要な配慮その他の措置を講ずるよう努めなければならない」と明記されている。一方で,看護師にも,みずから進んで能力の開発・向上をはかるように求められている(同法第6条)。看護学生である皆さんは,生涯続く「学び」の道に一歩足を踏み入れたところであり,まずは学びつづけていくために必要となる基本的な学習姿勢を身につけてほしい。
 このように,看護師は学習しつづける使命を負った職業であるが,ここで重要なのは「みずから学ぶ」ことである。学ぶということは,けっして誰かに言われて行うものではない。自己の関心や,そのときどきの状況を考えながら学習の内容と方法を自分で判断・選択できてこそ,有意義な学びが可能となる。
 近年,医師の働き方改革の一環として,医行為の一部を看護師が担うことが期待されて,「特定行為研修」を量的に拡散しようとする動きがある。本書を手にしている皆さんにも,特定行為研修を受けるかどうかを決断するときがくるかもしれない。そのときには,「自分が本当に学びたいことはなにか」ということを,いったん立ちどまって考えてほしい。自分で決めたことを主体的に学べば,学ぶことを楽しく感じられるようになるだろう。
 本書は,看護実践能力の基礎となる基本的な看護技術のうち,いわばその土台をなす技術を扱っている。それは,人間関係を形成するためのコミュニケーション技術(第1章),看護を計画的に展開する際に最も基本となるヘルスアセスメントの技術(第4章),アセスメントに基づく情報を活用して看護を計画的に展開する技術(看護過程展開の技術,第5章),さらには対象者の意思決定や治療への主体的な参画を支援する学習支援の技術(第6章)である。
 さらに第18版への改訂で,看護の対象者,そして看護を提供する自分自身をまもるための「感染予防」と「医療安全」についての技術を『系統看護学講座 基礎看護技術II』より移し,「第2章 感染防止の技術」「第3章 安全確保の技術」として掲載した。
 これらの技術は,あらゆる看護技術を支える要素であり,これらの要素なしに看護援助は成立しない。
 たとえば,援助を提供しようとする際に,人との関係を築けなければ援助は成立せず,また援助の内容と方法に関しても,安全であることは当然であり,そのうえで科学的な思考のプロセス,つまり問題解決技法に基づいて決定されなければ,看護師の行動はまったく意味のないものに終わってしまう。
 また本書では,とくに「考え方」や「向き合い方」を大事にしている。看護過程展開の技術を例にとれば,クリティカルシンキングやリフレクション(みずからの行為をふり返り,学びとすること)などの考え方の基本をはじめとし,「実際におきていること(情報)の関連性の見出し方」「情報を解釈する方法」「知識の使い方」などを詳細かつ具体的に解説し,初学者が考え方を学ぶ筋道を理解できるように配慮した。
 ともすると,マニュアル的な手順を追い求めたくなる看護技術であるが,本書を用いることによって,読者の皆さんが,みずから学び,考えることのできる学習者になっていただけるよう願っている。

 2020年11月
 著者を代表して
 茂野香おる

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序章 看護技術を学ぶにあたって
 A 技術とはなにか
 B 看護技術の特徴
 C 看護技術の範囲
 D 看護技術を適切に実践するための要素
 E 看護技術の発展と修得のために

第1章 コミュニケーション
 A コミュニケーションの意義と目的
 B コミュニケーションの構成要素と成立過程
 C 関係構築のためのコミュニケーションの基本
 D 効果的なコミュニケーションの実際
 E コミュニケーション障害への対応

第2章 感染防止の技術
 A 感染とその予防の基礎知識
 B 標準予防策(スタンダードプリコーション)
 C 感染経路別予防策
 D 洗浄・消毒・滅菌
 E 無菌操作
 F 感染性廃棄物の取り扱い
 G 針刺し防止策
 H 医療施設における感染管理

第3章 安全確保の技術
 A 安全確保の基礎知識
 B 誤薬防止
 C チューブ類の事故防止
 D 患者誤認防止
 E 転倒・転落防止
 F 薬剤・放射線曝露の防止

第4章 ヘルスアセスメント
 A ヘルスアセスメントとは
 B 健康歴とセルフケア能力のアセスメント
 C 全体の概観
 D 系統別フィジカルアセスメント
 E 心理・社会状態のアセスメント

第5章 看護過程展開の技術
 A 看護過程とは
 B 看護過程を展開する際に基盤となる考え方
 C 看護過程の各段階
 D 看護記録
 ◎章末資料

第6章 学習支援
 A 看護における学習支援
 B 健康に生きることを支える学習支援
 C 健康状態の変化に伴う学習支援
 D 学習支援の実際

巻末資料
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