疾病のなりたちと回復の促進[3]
薬理学 第12版
本書の特長
もっと見る
●第1部「薬理学総論」では、薬理学の基礎的な知識をわかりやすくまとめました。また、医薬品(麻薬)の管理などについても解説を加えています。
●さらに、その項目で学んだことがらと臨床の実際との架け橋となる内容(「薬をのみ忘れたときには」「薬の中止時期」など)をコラムとして設けました。
●第2部「薬理学各論」では、薬物治療で考慮すべき点について簡潔にふれ、成人看護学の各分野との有機的なつながりを意識した組み立てになっています。
●薬理作用のみならず、「服薬指導・看護のポイント」などについても記述しており、臨床で活用が可能な内容となっています。
●カラー化した図により、「薬の効くメカニズム」が理解しやすいテキストとなっています。
*2011年版より表紙が新しくなりました。
シリーズ | 系統看護学講座 |
---|---|
著 | 大鹿 英世 / 吉岡 充弘 / 井関 健 |
発行 | 2009年01月判型:B5頁:344 |
ISBN | 978-4-260-00675-0 |
定価 | 2,420円 (本体2,200円+税) |
- 販売終了
更新情報
-
更新情報はありません。
お気に入り商品に追加すると、この商品の更新情報や関連情報などをマイページでお知らせいたします。
- 序文
- 目次
序文
開く
はしがき
初版の序
本書は,高等看護学院学生のための薬理学入門書である。現代の医療にふさわしい,しかも実際的な内容をおり込んだつもりである。
薬理学の教育・学習は,薬品の種類が多いだけに,とかく断片的な知識の切り売りとその暗記に終始しがちである。このような欠点を少しでも補うために,本書では現在広く用いられている医薬品のかずかずを,つとめて体系づけながら紹介したつもりである。もし行間からその気持ちを察していただけるなら,著者にとって望外の喜びとするところである。
薬理学の内容は,飲み物を入れたコップにたとえることができよう。この場合,第1章は容器であり,第2章が飲み物に相当する。飲み物の種類は時代のうつりかわりに応じて少しずつ変化するかもしれない。しかし,容器のできがよければ,どんな飲み物を入れてもつねによくそれにマッチするものである。この点を留意されて,第1章の学習にはとくに力をいれていただきたい。また,かなりの紙面をさいて,「学習課題」の欄を設けた。これを活用することによって,実力をのばしていただきたい。そして,薬理学から得た知識を,看護の実際によりよくいかされることを,心から期待するものである。
本書を作成するにあたって,札幌医科大学の田中教授,藤野講師,薬剤部の木下副部長からご教示をいただいた。ここに厚くお礼を申しあげる。
1968年2月
改訂の序
薬物治療においては,医師・薬剤師・看護師の三者の連携が重要となっている。なかでも,看護師は患者と接する機会が最も多く,薬物治療を受けている患者の回復に果たす役割は大きい。看護師の薬物治療への理解が十分でなければ,よい治療効果は期待できないといえよう。
上記を念頭において大幅に書き改めた前版(第11版)をふまえて,今回の改訂(第12版)では次のことがらを改めた。
第1部の薬理学総論では,薬物に対する生体側の応答を治療効果にかぎらず,その延長上におこる有害作用の機序に関しても記述を加えた。複雑な薬物のはたらきに対し,副作用の予知・発見や患者ケアのうえで一助となることを望んでいる。
第2部の薬理学各論では,治療上,生体側の状態を調整するという重要な役割を果たす輸液剤と輸血剤について,付章としてごく基本的なことがらをまとめた。
また,各項において新たに「服薬指導・看護のポイント」と称したコーナーを設けた。ここでは,代表的な薬剤の副作用や取り扱う際の注意点,与薬後の観察ポイントなどをまとめた。
さらに,医薬品に関する情報を活用できるように,巻末に付録として処方せんや添付文書の読み方について解説を加えたので,学習あるいは看護業務を進めるうえで役だてて欲しい。
この教科書を通じて治療薬のはたらきを学んだ学生の皆さんは,人体の精緻なはたらきについても同時に学ばれたのではないかと思う。そうした知識を,治療薬を十分にかつ安全に活用するために役だててもらえることを願っている。
2008年11月
著者ら
初版の序
本書は,高等看護学院学生のための薬理学入門書である。現代の医療にふさわしい,しかも実際的な内容をおり込んだつもりである。
薬理学の教育・学習は,薬品の種類が多いだけに,とかく断片的な知識の切り売りとその暗記に終始しがちである。このような欠点を少しでも補うために,本書では現在広く用いられている医薬品のかずかずを,つとめて体系づけながら紹介したつもりである。もし行間からその気持ちを察していただけるなら,著者にとって望外の喜びとするところである。
薬理学の内容は,飲み物を入れたコップにたとえることができよう。この場合,第1章は容器であり,第2章が飲み物に相当する。飲み物の種類は時代のうつりかわりに応じて少しずつ変化するかもしれない。しかし,容器のできがよければ,どんな飲み物を入れてもつねによくそれにマッチするものである。この点を留意されて,第1章の学習にはとくに力をいれていただきたい。また,かなりの紙面をさいて,「学習課題」の欄を設けた。これを活用することによって,実力をのばしていただきたい。そして,薬理学から得た知識を,看護の実際によりよくいかされることを,心から期待するものである。
本書を作成するにあたって,札幌医科大学の田中教授,藤野講師,薬剤部の木下副部長からご教示をいただいた。ここに厚くお礼を申しあげる。
1968年2月
改訂の序
薬物治療においては,医師・薬剤師・看護師の三者の連携が重要となっている。なかでも,看護師は患者と接する機会が最も多く,薬物治療を受けている患者の回復に果たす役割は大きい。看護師の薬物治療への理解が十分でなければ,よい治療効果は期待できないといえよう。
上記を念頭において大幅に書き改めた前版(第11版)をふまえて,今回の改訂(第12版)では次のことがらを改めた。
第1部の薬理学総論では,薬物に対する生体側の応答を治療効果にかぎらず,その延長上におこる有害作用の機序に関しても記述を加えた。複雑な薬物のはたらきに対し,副作用の予知・発見や患者ケアのうえで一助となることを望んでいる。
第2部の薬理学各論では,治療上,生体側の状態を調整するという重要な役割を果たす輸液剤と輸血剤について,付章としてごく基本的なことがらをまとめた。
また,各項において新たに「服薬指導・看護のポイント」と称したコーナーを設けた。ここでは,代表的な薬剤の副作用や取り扱う際の注意点,与薬後の観察ポイントなどをまとめた。
さらに,医薬品に関する情報を活用できるように,巻末に付録として処方せんや添付文書の読み方について解説を加えたので,学習あるいは看護業務を進めるうえで役だてて欲しい。
この教科書を通じて治療薬のはたらきを学んだ学生の皆さんは,人体の精緻なはたらきについても同時に学ばれたのではないかと思う。そうした知識を,治療薬を十分にかつ安全に活用するために役だててもらえることを願っている。
2008年11月
著者ら
目次
開く
第1部 薬理学総論
A 薬物治療の目ざすもの (大鹿英世)
B 薬はどのように作用するのか
C 薬はどのように体内をめぐっていくのか
D 薬効に影響する因子
E 薬物の有害作用はなぜおこるのか
F 薬の管理と新薬の誕生
第2部 薬理学各論
第1章 抗感染症薬 (吉岡充弘)
A 感染症治療に関する基礎事項
B 抗菌薬各論
C 特殊な感染症の治療薬
D 感染症の治療における問題点
第2章 抗がん薬 (吉岡充弘)
A がん治療に関する基礎事項
B 抗がん薬各論
第3章 免疫治療薬 (吉岡充弘)
A 免疫反応のしくみ
B 免疫抑制薬
C 免疫増強薬
D 予防接種薬
第4章 抗アレルギー薬・抗炎症薬 (吉岡充弘)
A 抗ヒスタミン薬と抗アレルギー薬
B 炎症と抗炎症薬
C 関節リウマチ治療薬
D 痛風・高尿酸血症治療薬
E 片頭痛治療薬
第5章 末梢での神経活動に作用する薬物 (吉岡充弘)
A 神経による情報伝達
B 自律神経系と薬の作用
C 交感神経作用薬
D 副交感神経作用薬
E 筋弛緩薬・局所麻酔薬
第6章 中枢神経系に作用する薬物 (吉岡充弘)
A 中枢神経系のはたらきと薬物
B 全身麻酔薬
C 催眠薬・抗不安薬
D 抗精神病薬
E 抗うつ薬
F パーキンソン症候群治療薬
G 抗てんかん薬
H 麻薬性鎮痛薬
第7章 心臓・血管系に作用する薬物 (吉岡充弘)
A 抗高血圧薬
B 狭心症治療薬
C うっ血性心不全治療薬
D 抗不整脈薬
E 利尿薬
F 脂質異常症治療薬
G 血液に作用する薬物
第8章 呼吸器・消化器・生殖器系に作用する薬物 (吉岡充弘)
A 呼吸器系に作用する薬物
B 消化器系に作用する薬物
C 生殖器系に作用する薬物
第9章 物質代謝に作用する薬物 (吉岡充弘)
A ホルモンおよびホルモン拮抗薬
B 治療薬としてのビタミン
第10章 皮膚科用薬・眼科用薬 (大鹿英世)
A 皮膚に使用する薬物
B 眼科外用薬
第11章 救急の際に使用される薬物 (大鹿英世)
A 救急蘇生時に用いられるおもな薬物
B 救急・急変時の症候に対して用いられる薬物
C 急性中毒に対する薬物治療
第12章 漢方薬 (大鹿英世)
第13章 消毒薬 (吉岡充弘)
付章 輸液剤・輸血剤 (大鹿英世)
A 輸液
B 輸血
付録 看護業務に必要な薬の知識 (大鹿英世・井関健)
参考文献・推薦図書
索引
A 薬物治療の目ざすもの (大鹿英世)
B 薬はどのように作用するのか
C 薬はどのように体内をめぐっていくのか
D 薬効に影響する因子
E 薬物の有害作用はなぜおこるのか
F 薬の管理と新薬の誕生
第2部 薬理学各論
第1章 抗感染症薬 (吉岡充弘)
A 感染症治療に関する基礎事項
B 抗菌薬各論
C 特殊な感染症の治療薬
D 感染症の治療における問題点
第2章 抗がん薬 (吉岡充弘)
A がん治療に関する基礎事項
B 抗がん薬各論
第3章 免疫治療薬 (吉岡充弘)
A 免疫反応のしくみ
B 免疫抑制薬
C 免疫増強薬
D 予防接種薬
第4章 抗アレルギー薬・抗炎症薬 (吉岡充弘)
A 抗ヒスタミン薬と抗アレルギー薬
B 炎症と抗炎症薬
C 関節リウマチ治療薬
D 痛風・高尿酸血症治療薬
E 片頭痛治療薬
第5章 末梢での神経活動に作用する薬物 (吉岡充弘)
A 神経による情報伝達
B 自律神経系と薬の作用
C 交感神経作用薬
D 副交感神経作用薬
E 筋弛緩薬・局所麻酔薬
第6章 中枢神経系に作用する薬物 (吉岡充弘)
A 中枢神経系のはたらきと薬物
B 全身麻酔薬
C 催眠薬・抗不安薬
D 抗精神病薬
E 抗うつ薬
F パーキンソン症候群治療薬
G 抗てんかん薬
H 麻薬性鎮痛薬
第7章 心臓・血管系に作用する薬物 (吉岡充弘)
A 抗高血圧薬
B 狭心症治療薬
C うっ血性心不全治療薬
D 抗不整脈薬
E 利尿薬
F 脂質異常症治療薬
G 血液に作用する薬物
第8章 呼吸器・消化器・生殖器系に作用する薬物 (吉岡充弘)
A 呼吸器系に作用する薬物
B 消化器系に作用する薬物
C 生殖器系に作用する薬物
第9章 物質代謝に作用する薬物 (吉岡充弘)
A ホルモンおよびホルモン拮抗薬
B 治療薬としてのビタミン
第10章 皮膚科用薬・眼科用薬 (大鹿英世)
A 皮膚に使用する薬物
B 眼科外用薬
第11章 救急の際に使用される薬物 (大鹿英世)
A 救急蘇生時に用いられるおもな薬物
B 救急・急変時の症候に対して用いられる薬物
C 急性中毒に対する薬物治療
第12章 漢方薬 (大鹿英世)
第13章 消毒薬 (吉岡充弘)
付章 輸液剤・輸血剤 (大鹿英世)
A 輸液
B 輸血
付録 看護業務に必要な薬の知識 (大鹿英世・井関健)
参考文献・推薦図書
索引
更新情報
-
更新情報はありません。
お気に入り商品に追加すると、この商品の更新情報や関連情報などをマイページでお知らせいたします。