標準泌尿器科学 第10版

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定評ある泌尿器科学の教科書改訂第10版。泌尿器の解剖・生理などの基本事項に始まり、各疾患の病態生理から最新の診断・治療技術まで、臨床に出ても色あせることのない泌尿器科学の本質を、よくまとまった図表とともに学ぶことができる。超高齢社会を迎えどの診療科においても日常的に泌尿器科疾患に遭遇する機会が増えている現在、泌尿器科学を学ぶ医学生や泌尿器科専攻医はもちろん、泌尿器科を専門としない医師にもおすすめ。


 

『標準医学シリーズ 医学書院eテキスト版』は「基礎セット」「臨床セット」「基礎+臨床セット」のいずれかをお選びいただくセット商品です。
各セットは、該当する領域のタイトルをセットにしたもので、すべての標準シリーズがセットになっているわけではございません。

 

シリーズ 標準医学
監修 並木 幹夫
編集 市川 智彦 / 久米 春喜
発行 2021年03月判型:B5頁:352
ISBN 978-4-260-04353-3
定価 6,930円 (本体6,300円+税)

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第10版 序

 最近の医学・医療の進歩は一段とそのスピードを増し,診断・治療において,いかに患者に最新の正確な情報を提供するかが要求されている.また,患者のQOLを重視し,できるだけ身体的負担のかからない診断方法・治療法の選択が求められている.さらに,超高齢社会の到来により,患者の家庭的事情や医療経済的な面などの社会的背景を考慮した医療の提供も求められている.
 このような医学・医療の背景を理解しながら,尿路・男性生殖器・後腹膜腔内の疾患を主な対象とする泌尿器科学の最新の知識を理解することができる教科書というコンセプトのもと,今回の改訂を行った.初版以降,本書編集の大方針である「疾患別の病態生理の理解」は変更されていない.泌尿器科の疾患をその本態から理解することで,試験が過ぎれば忘れてしまうその場限りの知識ではなく,本物の知識を身につけることができるだろう.
 第10版の主な改訂点として,診断・治療の知識・技術について最新の知見を盛り込んだことはもとより,すべての図版をカラーイラストに一新し,泌尿器科学を初めて学ぶ医学生の視覚的な理解を促すよう配慮した.また,前版から引き続きクロスリファレンスを充実させ,本書内での関連項目をより有機的に理解できるようにした.
 本書はこれから初めて泌尿器科学を学ぶ学生諸君に向けて編集されたものだが,卒後も折にふれ使用するに耐えうる教科書であると自負している.また,超高齢社会の到来に伴い,専門領域に関わらず泌尿器科疾患に遭遇する機会が増えている.そのため,本書に記載された内容は泌尿器科を専門としない医師にとっても必要な知識となるだろう.将来希望する専門領域あるいは現在の専門領域に関わらず,泌尿器科学を学ぶすべての読者の方々にとって本書が学習の助けとなり,長く愛用されることを願っている.
 最後に,ご多忙のなか本書の趣旨を了解し,快く執筆に協力してくださった分担執筆者の先生方に心より御礼申し上げる.また,このたび10版と版を重ねたが,初版以来この『標準泌尿器科学』の編集・執筆に携わり本書を育てていただいた歴代執筆者の先生方に,深甚なる感謝を申し上げる.

 2021年3月
 編者

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序説 泌尿器科学とは

第I編 泌尿器科学総論
 第1章 泌尿器の解剖と生理
 第2章 泌尿器の発生
 第3章 泌尿器疾患の症候
  A 尿の色調・性状の変化
  B 尿量の異常
  C 排尿に関する症状
  D 疼痛
  E 腫瘤
  F 外陰部の症候
  G 性機能障害
  H 全身症状
 第4章 泌尿器疾患の診断法
  A 診察法
  B 尿検査,分泌物検査,精液検査
  C 器械的検査
  D 内視鏡的検査
  E 尿路機能検査
  F X線検査
  G CT検査
  H MRI検査
  I 超音波検査
  J 核医学検査
  K 腎機能検査
  L 生検
  M 内分泌機能検査
  N 遺伝学的検査
 第5章 診療の手順
 第6章 主訴・主症状よりみた疾患のまとめ

第II編 尿路・性器の主要疾患
 第7章 小児泌尿器疾患
  A 上部尿路(腎・尿管)疾患
  B 下部尿路(膀胱・尿道)疾患
  C 男性生殖腺・陰囊疾患
  D 男性生殖器疾患
  E 小児泌尿器腫瘍
 第8章 尿路・性器の損傷と異物
  A 尿路・性器損傷
  B 尿路・性器異物
  C 尿瘻
 第9章 下部尿路機能障害
  A 正常下部尿路機能:蓄尿と排尿(尿排出)の生理
  B 下部尿路機能障害の病態生理
  C 下部尿路機能障害をきたす疾患
  D 下部尿路機能障害の治療
 第10章 女性泌尿器科
  A 腹圧性尿失禁
  B 骨盤臓器脱
 第11章 腎不全
  A 急性腎障害
  B 慢性腎臓病
 第12章 尿路・性器の感染症
  A 尿路感染症
  B 性感染症
 第13章 尿路結石症
  A 総論
  B 上部尿路結石
  C 下部尿路結石
  D その他の結石
 第14章 泌尿器科の腫瘍
  A 腫瘍概論
  B 腎・腎盂・尿管の腫瘍
  C 膀胱の腫瘍
  D 尿道の腫瘍
  E 前立腺の腫瘍
  F 精巣の腫瘍
  G 陰茎・陰囊・その他の腫瘍
 第15章 泌尿器科における内分泌疾患
  A 副腎・後腹膜の疾患
  B 性分化疾患
  C 精巣機能障害・男性不妊症
 第16章 性機能障害
 第17章 泌尿器科における高血圧症・血管疾患

第III編 泌尿器科の主な手術
 第18章 尿路内視鏡手術と体外手術
 第19章 腹腔鏡手術とロボット支援手術
 第20章 開放手術
  A 副腎の手術
  B 腎および腎盂の手術
  C 尿管の手術
  D 膀胱の手術
  E 前立腺の手術
  F 陰茎の手術
  G 尿道の手術
  H 陰囊内臓器の手術

付:本書で用いた略語一覧
和文索引
欧文索引

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