成人看護[3] 第12版
腎・泌尿器 女性生殖器 皮膚 膠原病 感染症・寄生虫症 [特論]放射線診療と看護

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●本書ではまず「成人看護総論」で、成人患者の特徴を理解し、その後に各系統別にそって看護の学習に入れるように構成してあります。 ●それぞれの疾患の看護では、まず各系統別に看護の特徴が示され、その後、第1章では解剖生理、病態生理、検査、治療・処置などの基礎的事項を学習。第2章で疾患について、第3章で主要な状況における看護の実際を学習できる順序となっています。 ●「[特論]放射線診療と看護」では、放射線診療にあたる看護師の役割が詳細に解説されています。 *2012年版より表紙が新しくなりました。
シリーズ 新看護学 11
執筆 岩田 健太郎 / 岩渕 千太郎 / 大東 貴志 / 大路 剛 / 川端 康浩 / 河邊 博史 / 木村 チヅ子 / 土井 朝子 / 小須田 茂 / 佐藤 博子 / 新藤 悦子 / 関 賢一 / 永澤 規子 / 福井 光文 / 古谷 直子 / 宮澤 光男 / 宮本 尚彦 / 村井 勝 / 山本 綾子 / 山本 舜悟
発行 2009年01月判型:B5頁:432
ISBN 978-4-260-00677-4
定価 2,750円 (本体2,500円+税)
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はしがき

学習に当たって
 みなさんはこれまで,「専門基礎」および「基礎看護」を通して,看護を実践するうえに必要な知識と技術,および看護従事者としての普遍的な態度について学んできた。そこで,本書「成人看護」では,現実に健康上の障害をもった成人期の患者に対して,それらの知識や技術を具体的にどのように展開したらよいかについて学習する。
 すでに学んだように,看護の対象の中心となるのはあくまでも健康上の問題をもった人間であり,看護はその人を中心に展開されなければならない。しかし,ひとくちに成人といっても,そこには思春期から壮年期・中年期までの,きわめて幅広い年齢層の人々が含まれるだけでなく,そこには男性もいれば女性もいる。また成人期は,いうまでもなく人生における活動期であり,個人がそれぞれの価値観や生活をもって,職業や家事・育児・学業などに専念する時期でもある。
 これら成人期の人々を疾病や障害からまもり,またその回復に向けて援助していくためには,当然のことながら,その原因となる疾患や障害について基本的な知識を修得することが必要である。しかし,患者を中心に看護を展開するためには,前述したようにきわめて多様な状態にある成人について,また人間の行動や生活,社会のシステムなどについて,さまざまな側面から多くのことを学ばなければならない。
 本書「成人看護」では,学習者は,まず「成人看護総論」を通して成人患者の特徴を理解し,その後,各系統に沿って看護の学習にはいってほしい。その場合,まず各系統別に看護の特徴を把握し,第1章で解剖生理・病態生理・検査・治療処置など基礎的な事項を学習したあと,第2章において疾患について学習する。これらは,専門基礎科目において履修した知識を確認しつつ学習することが望ましい。そしてこれらの基礎知識をふまえて,第3章で主要な状況における看護の実際を学習するようにしてほしい。
 教育時間数が増加するとはいえ,さまざまな知識を臨床の場に適用し,それを実践能力にまでたかめていくためには,たゆまぬ学習が求められる。本書「成人看護」は,そうした自己学習にも十分に対応できるよう配慮されているはずである。
 本書によって,さまざまな状態にある成人患者について,准看護師として適切に対応し援助することのできる能力を養ってほしい。

改訂の趣旨
 1999(平成11)年「看護婦制度の統合」と「准看護婦の資質の向上」を目標に,准看護師教育に抜本的な検討が加えられた。教育体制・教育内容の両面にわたって大幅な強化がはかられることになり,あわせて,そのための新カリキュラムが発表されて,2002(平成14)年から適用されることになった。
 新カリキュラムでは,教育時間数を1,890時間に拡充するとともに,成人看護および老年看護では講義時間数を210時間に拡大し,教育内容の充実をはかっている。そのため『新看護学』では,これを機に巻の構成を一新し,専門基礎科目を5分冊,専門科目を10分冊として,准看護師教育の新たな第一歩に対応することとした。
 新カリキュラム適用後も医療の現場においては,新しい知見が次々と得られてきており,准看護師教育においてもそれら新知見への対応が必要である。このたびの改訂では,「成人看護」に関する新知見を盛り込み内容の刷新につとめた。
 また,よりいっそう学びやすく,身についた理解となるよう紙面を一新するとともに図・写真・表などもより充実させた。記述はなるべく簡潔・平易を心がけ,成人看護について系統的・発展的に理解できるよう調整を行い全般的な見なおしをはかった。
 なお,編集にあたって,文中での表現の煩雑さを避けるため,特定の場合を除いて看護師・准看護師に共通する事項は「看護師」と表現し,准看護師のみをさす場合には「准看護師」として示した。また保健師・助産師・看護師・准看護師など看護の有資格者をさす場合には看護者あるいは看護職としたので,あらかじめご了解いただきたい。
 今後とも准看護師教育のさらなる充実・発展を目ざし,本書が適切で使いやすいテキストとなるように最善の努力を重ねてまいりたい。本書をご活用いただいた読者や有識者のみなさまより忌憚のないご意見をお寄せいただければ幸いである。
 2008年11月
 著者ら

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○腎・泌尿器疾患患者の看護
看護の役割 (木村チヅ子)
第1章 基礎知識 (村井勝・河邊博史)
 A.腎・泌尿器のしくみとはたらき
 B.症状とその病態生理
 C.診察・検査とその介助
 D.治療・処置とその介助
 E.おもな手術
第2章 おもな疾患 (大東貴志・河邊博史)
 A.腎臓・尿管の疾患
 B.膀胱の疾患
 C.尿道の疾患
 D.前立腺の疾患
 E.陰茎の疾患
 F.陰嚢・精巣の疾患
 G.性分化異常
 H.尿路・性器結核
 I.尿路結石症
 J.性感染症(STD)
第3章 患者の看護 (山本綾子)
 A.共通の基本的看護
 B.おもな治療を受ける患者の看護
 C.腎疾患患者の看護
 D.泌尿器・生殖器疾患患者の看護

○女性生殖器疾患患者の看護
看護の役割 (永澤規子)
第1章 基礎知識 (宮本尚彦・関賢一)
 A.女性生殖器のしくみとはたらき
 B.症状とその病態生理
 C.診察および検査
 D.治療および処置
第2章 おもな疾患 (宮本尚彦・関賢一・宮澤光男)
 A.月経の異常
 B.外陰の疾患
 C.腟の疾患
 D.子宮の疾患
 E.付属器の疾患
 F.骨盤内の疾患
 G.不妊症・不育症
 H.更年期障害
 I.乳房の疾患
 J.性感染症(STD)
第3章 患者の看護 (永澤規子)
 A.共通の基本的看護
 B.症状に対する看護
 C.診察・検査の介助
 D.おもな疾患患者の看護
 E.治療・処置を受ける患者の看護

○皮膚疾患患者の看護
看護の役割 (佐藤博子)
第1章 基礎知識 (川端康浩)
 A.皮膚のしくみとはたらき
 B.症状とその病態生理
 C.おもな検査とその介助
 D.治療とその介助
第2章 おもな疾患 (川端康浩)
第3章 患者の看護 (佐藤博子)
 A.共通の基本的看護
 B.スキンケア
 C.症状に対する看護
 D.治療・処置を受ける患者の看護
 E.おもな皮膚疾患患者の看護
 F.植皮術を受ける患者の看護

○膠原病患者の看護
第1章 膠原病の理解 (福井光文)
 A.膠原病とは
 B.おもな疾患
第2章 患者の看護 (新藤悦子)
 A.共通の基本的看護
 B.おもな疾患患者の看護

○感染症・寄生虫症患者の看護
看護の役割 (岩田健太郎)
第1章 感染症の理解 (黒上朝子・山本舜悟・岩渕千太郎・大路剛・岩田健太郎)
 A.感染症総論
 B.おもな感染症
第2章 感染症患者の看護 (古谷直子)
 A.共通の基本的看護
 B.感染症・寄生虫症患者の看護

○[特論]放射線診療と看護
第1章 総論 (小須田茂)
 A.放射線医学と看護師
 B.医療に使用される放射線・電磁波・超音波
第2章 X線撮影とCT検査 (小須田茂)
 A.X線診断とCTの特徴
 B.単純X線撮影
 C.CT(X線コンピュータ断層撮影)
 D.造影検査
 E.インターベンショナルラジオロジー(IVR)
 F.X線撮影・CT・IVRにおける看護
第3章 MRIと超音波検査 (小須田茂)
 A.MRI(磁気共鳴画像)
 B.超音波検査(US)
第4章 核医学 (小須田茂)
 A.核医学診療(放射性同位元素を用いた診療)
 B.放射性同位元素内用療法
第5章 放射線治療 (小須田茂)
 A.放射線治療の基礎知識
 B.放射線治療の実際
 C.放射線治療と看護
第6章 放射線被曝による有害事象と放射線防護 (小須田茂)
 A.放射線被曝による有害事象
 B.職業被曝と医療被曝
 C.放射線安全管理と医療過誤

さくいん

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