CRCテキストブック 第4版

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CRC(Clinical Research Coordinator)必携テキスト、改訂第4版。グローバル化や規制の変化など大きな流れの中で臨床試験や治験をコーディネイトするCRCの基盤として。日本臨床薬理学会認定CRC試験の受験に必要な知識の習得に。各領域のプロフェッショナルによる全面改訂。CRCを目指す人、現役のCRC、そして臨床試験・治験に関わるすべての医療従事者に活用いただきたい。

編集 一般社団法人 日本臨床薬理学会
責任編集 下田 和孝 / 森下 典子 / 石橋 寿子
発行 2021年03月判型:B5頁:384
ISBN 978-4-260-04272-7
定価 4,840円 (本体4,400円+税)

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第4版 序

 本書は日本臨床薬理学会による認定臨床研究コーディネーター(clinical research coordinator;CRC)の認定試験が2004年より開始されるのに照準を合わせ,2002年10月に初版が出版されました。その後,2007年6月に第2版,2013年9月に第3版と改訂を重ね,今回の改訂は第4版ということになります。日本臨床薬理学会認定CRCは2021年1月現在1,707名となっており,また「CRCと臨床試験のあり方を考える会議」も発足後,20年を迎え,毎回熱心な議論や情報交換が重ねられ,臨床研究の実施になくてはならないCRCの人材育成につながっています。
 今回の改訂にあたっては,前回第3版出版時より7年が経過していることを踏まえて,70名のご執筆の先生方による全面改訂であります。この7年の間にも様々な出来事があり,臨床試験を取り巻く状況は大きく変化してきました。CRCも,その変化に対応していくことが当然ながら求められております。CRCの認定試験の準備をされている方から,すでに実践の場で活躍されているCRC の方々にも知識を深める・整理するということに役立つよう重要な部分を精選してまとめております。
 CRCは臨床研究においてGood Clinical Practice(GCP)や諸法令を遵守しつつ,臨床研究が安全に行われることをサポートし,信頼に足るデータを得ることが重要な職務であることは言うまでもありませんが,そのためには被験者さんとの良好なコミュニケーション,チーム内の他のメンバーとの協調性なども求められます。CRCにはほかの医療職種と同様に知識の修得だけでなく,技能・態度の習得,たゆまぬ研鑽が必要ということになります。
 本書がCRCの方々にとって知識・技能・態度の研鑽の一助となり,さらに医薬品開発の臨床研究のみならず,臨床研究にかかわるあらゆる職種の方々の役に立つものとなることを編集者・執筆者一同,心から願っております。

 2021年1月
 責任編集者を代表して 下田 和孝

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はじめに

A 総論
 1 臨床試験の歴史
 2 臨床試験と倫理性
 3 Research Integrity――研究不正を起こさないために
 4 臨床試験に関わる規制
 5 被験者の保護

B 医薬品の開発と臨床試験
 1 非臨床試験から臨床試験への移行
 2 治験薬概要書の読み方
 3 臨床試験実施計画書の読み方
 4 CRCに必要な生物統計学の基本的知識
 5 試験デザイン
 6 医薬品・医療機器等の開発の流れ(概要)
 7 新医薬品等の承認審査制度,行政
 8 国際共同試験――背景と今後
 9 国際共同試験――医療機関内での運用
 10 患者申出療養と人道的見地から実施される治験(拡大治験)
 11 製造販売後の規制
 12 医薬品情報

C 臨床試験・治験の実施体制
 1 企業治験の実施体制――治験依頼者の業務
 2 医師主導治験の実施体制
 3 臨床試験・治験に関与する者及び体制
 4 保険外併用療養費
 5 被験者の負担軽減と負担軽減費
 6 賠償と補償
 7 CRO(Contract Research Organization)
 8 ARO(Academic Research Organization)
 9 SMO(Site Management Organization)

D サイトマネジメント
 1 臨床試験の実施準備
 2 臨床試験の実施から終了まで
 3 臨床試験に必要とされる文書の管理(Management of Essential Documents)
 4 被験者リクルート
 5 インフォームドコンセント
 6 Patient Retention――被験者の試験参加継続への支援
 7 被験者対応
 8 スケジュール管理
 9 各種検査への対応
 10 治験薬・機器の管理の実際
 11 服薬アドヒアランス(コンプライアンス)
 12 臨床試験現場における品質マネジメント
 13 データマネジメントと症例報告書の作成
 14 モニタリング及び監査への準備と対応
 15 Inspection Readiness――施設の視点から
 16 Inspection Readiness――依頼者の視点から
 17 臨床試験チームにおけるコミュニケーション
 18 プロジェクトマネジメント

E 臨床薬理学の基礎知識
 1 薬理作用
 2 薬物動態
 3 薬物動態・薬力学の個人差
 4 薬物相互作用
 5 有害事象報告
 6 有害事象I――因果関係評価,SAE評価で重要なこと
 7 有害事象II――薬物性肝障害(DILI)
 8 有害事象III――薬疹と間質性肺炎

F 各領域の臨床試験の特徴
 1 新生児・小児
 2 悪性腫瘍
 3 精神・神経疾患
 4 救急領域
 5 医療機器
 6 再生医療と再生医療等製品

付録
 1 CRCに必要な英語の基礎知識
 2 一般社団法人日本臨床薬理学会認定CRC試験について

略語一覧
索引

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