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リハビリテーション医学・医療コアテキスト準拠

リハビリテーション医学・医療Q&A


監修:公益社団法人 日本リハビリテーション医学会
総編集:久保 俊一
編集:佐浦 隆一/芳賀 信彦/酒井 良忠/篠田 裕介

  • 判型 B5
  • 頁 256
  • 発行 2019年01月
  • 定価 6,480円 (本体6,000円+税8%)
  • ISBN978-4-260-03819-5
学会公式! リハビリテーション科専門医・認定臨床医をめざす医師必携の参考書
リハビリテーション科専門医を目指す医師が知っておかなければならない知識のエッセンスをQ&A形式で解説。『リハビリテーション医学・医療コアテキスト』に準拠し、リハビリテーション医学・医療全領域にわたって問題を精選。リハビリテーション科専門医試験の形式にのっとり、口頭試験のサンプルも示した。
序 文
はじめに

 2018年度から日本専門医機構による専門医養成教育が始まった.リハビリテーション科は19基本領域の1つであり,その研修プログラムを日本リハビリテーション医学会が日本専門医機構とともに管理している.
 全国の大学・医科大学の医学部のなかで,リハビリテーション医学の講座...
はじめに

 2018年度から日本専門医機構による専門医養成教育が始まった.リハビリテーション科は19基本領域の1つであり,その研修プログラムを日本リハビリテーション医学会が日本専門医機構とともに管理している.
 全国の大学・医科大学の医学部のなかで,リハビリテーション医学の講座があるのは半数に満たない状況であり,医学生のうちの半数以上はリハビリテーション医学の基本的な教育を受けないまま卒業する.卒後臨床研修においても,リハビリテーション科は必修ではない.また,急性期,回復期,生活期のリハビリテーション医療施設はそれぞれ独立していることが多く,一貫した教育体制が取りにくくなっている.リハビリテーション医学に基づく質の担保されたリハビリテーション医療を行っていくためには,リハビリテーション科専門医の教育体制の整備が喫緊の課題になっており,日本リハビリテーション医学会の役割は従来にも増して大きくなっている.
 本邦におけるリハビリテーション医学・医療の原点は戦前の急性灰白髄炎(脊髄性小児麻痺:ポリオ),骨・関節結核,脳性麻痺などの肢体不自由児に対する療育にあるとされている.戦中は戦傷により,戦後と高度成長期には労働災害や交通事故により対象となる患者が増加した.その際には四肢の切断・骨折,脊髄損傷のリハビリテーション医学・医療が大きな課題となった.そして,超高齢社会となった現在,リハビリテーション医学・医療の対象として,小児疾患や切断・骨折・脊髄損傷に加え,中枢神経・運動器(脊椎・脊髄を含む)・循環器・呼吸器・腎臓・内分泌代謝・神経筋疾患,リウマチ性疾患,摂食嚥下障害,がん,スポーツ外傷・障害などの疾患や障害が積み重なり,さらに周術期の身体機能障害の予防・回復,フレイル,サルコペニア,ロコモティブシンドロームなども加わり,ほぼ全診療科に関係する疾患,障害,病態を扱う領域になっているといっても過言ではない.しかも,疾患,障害,病態は複合的に絡み合い,その発症や増悪に加齢が関与している場合も少なくない.
 日本リハビリテーション医学会では2017年度から,リハビリテーション医学について「機能回復」「障害克服」「活動を育む」の3つのキーワードをあげている.すなわち,疾病・外傷で低下した身体・精神機能を回復させ,障害を克服するという従来の解釈のうえに立って,ヒトの営みの基本である「活動」に着目し,その賦活化を図る過程がリハビリテーション医学の中心であるという考え方を示している.日常での「活動」としてあげられる,起き上がる,座る,立つ,歩く,手を使う,見る,聞く,話す,考える,衣服を着る,食事をする,排泄する,寝る,などが組み合わさって有機的に行われることにより,家庭での「活動」,学校・職場・スポーツなどにおける社会での「活動」につながっていく.
 リハビリテーション医学・医療の専門家がリハビリテーション科医である.リハビリテーション診療において,リハビリテーション科医は的確なリハビリテーション診断のもと,適切なリハビリテーション治療を行わなければならない.その際,患者および家族にface to faceでその効用と見通しを説明しながら患者の意欲と家族の協力を高める努力は欠かせない.また,理学療法士,作業療法士,言語聴覚士,義肢装具士,歯科医,看護師,薬剤師,管理栄養士,公認心理士/臨床心理士,社会福祉士/医療ソーシャルワーカー,介護支援専門員/ケアマネジャー,介護福祉士などの専門職からなるリハビリテーション医療チームの要として,専門職の特性を熟知したうえで,チーム内の意思疎通を図り,それぞれの医療機関において,リハビリテーション医療という資源をバランスよく差配する役目を担っている.さらに,近年,リハビリテーション科医の活躍の場は急性期病院,回復期リハビリテーション病棟,在宅など広い範囲にわたっている.加えて,国の施策として構築が急がれている地域包括ケアシステムの中核で大きく活躍を期待されているのもリハビリテーション科医である.
 専門医養成教育には学術的な裏付けのある知識や技能が必須であり,その道しるべとして基本となる書籍は不可欠である.すでに2018年4月に日本リハビリテーション医学会監修の『リハビリテーション医学・医療コアテキスト』が発刊されている.本書はそのコアテキストを基にリハビリテーション科の専門医試験および認定臨床医試験にあたって知識を整理するために企画されたテキストである.是非ともコアテキストとともに活用していただきたい.
 8か月で発刊というタイトなスケジュールにもかかわらず,快く担当をお引き受けいただいた編集者・執筆者の先生方に心から感謝致します.また,お世話になった医学書院の関係者に深謝致します.

 2018年12月
 公益社団法人 日本リハビリテーション医学会
 理事長 久保 俊一
目 次
筆記試験
 総論1 リハビリテーション医学・医療の概念
 総論2 リハビリテーション医学に必要な基礎科学
 総論3 リハビリテーション診断
 総論4 リハビリテーション治療
 各論1 脳血管障害・頭部外傷
 各論2 運動器疾患
 各論3 脊髄損傷
 各論4 神経筋疾患
 各論5 切断
 各論6 小児疾患
 各論7 リウマチ性疾患
 各論8 循環器疾患
 各論9 呼吸器疾患
 各論10 腎疾患
 各論11 内分泌代謝性疾患
 各論12 集中治療室におけるリハビリテーション診療
 各論13 摂食嚥下障害
 各論14 リハビリテーション診療における栄養管理
 各論15 がん
 各論16 スポーツ障害・外傷
 各論17 骨粗鬆症
 各論18 熱傷
 各論19 その他の重要事項
 各論20 社会貢献
 各論21 リハビリテーション医療の展開

口頭試験
 1 脳血管障害・頭部外傷
 2 切断

索引