地域看護技術 第2版

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本巻は、保健師国家試験出題基準の次の内容に対応しています。 ・ 地域看護学I(1.地域看護学の成立基盤 2.地域看護学の構成 4.地域の人々の保健関連行動 ほか) ・ 地域看護学II(1.生涯にわたる各段階(発達段階)、健康レベルに応じた保健サービス 2.保健指導 3.家庭訪問 4.健康相談 5.健康教育) ・ 地域看護学III(5.グループ支援・組織化 6.地域ケアシステムづくり) 保健指導、家庭訪問、健康教育、グループ支援と組織化、地域ケアシステム構築など、保健師として地域看護を実践する上で必要とされる技術について解説します。その活動実践のベースとして必要な各理論についても、学生の理解が深まるように具体的に解説します。
*2014年版より表紙が新しくなりました。
*「標準保健師講座」は株式会社医学書院の登録商標です。
シリーズ 標準保健師講座 2
執筆 中村 裕美子 / 奥山 則子 / 松下 拡 / 山崎 喜比古 / 渡部 月子 / 標 美奈子 / 掛本 知里 / 根岸 由美子 / 北山 秋雄 / 村岡 恵子 / 石川 由美子 / 鈴木 浩子 / 久保 紘章 / 金子 絵里乃 / 小山 修 / 佐々木 峯子 / 山本 昌江 / 成木 弘子
発行 2009年01月判型:B5頁:288
ISBN 978-4-260-00750-4
定価 3,300円 (本体3,000円+税)
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はしがき

 少子高齢社会のなか,保健師活動では予防の重要性が強く謳われ,健康な地域づくりが重要な課題となっています。さらに,在宅看護の需要の拡大から療養支援には生活の視点が重要になっています。地域看護学は,保健師だけでなく看護師にとっても必要不可欠なものです。多くの看護職が地域看護の志向をもつことが求められています。
 いま保健師教育の場は,これまでの3年制の看護学教育に1年制の保健師教育を付加する養成所や短期大学専攻科における教育から,看護学に統合された4年制大学へと移行しつつあります。そのなかで多くの4年制大学では,地域看護学について限られた時間内で講義や臨地実習をしており,教員が信頼して学生に読ませることのできるテキストが必要とされています。また,大学生には看護師と保健師の2つの国家試験を受験するため,保健師国家試験にむけて短時間で効率よく,自己学習できるテキストが求められています。
 本講座は,教員や学生のニーズに応え,標準的な保健師教育のための教科書として,保健師に求められる基本的な知識と技術を習得することをめざし企画されました。
 本講座の特色は,改定された保健師国家試験出題基準の項目をすべて網羅したかたちで,保健師として押さえておくべき内容をコンパクトにまとめたことです。
 本来,保健師の仕事は,応用が必要で創造的なものですが,基本がおろそかでは,応用的な課題に対応できないといえます。「理念や理論を押さえた上での基本の理解と,実践能力豊かな専門職の教育」を本講座のねらいとしました。

 本講座 の構成は国家試験出題基準の地域看護学I~IVに対応した『地域看護学概論』『地域看護技術』『対象別地域看護活動』の3巻と『保健医療福祉行政論』『疫学・保健統計学』の別巻2巻による全5巻構成です。
 本巻3冊は,保健師の基本として理念や考え方を述べた(1)『地域看護学概論』,保健師にとって地域看護を実践するうえで必要とされる技術をまとめた(2)『地域看護技術』,対象別・課題別の活動を展開する(3)『対象別地域看護活動』です。
 さらに,保健師の習得しておくべき基本的知識として,主たる活動の場の理解を深める『保健医療福祉行政論』,保健活動をデータで方向付ける『疫学・保健統計学』を,別巻(1)(2)としてコンパクトにまとめました。
 執筆者は保健師として現場経験豊富な看護大学教員や,地域看護に詳しい公衆衛生医師らで構成しました。

 本書「地域看護技術」は,保健師国家試験出題基準のうち,地域看護学I(2.地域看護学の構成 4.地域の人々の保健関連行動 ほか),地域看護学II(1.発達段階,健康レベルと保健サービス 2.保健指導 3.家庭訪問 4.健康相談 5.健康教育),地域看護学III(5.グループ支援,組織化 6.地域ケアシステムづくり)に対応しています。
 本書では,地域看護学の基本的な技術として,保健指導,家庭訪問,健康教育,グループ支援と組織化,地域ケアシステムの構築について解説しています。それぞれのテーマごとに,基本的な理念,理論,方法や技術を示し,その後に具体的な事例を配置して,実践的な学習が展開できるように配慮してあります。

 本書を活用されたみなさんが,地域の多様な場での看護職として活躍されることを願っています。

 2008年12月
 著者ら

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1章 保健指導の基本
 A 地域看護における技術とは何か (中村裕美子)
 B 保健指導の基本 (奥山則子)
 C 地域の健康問題の構造 (松下拡)
2章 保健指導に関する理論
 A 保健行動理論と保健指導で活用できる理論 (神馬征峰・中村裕美子)
 B 「健康への力」に関する理論 (山崎喜比古)
 C 保健指導技術 (渡部月子)
3章 保健指導の展開
 A 健康相談 (標美奈子)
 B 健康診査 (標美奈子)
 C 産業保健の場における保健指導 (掛本知里)
 D ICTを用いた保健指導 (根岸由美子・北山秋雄)
4章 家庭訪問による援助の展開
 A 家庭訪問における保健指導 (標美奈子)
 B 家庭訪問による援助の実際
    発達への不安を抱く母子への援助 (村岡恵子)
    障害を受容する過程への援助 (石川由美子)
    筋萎縮性側索硬化症(ALS)の患者・家族への支援 (鈴木浩子)
5章 健康教育の展開
 A 地域における健康教育の位置づけ (中村裕美子)
 B 健康教育の技術 (中村裕美子)
 C 教育媒体(教材) (渡部月子)
 D 健康教育の展開過程 (渡部月子)
 E 健康教育の実際 (中村裕美子)
6章 地域組織活動の展開
 A 地域組織活動の歴史 (中村裕美子)
 B 地域組織活動に関わる概念 (中村裕美子)
 C 地域組織活動で活用できる理論,方法論 (神馬征峰)
 D 地域組織活動における展開の原則 (松下拡)
 E セルフヘルプ・グループの活動とその支援 (久保紘章・金子絵里乃)
 F 住民組織の活動とその支援 (小山修)
 G 住民の自立支援・住民組織活動の実践
    地域組織活動による保健計画づくり:
     健康日本21所沢市計画「健康ところ21」の取り組みから (山本昌江)
    大都市部における小グループとボランティアの活動による
     地域の健康づくりとコミュニティの再構築 (成木弘子・佐々木峯子)
7章 地域ケアシステムの構築とネットワーク化
 A 地域ケアシステムの構築 (中村裕美子)
 B ネットワーク化と調整活動 (中村裕美子)

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