『JIM』から『総合診療』へ 誌名変更にあたって

2014.12.01

総合診療誌『JIM』をご愛読いただき、誠にありがとうございます。読者ならびに執筆者の皆様の日ごろからのご支援に深く感謝申し上げます。

『JIM』は来年、誌名を『総合診療』に変更いたします。医療の専門分化が進み総合的な視点が求められるなか、25年前に『JIM』は誕生しました。『JIM』創刊時の1991年当時に比べると、今日、医療技術、とりわけ情報技術は急速に発展を遂げる一方で、未曾有の高齢社会はまさに現実のものとなり、その健康問題への対応にはより総合的な視点が求められています。新たな専門医育成の準備も始まり、「総合診療」という分野への社会的な期待も益々高まるとともに、在宅医療の拡大など診療の場も多様化するなかで、各診療現場では、患者の生活面も含めたより広い視野と深い洞察、そして質の確保が求められる時代にもなりました。私たちは、そこに寄与するような真に役立つ総合的な臨床情報の提供という創刊時の志を引き継ぎ、発展させるためにも、よりわかりやすい誌名が必要だと判断いたしました。

『JIM』創刊にあたって掲げられた「既存の専門科にとらわれないアプローチ」「患者のニーズに対する具体的な対応」への高い必要性は、25年後のいま、より強く感じられるようになりました。私たちは、ジェネラルに診ることが求められる時代の臨床誌として、読者の皆様と共に、総合診療の新たな未来を切り拓いていく所存です。
末永くご指導ご愛顧を賜りますよう宜しくお願い申し上げます。

2014年12月
株式会社 医学書院
『総合診療』 編集室