成人看護[2] 第12版
血液 内分泌・代謝 脳・神経 運動器 [特論]看護にいかすリハビリテーション

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本書ではまず 『成人看護総論』 (9巻)で、成人患者の特徴を理解し、その後に各系統別にそって看護の学習に入れるように構成してあります。 それぞれの疾患の看護では、まず各系統別に看護の特徴が示され、その後、第1章では解剖生理、病態生理、検査、治療・処置などの基礎的事項を、第2章で主要な疾患を学習し、ついで第3章で疾患をもつ患者の看護の実際を学習する順序となっています。 「特論:看護にいかすリハビリテーション」では、実践面を重視して、看護にリハビリテーションの技術をどう応用していくか、また臨床例を具体的に取り上げて解説しました。
シリーズ 新看護学 10
執筆 赤羽 秀徳 / 阿部 篤子 / 飯国 紀一郎 / 尾矢 博子 / 加藤 光寳 / 北原 孝雄 / 小林 ミチ子 / 近藤 泰児 / 坂上 詞子 / 嶋野 ひさ子 / 鈴木 竜司 / 高橋 奈津子 / 高橋 雅人 / 藤本 純子 / 宮川 義隆 / 安井 健 / 柳井田 恭子 / 山田 正実
発行 2013年01月判型:B5頁:424
ISBN 978-4-260-01591-2
定価 2,970円 (本体2,700円+税)
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はしがき

学習にあたって
 みなさんはこれまで,「専門基礎」および「基礎看護」を通して,看護を実践するうえで必要な知識と技術,および看護従事者としての普遍的な態度について学んできた。本書「成人看護」では,「専門基礎」「基礎看護」で学んだことをふまえ,現実に健康上の障害を持った成人期の患者に対して,それらの知識や技術を具体的にどのように展開したらよいかについて学習する。
 看護の対象の中心となるのはあくまでも健康上の問題を持った人間であり,看護はその人を中心に展開されなければならない。しかし,ひとくちに成人といっても,きわめて幅広い年齢層の人々が含まれ,男性もいれば女性もいる。また成人期は,いうまでもなく人生における活動期であり,個人がそれぞれの価値観や生活を持って,職業や家事・育児・学業などに専念する時期でもある。
 これら成人期の人々を疾病や障害からまもり,またその回復に向けて援助していくためには,当然のことながら,疾患について基本的な知識を修得することが必要である。しかし,患者を中心に看護を展開するためには,前述したようにきわめて多様な状態にある成人について,また人間の行動や生活,社会のシステムなどについて,さまざまな側面から多くのことを学ばなければならない。
 本書「成人看護」では,まず「成人看護総論」を通して成人患者の特徴を理解し,その後,各系統に沿って看護の学習を展開していく。各系統別では,それぞれの看護の特徴を把握したうえで,第1章で解剖生理・病態生理・検査・治療処置などの基礎的な事項を学習したあと,第2章において疾患について学習する。これらは,専門基礎科目において履修した知識を確認しつつ学習することが望ましい。そしてこれらの基礎知識をふまえて,第3章で主要な状況における看護の実際を学習するようにしてほしい。
 さまざまな知識を臨床の場に適用し,それを実践能力にまで高めていくためには,たゆまぬ学習が求められる。本書「成人看護」は,そうした自己学習にも十分に対応できるよう配慮されている。
 本書によって,さまざまな状態にある成人の患者に対して,准看護師として適切に対応し看護を提供する能力を養ってほしい。

改訂の趣旨
 1999(平成11)年「看護婦制度の統合」と「准看護婦の資質の向上」を目標に,准看護師教育に抜本的な検討が加えられた。教育体制・教育内容の両面にわたって大幅な強化がはかられることになり,あわせて,そのための新カリキュラムが発表されて,2002(平成14)年から適用されることになった。
 新カリキュラムでは,教育時間数を1,890時間に拡充するとともに,成人看護および老年看護では講義時間数を210時間に拡大し,教育内容の充実をはかっている。そのため『新看護学』では,これを機に巻の構成を一新し,専門基礎科目を5分冊,専門科目を10分冊として,准看護師教育の新たな第一歩に対応することとした。
 新カリキュラム適用後も医療の現場においては,新しい知見が次々と得られてきており,准看護師教育においてもそれら新知見への対応が必要である。このたびの改訂では,「成人看護」に関する新知見を盛り込み内容の刷新に努めた。
 また,より一層学びやすく,身についた理解となるよう紙面を全面カラー化し,図・写真・表などもさらに充実させた。記述はなるべく簡潔・平易なものとし,成人看護について系統的・発展的に理解できるよう調整を行い,全般的な見直しをはかった。
 なお,編集にあたって,文中での表現の煩雑さを避けるため,特定の場合を除いて看護師・准看護師に共通する事項は「看護師」と表現し,准看護師のみをさす場合には「准看護師」として示した。また保健師・助産師・看護師・准看護師など看護の有資格者をさす場合には看護者あるいは看護職としたので,あらかじめご了解いただきたい。
 今後とも准看護師教育のさらなる充実・発展を目ざし,本書が適切で使いやすいテキストとなるように最善の努力を重ねてまいりたい。本書をご活用いただいた読者や有識者のみなさまより忌憚のないご意見をお寄せいただければ幸いである。
 2012年11月
 著者ら

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血液疾患患者の看護
看護の役割 (高橋奈津子)
第1章 基礎知識 (宮川義隆)
 A.血液のなりたちとはたらき
 B.おもな症状と病態生理
 C.おもな検査
 D.おもな治療・処置
第2章 おもな疾患 (宮川義隆)
 A.貧血
 B.白血病
 C.その他の造血器腫瘍
 D.出血性疾患
第3章 患者の看護 (高橋奈津子)
 A.共通の基本的看護
 B.おもな症状に対する看護
 C.治療・処置時の介助
 D.急性白血病患者の看護

内分泌・代謝疾患患者の看護
看護の役割 (柳井田恭子)
第1章 基礎知識 (鈴木竜司)
 A.内分泌器官のしくみとはたらき
 B.栄養素代謝のあらまし
 C.おもな症状と病態生理
 D.おもな検査
 E.おもな治療・処置
第2章 おもな疾患 (鈴木竜司)
 A.内分泌疾患
 B.代謝疾患
第3章 患者の看護 (柳井田恭子)
 A.共通の基本的看護
 B.内分泌疾患患者の看護
 C.代謝疾患患者の看護
 D.手術を受ける患者の看護

脳・神経疾患患者の看護
看護の役割 (嶋野ひさ子)
第1章 基礎知識 (北原孝雄・飯国紀一郎)
 A.脳・神経のしくみとはたらき
 B.症状とその病態生理
 C.おもな検査
 D.おもな治療
第2章 おもな疾患 (北原孝雄・飯国紀一郎)
 A.脳・神経疾患
 B.筋疾患(ミオパチー)
第3章 患者の看護 (嶋野ひさ子・藤本純子)
 A.共通の基本的看護
 B.おもな診察・検査時の看護
 C.症状および障害に対する看護
 D.おもな疾患患者の看護
 E.手術(開頭術)を受ける患者の看護

運動器疾患患者の看護
看護の役割 (加藤光寳)
第1章 基礎知識 (近藤泰児)
 A.運動器のしくみとはたらき
 B.診察と検査
 C.おもな治療法
第2章 おもな疾患 (近藤泰児)
 A.外傷性疾患
 B.感染性疾患
 C.関節リウマチとその類縁疾患
 D.変形性関節症とその類縁疾患
 E.変形性脊椎症とその類縁疾患
 F.四肢循環障害と阻血性壊死性疾患
 G.四肢・脊椎の変形をきたす疾患
 H.代謝性骨疾患
 I.腫瘍および腫瘍性疾患
 J.神経疾患
第3章 患者の看護 (加藤光寳・小林ミチ子・阿部篤子・山田正実・尾矢博子)
 A.共通の基本的看護
 B.診察・検査の介助
 C.治療・処置の介助
 D.おもな疾患患者の看護

[特論]看護にいかすリハビリテーション
第1章 リハビリテーション医学とは (高橋雅人・安井健)
 A.リハビリテーション医学・医療の対象
 B.国際生活機能分類(ICF)
 C.臨床におけるICFの活用
 D.リハビリテーションチーム
 E.チームにおける看護師の役割
第2章 リハビリテーション医療で用いる評価法・治療法 (高橋雅人・赤羽秀徳)
 A.評価
 B.治療法
第3章 ADL能力向上のための知識と技術 (赤羽秀徳)
 A.移動動作と物理学
 B.介助の原則
 C.移動を補助する福祉用具
 D.移動動作
 E.車椅子での移動
第4章 おもな疾患のリハビリテーション (高橋雅人・赤羽秀徳・坂上詞子)
 A.大腿骨頸部骨折
 B.関節リウマチ
 C.切断
 D.脳血管障害
 E.パーキンソン病
 F.高次脳機能障害
 G.脳性麻痺
 H.呼吸機能障害
 I.循環機能障害
 J.糖尿病
 K.がん

 さくいん

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