標準整形外科学 第12版
整形外科の本質を知る。運動器疾患の学習に最適のテキスト、信頼と充実の改訂版
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医学生に最も支持されている整形外科教科書の改訂第12版。豊富な写真・図と学生を意識した簡潔な記述により、整形外科で扱う個々の疾患が易しく学べ、かつ詳細に理解できる。今版では基礎科学、診断、治療、疾患などの総論部を全面的に書き改め、最新の知見をもれなく取り入れた。確かな診療・研究を行うために、運動器疾患を学ぶ人には必携書。
シリーズ | 標準医学 |
---|---|
総編集 | 松野 丈夫 / 中村 利孝 |
編集 | 馬場 久敏 / 井樋 栄二 / 吉川 秀樹 / 津村 弘 |
発行 | 2014年02月判型:B5頁:1110 |
ISBN | 978-4-260-01787-9 |
定価 | 10,340円 (本体9,400円+税) |
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第12版 序
本書は1979年に初版が出版されて以来35年が経過し,今回で第12版の出版となりました。初版の編者のおひとりであった寺山和雄先生が2011年の夏(8月17日)逝去されました。寺山先生は初版より第11版まで本書の編集,執筆に参加されました。寺山先生の標準整形外科学に対する熱意,思い入れは非常に強いものがありました。本書の特徴の1つである「主訴,主症状から想定すべき疾患一覧表」は寺山先生の創案であり,症状から鑑別しなくてはならない主要疾患が好発年齢を加味したうえで表として列挙されています。これは別冊付録「OSCE対応運動疾患の診察のポイント」の中にも含まれています。寺山先生のご冥福をお祈りするとともに,今後先生の標準整形外科学に対する精神を受け継いで行かなければならないとの思いを強くしています。
第11版を監修された内田淳正先生が勇退されました。内田先生は第8版(軟部腫瘍の項)より執筆に加わり,10年余の長きにわたり執筆者として本書の発展に多大な貢献をなされ,第10版からは編集,第11版では監修の労をとられました。先生に心から感謝申し上げます。また執筆陣の中からは安井夏生先生,荻野利彦先生,田口敏彦先生,菊地臣一先生,清水克時先生が退かれました。諸先生方に御礼申し上げます。そして今版からは新たに吉川秀樹先生と津村弘先生が編集に加わり,田中栄先生,山田治基先生,妻木範行先生,山下敏彦先生,三浦裕正先生,湏藤啓広先生,戸口田淳也先生,土屋弘行先生,尾﨑敏文先生,中村博亮先生の10名の若手執筆者が加わり,総勢30名の編成になりました。
さて,21世紀の超高齢社会をむかえ,運動器疾患に対する正確な知識と的確な診断・治療が社会的ニーズとなって来ています。われわれ整形外科医が提唱しているロコモティブシンドロームの概念は徐々に一般市民に定着してきているものの,高齢社会における運動器の機能低下,整形外科的疾患が大きな社会的問題となって来ています。この第12版では,医学生,研修医,医員から理学療法士,作業療法士などの読者に対して整形外科分野における基礎医学に始まり臨床診断,治療に至るまでの十分な基本的知識を与えることができるように,初版の序に書かれている“偏らず,平易に,最新の情報も取り入れて・・・”の精神を貫いています。また一方では近年のOSCEにも対応でき,ベッドサイドにおける疾患の鑑別診断,治療法の選択が可能なように幅広い範囲の知識を網羅しています。特に強調したい事柄や若干専門的になる事柄は第9版でSIDE MEMOとして説明を加えて以来,今回もNOTEとして個別に説明を加えています。
3年前の第11版の発刊後直ちに編者,執筆者,医学書院編集部一体となり,まずは第11版に対する問題点の抽出を行った後に先輩執筆者のご意見を取り入れつつ原稿のチェックを繰り返しました。その結果この第12版は以前にも増して充実した教科書になっており,わが国の整形外科におけるまさしく“標準の”教科書であり,医学生のみならず整形外科専門医取得をめざす研修医の先生方のバイブルになり得ると自負しています。
最後に,今回の第12版への改訂にあたり,初版以来医学書院編集部,制作部スタッフの皆様に脈々と続いている「多くの読者にわかりやすく親しまれるとともに高い医学的レベルを保った教科書を作る」という精神に基づいた並々ならぬ情熱と努力に敬意を払うとともに心より感謝いたします。
2014年1月
松野丈夫
中村利孝
本書は1979年に初版が出版されて以来35年が経過し,今回で第12版の出版となりました。初版の編者のおひとりであった寺山和雄先生が2011年の夏(8月17日)逝去されました。寺山先生は初版より第11版まで本書の編集,執筆に参加されました。寺山先生の標準整形外科学に対する熱意,思い入れは非常に強いものがありました。本書の特徴の1つである「主訴,主症状から想定すべき疾患一覧表」は寺山先生の創案であり,症状から鑑別しなくてはならない主要疾患が好発年齢を加味したうえで表として列挙されています。これは別冊付録「OSCE対応運動疾患の診察のポイント」の中にも含まれています。寺山先生のご冥福をお祈りするとともに,今後先生の標準整形外科学に対する精神を受け継いで行かなければならないとの思いを強くしています。
第11版を監修された内田淳正先生が勇退されました。内田先生は第8版(軟部腫瘍の項)より執筆に加わり,10年余の長きにわたり執筆者として本書の発展に多大な貢献をなされ,第10版からは編集,第11版では監修の労をとられました。先生に心から感謝申し上げます。また執筆陣の中からは安井夏生先生,荻野利彦先生,田口敏彦先生,菊地臣一先生,清水克時先生が退かれました。諸先生方に御礼申し上げます。そして今版からは新たに吉川秀樹先生と津村弘先生が編集に加わり,田中栄先生,山田治基先生,妻木範行先生,山下敏彦先生,三浦裕正先生,湏藤啓広先生,戸口田淳也先生,土屋弘行先生,尾﨑敏文先生,中村博亮先生の10名の若手執筆者が加わり,総勢30名の編成になりました。
さて,21世紀の超高齢社会をむかえ,運動器疾患に対する正確な知識と的確な診断・治療が社会的ニーズとなって来ています。われわれ整形外科医が提唱しているロコモティブシンドロームの概念は徐々に一般市民に定着してきているものの,高齢社会における運動器の機能低下,整形外科的疾患が大きな社会的問題となって来ています。この第12版では,医学生,研修医,医員から理学療法士,作業療法士などの読者に対して整形外科分野における基礎医学に始まり臨床診断,治療に至るまでの十分な基本的知識を与えることができるように,初版の序に書かれている“偏らず,平易に,最新の情報も取り入れて・・・”の精神を貫いています。また一方では近年のOSCEにも対応でき,ベッドサイドにおける疾患の鑑別診断,治療法の選択が可能なように幅広い範囲の知識を網羅しています。特に強調したい事柄や若干専門的になる事柄は第9版でSIDE MEMOとして説明を加えて以来,今回もNOTEとして個別に説明を加えています。
3年前の第11版の発刊後直ちに編者,執筆者,医学書院編集部一体となり,まずは第11版に対する問題点の抽出を行った後に先輩執筆者のご意見を取り入れつつ原稿のチェックを繰り返しました。その結果この第12版は以前にも増して充実した教科書になっており,わが国の整形外科におけるまさしく“標準の”教科書であり,医学生のみならず整形外科専門医取得をめざす研修医の先生方のバイブルになり得ると自負しています。
最後に,今回の第12版への改訂にあたり,初版以来医学書院編集部,制作部スタッフの皆様に脈々と続いている「多くの読者にわかりやすく親しまれるとともに高い医学的レベルを保った教科書を作る」という精神に基づいた並々ならぬ情熱と努力に敬意を払うとともに心より感謝いたします。
2014年1月
松野丈夫
中村利孝
目次
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序章 整形外科とは
第I編 整形外科の基礎科学
第1章 骨の構造,生理,生化学
第2章 骨の発生,成長,維持
第3章 骨の病態,病理
第4章 骨の修復と再生
第5章 関節の構造,生理,生化学
第6章 関節の病態,病理
第7章 関節軟骨の修復と再生
第8章 筋・神経の構造,生理,化学
第9章 痛みの基礎科学と臨床
第II編 整形外科診断総論
第10章 診療の基本
第11章 主訴,主症状から想定すべき疾患
第12章 整形外科的現症の取り方
第13章 検査
検査総論
画像検査
検体検査
生体検査
主要疾患の画像および検査所見による鑑別一覧表
第III編 整形外科治療総論
第14章 保存療法
保存療法の基本
保存療法各論
第15章 手術療法
整形外科領域における手術の特徴
手術的治療の基本
手術手技と手術法の基本
特殊な材料,器具を用いた手術法
第IV編 整形外科疾患総論
第16章 軟部組織・骨・関節の感染症
第17章 関節リウマチとその類縁疾患
第18章 慢性関節疾患(退行性,代謝性)
第19章 四肢循環障害と阻血壊死性疾患
第20章 先天性骨系統疾患
第21章 先天異常症候群
第22章 代謝性骨疾患
第23章 骨腫瘍
骨腫瘍総論
骨腫瘍各論
第24章 軟部腫瘍
軟部腫瘍総論
軟部腫瘍各論
第25章 神経疾患,筋疾患
第V編 整形外科疾患各論
第26章 肩関節
機能解剖
肩の診察・検査法
肩関節の疾患
第27章 肘関節
機能解剖と診察・検査
肘関節の疾患
第28章 手関節と手
機能解剖と診察・検査
疾患各論
第29章 頚椎
脊柱の機能解剖
頚椎の機能解剖
頚椎の診察・検査
頚椎の疾患
第30章 胸郭
機能解剖
胸郭および関連部位の疾患
第31章 胸椎,腰椎
機能解剖
胸椎・腰椎の疾患
第32章 股関節
機能解剖とバイオメカニクス
股関節の診察・検査
股関節の疾患
股関節の手術
第33章 膝関節
機能解剖とバイオメカニクス
膝の診察・検査
膝関節の疾患
第34章 足関節と足
機能解剖
足の診察・検査
足関節と足の疾患
第VI編 整形外科外傷学
第35章 外傷総論
第36章 軟部組織損傷
第37章 骨折・脱臼
成人の骨折と脱臼
小児の骨折
第38章 脊椎・脊髄損傷
第39章 末梢神経損傷
第VII編 スポーツと整形外科
第40章 スポーツ傷害
第41章 障害者スポーツ
第VIII編 リハビリテーション
第42章 運動器疾患のリハビリテーション
第43章 義肢
付録(資料1~4)
医師国家試験出題基準対照表
医学教育モデル・コア・カリキュラム対照表
本書で用いた略語一覧
和文索引
欧文索引
[OSCE対応]運動器疾患の診察のポイント(別冊付録)
1.運動器診察の実際
2.主訴,主症状から想定すべき疾患一覧表
3.局所診察
肩関節/肘関節/手関節および手指/頚椎,胸椎,腰椎/
股関節/膝関節/足関節と足趾
4.身体計測
5.関節炎の診察
6.皮膚感覚帯
7.歩容の観察
8.皮膚の観察
9.関節弛緩
10.関節運動の表現
11.筋力の判定基準
12.総合機能のチェック
13.救急,外傷診療のキーワード
第I編 整形外科の基礎科学
第1章 骨の構造,生理,生化学
第2章 骨の発生,成長,維持
第3章 骨の病態,病理
第4章 骨の修復と再生
第5章 関節の構造,生理,生化学
第6章 関節の病態,病理
第7章 関節軟骨の修復と再生
第8章 筋・神経の構造,生理,化学
第9章 痛みの基礎科学と臨床
第II編 整形外科診断総論
第10章 診療の基本
第11章 主訴,主症状から想定すべき疾患
第12章 整形外科的現症の取り方
第13章 検査
検査総論
画像検査
検体検査
生体検査
主要疾患の画像および検査所見による鑑別一覧表
第III編 整形外科治療総論
第14章 保存療法
保存療法の基本
保存療法各論
第15章 手術療法
整形外科領域における手術の特徴
手術的治療の基本
手術手技と手術法の基本
特殊な材料,器具を用いた手術法
第IV編 整形外科疾患総論
第16章 軟部組織・骨・関節の感染症
第17章 関節リウマチとその類縁疾患
第18章 慢性関節疾患(退行性,代謝性)
第19章 四肢循環障害と阻血壊死性疾患
第20章 先天性骨系統疾患
第21章 先天異常症候群
第22章 代謝性骨疾患
第23章 骨腫瘍
骨腫瘍総論
骨腫瘍各論
第24章 軟部腫瘍
軟部腫瘍総論
軟部腫瘍各論
第25章 神経疾患,筋疾患
第V編 整形外科疾患各論
第26章 肩関節
機能解剖
肩の診察・検査法
肩関節の疾患
第27章 肘関節
機能解剖と診察・検査
肘関節の疾患
第28章 手関節と手
機能解剖と診察・検査
疾患各論
第29章 頚椎
脊柱の機能解剖
頚椎の機能解剖
頚椎の診察・検査
頚椎の疾患
第30章 胸郭
機能解剖
胸郭および関連部位の疾患
第31章 胸椎,腰椎
機能解剖
胸椎・腰椎の疾患
第32章 股関節
機能解剖とバイオメカニクス
股関節の診察・検査
股関節の疾患
股関節の手術
第33章 膝関節
機能解剖とバイオメカニクス
膝の診察・検査
膝関節の疾患
第34章 足関節と足
機能解剖
足の診察・検査
足関節と足の疾患
第VI編 整形外科外傷学
第35章 外傷総論
第36章 軟部組織損傷
第37章 骨折・脱臼
成人の骨折と脱臼
小児の骨折
第38章 脊椎・脊髄損傷
第39章 末梢神経損傷
第VII編 スポーツと整形外科
第40章 スポーツ傷害
第41章 障害者スポーツ
第VIII編 リハビリテーション
第42章 運動器疾患のリハビリテーション
第43章 義肢
付録(資料1~4)
医師国家試験出題基準対照表
医学教育モデル・コア・カリキュラム対照表
本書で用いた略語一覧
和文索引
欧文索引
[OSCE対応]運動器疾患の診察のポイント(別冊付録)
1.運動器診察の実際
2.主訴,主症状から想定すべき疾患一覧表
3.局所診察
肩関節/肘関節/手関節および手指/頚椎,胸椎,腰椎/
股関節/膝関節/足関節と足趾
4.身体計測
5.関節炎の診察
6.皮膚感覚帯
7.歩容の観察
8.皮膚の観察
9.関節弛緩
10.関節運動の表現
11.筋力の判定基準
12.総合機能のチェック
13.救急,外傷診療のキーワード
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本書の記述の正確性につきましては最善の努力を払っておりますが、この度弊社の責任におきまして、下記のような誤りがございました。お詫び申し上げますとともに訂正させていただきます。
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