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医療・福祉現場のための
目標設定型上下肢・言語グループ課題集

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グループ訓練は,身体・言語・精神機能の維持・改善,心理的負担の軽減,意欲の向上に役立つとされているが,ともすれば,体を動かしゲームをし,楽しむだけにもなりがち。本書は全課題に「課題の目的」「参加のしかた」「さらなる工夫・応用例」を加え,参加者が能力・意欲を最大限に引き出し,不安を解消,満足を得るためのきっかけ作りを提案する。
小田柿 誠二 / 鈴木 茂 / 三原 重徳 / 築舘 陽子
発行 2005年04月判型:B5頁:240
ISBN 978-4-260-24440-4
定価 3,080円 (本体2,800円+税)
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  • 目次
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第1章 下肢課題

 ○重度課題

 1 風船割り

 2 空気入れ競争

 3 万歩計ゲーム

 ○中等度課題

 4 スリッパ飛ばしゲーム

 5 ボール蹴り

 6 足ゲートボール

 7 ボーリングゲーム

 8 車椅子リレー

 9 ベンチサッカー

 ○軽度課題

 10 足つまみゲーム

 11 足指相撲

 12 空中足書きゲーム

 13 足綱引き

 14 足指伝言ゲーム

 15 足で物取りゲーム

第2章 上肢課題

 ○重度課題

 16 ビー玉を持っているのはだあれ?

 17 リズムに合わせた上肢の運動

 18 両手で輪送り

 19 物品送り罰ゲーム

 20 ジグザグパスゲーム

 21 お手玉押しゲーム

 ○中等度課題

 22 綱引き

 23 物送りゲーム

 24 後出しジャンケン

 25 積み木を積もう

 26 いけいけリングゲーム

 27 ジャンケンリレー

 28 バスタオルで息もピッタリ

 29 カーリングホッケー

 30 シーツバレー

 31 挟んで送ろう

 32 ひもたぐり寄せゲーム

 33 カエル飛ばしリレー

 ○軽度課題

 34 だるま落としゲーム

 35 たすきリレー

 36 われ鍋にとじ蓋

 37 カード挟み取りゲーム

 38 チェーリング

 39 ホッケーゲーム

 40 鬼倒しゲーム

 41 輪投げ

 42 倒さず巻き取れ!

 43 釣りゲーム

 44 水ヨーヨー釣り

第3章 言語課題

 ○重度課題

 45 ジェスチャー当てゲーム

 46 記憶力ゲーム

 47 数字・色あわせゲーム

 48 図形の数をかぞえましょう

 49 音の聞き分けゲーム

 50 身体部位に触る

 51 足し算をしよう

 52 数字を全部消せるかな?

 53 何の音?

 ○中等度課題

 54 Yes-Noクイズ

 55 数字を答える

 56 季節は何でしょう

 57 漢字の画数当てゲーム

 58 県庁所在地を覚えよう

 59 自己紹介ゲーム

 60 ビンゴゲーム

 61 何が隠れているのかな?

 62 名前探し

 63 言葉の仲間外れ探し

 64 値段当てゲーム

 65 ジェスチャーゲーム

 66 歌詞の穴埋め

 ○軽度課題

 67 聞いた通りにやってみよう

 68 言葉を作ろう

 69 なぞなぞビンゴゲーム

 70 いろはかるた

 71 単語作り

 72 ことわざ完成ゲーム

 73 連想ゲーム

 74 しりとりゲーム

第4章 作品課題

 75 カエル作り

 76 年賀状を書く

 77 母の日カード作り

 78 箸置き作り

 79 箱作り

 80 箸袋折り

 81 鯉のぼり作り(1)

 82 鯉のぼり作り(2)

 83 メビウスの輪

 84 梅のちぎり絵

 85 アジサイ作り

 86 七夕

 87 紅葉作り

 88 サンタクロース作り

 89 似顔絵を描く

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障害のレベルに合わせたグループ訓練の課題集
書評者: 二瓶 隆一 (日本リハビリテーション専門学校・校長)
 まずこの書を開くとすぐ目に入るのがグループ訓練のイラストである。どんな訓練をするのか一目で読者にわかり,全体に楽しい本に仕上がっている。またレイアウトがよくできていて,用具や手順,問題点と対応,アドバイスと応用などがよくまとめられている。この中で著者らが最も特色としたい点は『目標設定型グループ課題集』と題されているように,グループ参加者の身体機能,言語機能,精神機能などの問題(症状)を理解して訓練することで,本来の「楽しさ」に加え,機能維持,グループの交流を深めながらQOLの向上に一層効果的に役立てようとするところにある。そのため訓練の課題を下肢課題,上肢課題,言語課題,作品課題に分け,それらをそれぞれ障害のレベルに合わせて重度,中等度,軽度に分けて参加者の能力を最大限に活用しながら,その人の能力を引き出すための工夫が何気なく遊びの中に仕掛けられている。

 グループ訓練は楽しさの他に,機能訓練的な考え方も考慮に入れることが必要であることから,簡潔な説明も加えられ,特にこれから実習にでられる理学療法士,作業療法士,言語療法士をめざす学生や新人など,この分野の専門職となる方にお薦めしたい。また看護師,看護助手,保健師,介護職員など,この分野で働く多くの方も参考にすれば,手持ちのレパートリーも増え,効果的な,もっと面白い課題を応用問題として考えることも楽しいと思う。新人の療法士や学生の中にはすぐ機能訓練に結びつけたがる傾向の人もいるので,遊びの中に全身の調整を含んだ方法があることを学ぶこともできると思う。

 専門職の中には本書を見て,自分のところでも同じようなグループ訓練を行っているとか,もっと別な方法もあると思う向きもあると思うが,本書が,より効果の上がる,新しい課題を考えるヒントとなることを期待したい。

 1つの施設で,日頃多忙な現場業務の中で,これだけ種々の課題をまとめ上げることは,相当の努力であったことと思う。敬意を表したい。

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