• HOME
  • 書籍
  • アナトミー・トレイン [Web動画付] 第4版


アナトミー・トレイン [Web動画付] 第4版
徒手運動療法のための筋膜経線

もっと見る

人体を走る筋膜経線によって、姿勢制御や運動連鎖のしくみを、列車の路線(lines)や駅(stations)にたとえて解説したテキストの改訂第4版。筋膜のつながりとその驚くべき機能が明らかになる。2019年より、アナトミートレイン・ストラクチュラルインテグレーション(ATSI)認定プログラムが日本でも開始され、国内での資格取得が可能となった。リハビリテーションやボディワークに携わるすべての人々へ。

原著 トーマス・W・マイヤース (Thomas W. Myers)
板場 英行 / 石井 慎一郎
発行 2022年08月判型:A4頁:404
ISBN 978-4-260-04924-5
定価 7,480円 (本体6,800円+税)

お近くの取り扱い書店を探す

  • 正誤表を掲載しました。

    2023.05.31

  • 序文
  • 目次
  • 書評
  • 付録・特典
  • 正誤表

開く

訳者まえがき/第4版まえがき

訳者まえがき
 アナトミー・トレイン(Anatomy Trains)は,世界各国で統合的ボディワークの講演や実技指導を行っているトーマス・W.・マイヤース氏による,膜と筋膜のネットワークを通して,姿勢や動作の安定と適切な運動の遂行がどのように得られるかを解明するものである.アナトミー・トレインは,従来の解剖学を改変するものではなく,身体の安定を維持し,緊張を分散させる筋膜経線を基盤としている.身体の筋は,膜を介して連続しており,姿勢異常や動作障害の治療と改善を行ううえで,筋と膜の機能を連続・統合的にとらえることがアナトミー・トレインの着眼点である.
 運動療法の治療者が対象とするのは,運動機能障害に起因した生活活動障害と社会参加制約である.運動機能障害の治療においては,関節系機能障害の治療(mobilization),筋系機能障害の治療(stabilization,strengthening,stretching),神経系機能障害の治療(neurodynamics,motor control)などの包括的で適切なアプローチを行っても,治療者と対象者が満足できる治療帰結には至らないケースがある.こうしたケースにおいて,関節系,筋系,神経系に対する治療戦略に加えて,膜のネットワークシステムであるアナトミー・トレインのラインに沿った機能と,障害の発現との相互関連を統合解釈するのが本書の考えである.治療者は,筋膜経線を構成する関連組織(膜,筋膜)の構造的機能修復と機能改善に基づいた身体調整(body adjustment)を行い,機能障害を改善し,生活活動の円滑遂行と社会参加の促進につなげる視点をもつことが重要である.
 アナトミー・トレインの考えを用いることで,身体運動や効率的活動を妨げている要因を包括的に理解することができる.筋膜経線の一部に,歪みや癒着などによる膜,筋膜の異常があれば,その影響が身体の他部位に波及し,徴候として現れない「沈黙の」原因や全身的代償不全を呈する問題点の探索と対応の一助となる.筋膜経線分析を基本とした症状発現の理解と治療的介入は,肩回旋腱板損傷後の握力低下,アキレス腱断裂や膝関節靱帯損傷後に発現した腰痛,横隔膜や斜角筋の機能不全による頸部痛,正常股関節外転筋力下での骨盤動揺歩行など,原因解明と治療対応に難渋する臨床課題の解決につながる.
 第4版では,著者と多くの共同研究者による系統継続的研究,教育指導および臨床実践から得られた最新情報が盛り込まれている.運動療法の専門家,健康増進や身体活動パフォーマンス向上にかかわる読者を視野に入れ,第10章ではピラティス的考え方(運動身体統合Structural Integration Through Movement)が追記され,「第11章 ボディリーディング®」の詳説追加,「付録5 四足動物におけるアナトミー・トレイン」の掲載などの興味深い内容が加わっている.また,付録Web動画の視聴を通して,膜による解剖学的連結(膜ネットワーク)の理解を深め,身体をみる基本と要点(身体解読)が再学習でき,適切な姿勢評価とアライメント分析を背景とした治療介入技術(膜および筋膜リリースFascial / Myofascial Release)の向上が可能である.
 第4版の翻訳に際しては,国際膜学会による膜と膜システムの最新の定義発表に基づき,第3版までの「fascia(筋膜)」,「myofascia(筋・筋膜)」の訳を,文脈的に解釈が難しい場合を除き「fascia」を「膜」,「myofascia」を「筋膜」に改変した.著者の豊富な学識に基づく比喩や文学的表現,医学用語集にない専門的用語の翻訳に難渋した場合には,関連書籍を参照し,必要に応じて「訳注」を付記することで読者が理解しやすいように努めた.
 第4版の最大の特徴は,第1章としていた膜に関する概説を,「付録1 膜読本(A Fascial Reader)」としたことである.付録1では,最新の研究業績と先見的エビデンス研究から得られた多くの知見が詳細に説明されている.難解な部分もあるが,この学際分野における今後の展開を含めたアナトミー・トレインの限りなく深遠な目標が,空間医学(spatial medicine),構造的意識(structural awareness),生体力学的自己調節システム(Biomechanical Auto-Regulatory System)として提起されている.
 2001年の原著初版発行から20年にわたる膜と筋膜を取り巻く継続的研究を通して,著者は「脳は膜の声を聴き,筋に話しかける」と述べ,神経系と膜システムの関係,および「膜が神経(脳)や心(マインド)と感情(スピリット)の影響をどのように受け入れ,身体にどのような反応を与えているのか?」というパラダイムシフトへの展開を進めている.今後,数十年間における研究者や治療実践家の課題は,身体と心・精神のつながり(感情融合Emotional Integration 注:マインド・ソウル・ハートセット)に注目し,可能な限り完全な身体イメージ回復と自己組織化を治療目標とする考えをもって,細胞レベルのミクロ的調節から神経系の気づきを超えて働く生体全体の関連性を包含したマクロ的調節機能の解明という崇高なビジョンをまとめ上げることであり,その成果が期待される.

 2022年7月
 板場 英行


第4版 まえがき
 初版が2001年に発行されて以来,本書の考え方が広く浸透し活用されてきたことは,私の期待を大きく超えている.我々は南極大陸を除くすべての大陸において,整形外科医,リハビリテーション専門医,口腔外科医,理学療法士,足専門医,カイロプラクター,整骨医,心理学者,アスレチックトレーナー,パーソナルトレーナー,パフォーマンスコーチ,助産師,ヨーガ教師,武道家,マッサージセラピスト,ダンサー,音楽家,および各種の身体教育者をはじめとするあらゆる専門家に対して,本書の考え方とその活用法を紹介してきた.本書は現在15言語に翻訳されている.我々の当初の予測を超えて,セラピストや教育者が本書を使用して役立てていることから,アナトミー・トレイン(Anatomy Trains)は簡単なGoogle®検索でも約1300万件がヒットする.
 第4版には,継続的な教育と実践のみならず,膜の解剖標本や筋の起始と停止に限定されない筋膜の力伝達に関する各種の先見的エビデンス研究から得た多くの情報提供と修正項目が盛り込まれている.第3版の発刊後においても,なお膜と筋膜の学際分野で未解明であった領域に対し,解決の方向性を示す最新情報を追加することができた.
 第4版では,読者の自己学習を容易にするため,第3版までは「第1章」で説明していた膜の概説を,最新の情報を体系的に加筆修正し,「付録1」として掲載した.この付録は,筋膜と筋膜連結に関する内容をもっと深く理解したいと考える読者には反復して参照してほしい.
 アナトミー・トレインの基幹プロトコル(Anatomy Trains 12-series of Structural Integration)の概要を説明する付録3は,この領域の進歩を異文化的に伝授してきた長年の経験を反映する意味を込めて加筆している.
 また,付録の最後に,デンマークの獣医師による四足動物(特にウマとイヌ)の筋膜連結に関する研究成果を追記できたことは幸いである.
 第4版は,Graeme Chambers,Debbie Maizels,Philip Wilsonによる最新で正確なイラストを加え,第3版を上回るものとなった.草創期のFascial Net Plastination Projectから得られた先駆的な画像を提示できたことも幸いであった.このプロジェクトは,BodyWorlds展(「人体の不思議展」)でGunter von Hagensによって開発された技術を利用して,筋膜系の美しさ,複雑さ,普遍性を伝える画像を製作するものである.このプロジェクトにより,対象者のイメージやモデルをさらに詳しく指摘できることが期待される.
 本書は,一般の読者が関連概念を迅速に理解し,興味をもつ読者がより詳細に理解できるようにした.全体的な考え方を把握するには,まずは本書にざっと目を通してほしい.ストーリーを簡潔に理解するには,イラストに着目し,イラストの説明を読んでほしい.ストーリーの完全理解には,本文(読者のさまざまな関心に応じてアイコンが付記されている)を精読されたい.
 最近の多くの書籍同様,この第4版でも電子メディアを多用し,さらなる学習のために多くのウェブサイトのアドレスを収載した.我々のウェブサイトwww.anatomytrains.comも常に更新しており,アナトミー・トレインの概念を専門的に応用する場合に役立てるように制作した多数の一連のビデオプログラムを参照できる.また,Web付録(www.igaku-shoin.co.jp/prd/04924/ )では,治療手技,解剖,視覚的評価の映像資料,アナトミー・トレインのCG画像など,本書の理解をさらに深める情報を提供している.
 膜の役割を背景としたアナトミー・トレインの意義と応用への理解は急速に深まっている.第4版では,ウェブによる情報の拡張を通して,運動研究では取り上げられることの少ない膜に関する最新の見解を提示している.

 2020年2月,Maine州 Clarks Cove,にて
 トーマス・W.・マイヤース Thomas W. Myers

開く

 訳者まえがき
 第4版まえがき
 初版まえがき
 謝辞
 本書の使い方
 本書の付録Web動画について

 1 レールを敷く
 2 アナトミー・トレインのルール
 3 Superficial Back Line(SBL)
 4 Superficial Front Line(SFL)
 5 Lateral Line(LTL)
 6 Spiral Line(SPL)
 7 Arm Lines(ALs)
 8 Functional Lines(FLs)
 9 Deep Front Line(DFL)
10 アナトミー・トレイン・イン・ムーブメント
11 ボディリーディング®――構造的分析

付録1:膜読本
付録2:横断性経線に関するノート
付録3:構造的身体統合
付録4:筋膜経線と東洋医学
付録5:四足動物におけるアナトミー・トレイン――初期研究

 アナトミー・トレイン用語集
 参考文献
 索引


▼動画一覧
 基本的な考え方
  1-1 筋膜発生学
  1-2 筋膜テンセグリティ
  1-3 肩と腕 導入部
  1-4 アナトミー・トレイン コンセプト・レビュー
  1-5 運動感覚の知性
  6-9 SFL─腹部
  6-11 二十面体テンセグリティ
  6-15 SBL:アナトミー・トレイン概念の適用
  B1* Introduction to Fascia and Biotensegrity
  B2* Anatomy Trains Lines Overview
  B3* Feeling the Anatomy Trains Lines(Palpation Guide)
  B4* How Fascia Moves(fascial Properties Webinar)
  B5* Interview Clips With Tom Myers Discussing fascia

 筋膜リリース・テクニック
  3-1 SFL─頸部テクニック
  3-2 SFL─足関節の支帯
  3-3 SFL─胸部筋膜
  3-4 SBL─足底筋膜
  3-5 SBL─足底テクニック2
  3-6 SBL─頸部ワーク
  3-7 SBL─ペルビック・リフト
  3-8 LTL─腸骨稜
  3-9 LTL─腸脛靱帯
  3-10 LTL─外腹斜筋
  3-11 SPL─足部アーチのスリング
  3-12 SPL─前鋸筋のリリース
  3-13 上肢のSBAL─統合的動作
  3-14 上肢のDFAL─上腕筋のリリース
  3-15 広背筋
  3-16 BFL─FFL ラセンの連続性の評価
  3-17 DFL─腰筋のバランス
  3-18 DFL─大腿方形筋
  6-1 腹部のSPL
  6-2 AL─僧帽筋 ピール
  6-3 DFL─下腿内部
  6-4 FL─脊柱回旋能力のアセスメント
  6-5 LTL─「X」の呼吸
  6-6 歩行における骨盤の靱帯
  6-7 SBL─踵
  6-8 頭皮
  6-10 SFL─支帯

 生体内観察と解剖によるエビデンス
  4-1 筋膜顕微鏡像1:広背筋と線紋
  4-2 筋膜顕微鏡像2:肩甲下筋と微小胞
  4-3 SBL:新鮮組織
  4-4 SPL
  4-5 SPL上部:新鮮組織
  4-6 肩:新鮮組織
  4-9 IFL(同側ファンクショナル・ライン)
  4-10 DFL
  4-11 DFL(顎を含む)
  4-12 Tomの思い
  6-12 生きている筋膜1:身体環境
  6-13 生きている筋膜2:腱鞘
  6-14 SFL上部─解剖にまつわる数々の逸話
  6-16 SFLの詳細:白線の解剖
  6-17 DBALの詳細:肩甲上腕関節
  6-18 DBALの詳細:肩甲上腕関節と肩回旋筋腱板
  6-19 筋膜顕微鏡像3:足底腱膜
  6-20 筋膜顕微鏡像4:脊柱起立筋
  6-21 SFL─特別な二重バッグ構造
  6-22 DBAL,深部:冷凍組織

 アナトミー・トレイン CG
  2-1 Superficial Front Line
  2-2 Superficial Back Line
  2-3 Lateral Line
  2-4 Spiral Line
  2-5 Superficial Front Arm Line
  2-6 Deep Front Arm Line
  2-7 Superficial Back Arm Line
  2-8 Deep Back Arm Line
  2-9 Front Functional Line
  2-10 Back Functional Line
  2-11 Deep Front Line

 ウェビナー
  6-24* Balancing Feet and legs
  6-25* Introduction to Bodyreading
  6-26 SPLのボディリーディング

原書の付録ウェブサイトに収載された動画のうち,4-7,4-8,6-23は収録されていません.
*を付した動画には,日本語吹替えがありません.

開く

乗車した読者の治療概念を進化させる一冊
書評者:成田 崇矢(桐蔭横浜大スポーツ健康政策学部教授・スポーツテクノロジー学)

 本書の初版は,2001年に発行された。この「アナトミー・トレイン:筋膜経線」というものに触れ,今まで,筋,骨,関節と別々にとられていた治療概念に「つながり」を意識した人も多かったと思われる。今回の第4版でも,多くの最新情報が掲載されている。「筋膜(fascia)」という用語は,日本において急激に広まっているものの,未知の部分も多い。本書は,まさに電車のように,留まることなく最新の情報を取り入れて進化している。

 特筆すべき点は,著者トーマス・W・マイヤース氏は,間違いなく臨床家であるという点である。それは,「治療の核心は手技の応用にとどまらず,聴く,見る,感じる,そして理解する能力にある。少なくともこれが本書の根幹である」と言い切っている点と,ある一定のルールに従えば「読者が本書に記載していない列車を加えることができる」と著者の考えが全てではなく,読者自身が創意工夫により新たな発見をしても良いと自由度を与えている点からもうかがえる。まさに本書の根幹は臨床にあり,単なる解剖書とは異なり,本書にあふれる概念を理解すれば,間違いなく臨床の一助になるというのが,読後に抱いた第一印象である。

 本書は11章で構成され,第1章「レールを敷く」では,アナトミー・トレインの考え方が,エビデンスも含めて理論的に紹介されている。特にこの概念が生まれた歴史も丁寧に書かれており,先人たちに多くの敬意が込められており,好感を覚える。各論に当たる第2~9章では,アナトミー・トレインのルールと,各アナトミー・トレインの詳細が解剖にそって解説されている。この筋膜連結こそが,本概念の特徴であるが,正直,一度読んだだけで理解するのは難しい。しかし,本書では,動画での解説もされており,映像で3次元的にとらえることが可能であるため,かなり理解が進む。何度も繰り返し見ることもできるため,繰り返し視聴することをお勧めする。

 第10章「アナトミー・トレイン・イン・ムーブメント」,第11章「ボディリーディング®」では,アナトミー・トレインの概念を応用した治療法が解説されており,第2~9章で得た筋膜のつながりの臨床応用がわかる。この章で述べられていることを各読者の臨床に応用することで,読者の臨床力が飛躍的に向上するヒントが数多く掲載されている。ぜひ参考にしてほしい。

 85ページにわたる付録1「膜読本」は,「膜(fascia)」に対する最新の情報が,エビデンスも含めて重厚にまとめられている。筋は骨の近位端と遠位端のみに付着するという観念的概念を変え,正しく一般化したいという著者の想いが表れたパートだと思われる。全ての「筋膜(fascia)」にかかわる治療者に一読していただきたい。

 本書は,これまでのアナトミー・トレインを超える,より進化したアナトミー・トレインであり,乗車した読者の治療概念を進化させる一冊である。


新たな発見で臨床の奥深さに気付かせてくれる一冊
書評者:園部 俊晴(コンディション・ラボ所長)

 近年,「筋膜(myofascia)」や「膜(fascia)」という用語は,医療だけでなく,一般にも認知され,コンビニに並ぶ雑誌にすら「筋膜」という言葉を目にするようになりました。そして,これまでわからなかった筋膜や膜に由来する病態が徐々に明らかになり,整形外科医を含め,運動器にかかわる医療者が,筋膜や膜の臨床的意義を認識するようになってきました。本書『アナトミー・トレイン』は,その先駆け的存在であったと,多くの医療者が認めるところです。

 臨床の世界は,どれだけ経験を重ねても,学べば学ぶほど奥が深く,発見の連続であるといえます。筋膜や膜が関与する病態については,最近になってわかってきたことが多く,その顕著な例といえるでしょう。これまで,腰部の障害や病態が原因と思われていた下肢の痺れや痛みも,筋膜へのアプローチによって改善することを,臨床では多く経験します。つまり,実は筋膜の病態であったと確認できることが多くあるのです。その他,筋や腱,靭帯,滑膜,脂肪体が原因と思われた病態が,実は筋膜や膜の病態であることも珍しくありません。こうした発見は,本書に書かれている身体の膜の構造と機能を理解することでひもとけることでしょう。

 本書の原著者であるトーマス・W・マイヤース氏は,運動器を連続体としてとらえ,筋膜や膜が姿勢制御や運動連鎖に深く関連していると考えています。これまでの運動器治療は,局所に着目しすぎてきたと私は感じています。だからこそ,この考えにはとても共感できますし,多くの医療者に「身体が連続体である」という考え方を知ってほしいと思っています。今回の第4版で追記された「ピラティス的な考え方」や「ボディリーディング®」の概念も,こうしたトーマス・W・マイヤース氏の考えを理解するのに役立つため,ぜひ一読してほしい項目です。

 今後,筋膜や膜に関する病態,ネットワークシステム,運動の連動,さらには皮神経の機能解剖との関連性など,さまざまなことが解明されていくことは疑いありません。そして,それに基づいた運動器治療の変革があるはずです。

 私たちが臨床と真摯に向き合い,素直な気持ちで,筋膜や膜の視点も含め,運動器疾患の治療に取り組んでいくことが大切であると,この一冊が気付かせてくれるはずです。

 最後に,訳者の板場英行先生と石井慎一郎先生の強い思いとご尽力により,本書がわが国に広まったことに感謝します。

開く

●読者の皆様へ web付録のご案内
下のボタンから付録ページにお入りください。

開く

本書の記述の正確性につきましては最善の努力を払っておりますが、この度弊社の責任におきまして、下記のような誤りがございました。お詫び申し上げますとともに訂正させていただきます。

正誤表はこちら

タグキーワード

  • 正誤表を掲載しました。

    2023.05.31