神経内科の外来診療 第2版
医師と患者のクロストーク

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初版で多くの読者をひきつけた神経内科の新しいテキストの全面的な改訂版。日常疾患として必要な内容を盛りこみ、「医師と患者のクロストーク」をより密にして若き神経内科医や一般診療にたずさわる医師の要望に応えるように、内容と記述をよりわかりやすくした。
北野 邦孝
発行 2008年01月判型:A5頁:432
ISBN 978-4-260-00115-1
定価 4,180円 (本体3,800円+税)
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第2版 序
著者

 本書初版の出版は2000年の春,長野松本での第42回日本神経学会総会の折でありました。ささやかな著書ではありますが,恩師である千葉大学名誉教授平山惠造先生に医療の真髄に触れる「序」をいただき,学会初日にはある種の感慨をもって世の中に旅立つのを見送ったものでした。
 それから早7年の歳月が過ぎようとしていますが,その間思いがけず本書が多くの方々にお読みいただいたことを心から光栄に思っています。やはり,神経内科臨床の本当の現場を患者さんの視点を重視しつつご案内するような試みが書物として必要とされていて,本書が多少ともそのお役を果たすことになったのかもしれません。
 いくつかの神経内科疾患の考え方や治療については,この数年間に一定の変化や進歩がありました。また筆者についても,この数年の診療のあり方には多少の新しい試みというか幾分かの変化がありました。そのあたりもふまえてこの度第2版を出版することになりましたが,神経内科の外来診療において患者さんの視点を大切にすることやクロストークの重要性などの理念はいうまでもなく基本的に全く変わっておりません。この数年間,ある意味では私を支えて指導して下さった多くの患者さんたちに感謝しつつ本書の再度の旅立ちを見送りたいと思います。
 2007年12月10日

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1 神経内科への小径
 なぜ“クロストーク”か?
 Common diseasesを重視
 患者さんの訴えは常に正しい
 Storyが造れるような対話・クロストーク
 神経内科は難しいという誤解
 治療重視のdynamic neurology
 心に踏み込む医療―医師の精神科的素養―
 患者さんの人生を預かる医療
 神経難病の患者さんとともに歩む
 孤立する高齢者と在宅医療の意義
 神経内科リハビリテーション
 Evidence-Based Medicineの意義と考え方
 Queen Square国立神経病院の思い出
2 神経内科を全体から見わたす
 「神経内科」再説
 頭が痛いんです
 顔や眼のあたりが痛いんです
 ときどき倒れるんです…手足が動かなくなって
 意識がなくなって倒れました
 意識障害患者との“クロストーク”
 急に,記憶が…全然ないんです
 眠れなくて困るんです
 昼間,急に耐えられない眠気が襲ってくるんです
 眼がまわるんです
 耳鳴りがするんです
 しびれるんです
 発疹が出て…ピリピリ痛いんです
 神経が麻痺しました
 ものが二重に見えるんです
 力がはいらないんです
 身体の半身に力がはいらないんです
 体が動きにくいんです…動作が緩慢で
 手がふるえるんです
 勝手に動いてしまうんです
 足が前に出ず,歩行が不安定です…
 しだいに歩けなくなるんです…数分休むとまた歩けるんですが
 ふらつくんです…
 半身麻痺が起こったり,眼が見えなくなったり…
 両足に力がはいらないんです
 急に両方の手足…四肢に力がはいらなくなる
 手足がだんだんやせてきました…力もはいりにくいんです
 物忘れがひどくて,「認知症」でしょうか…
3 神経疾患を考える
 頭の痛み
 顔面の痛み
 倒れる,意識がおかしい
 意識障害患者との“クロストーク”
 記憶がなくなる
 眠れない,眠り病
 めまい
 耳鳴り
 しびれや痛み,感覚の異常
 末梢神経の麻痺など
 半身の麻痺と動きの緩慢
 手足のふるえや不随意運動
 歩きにくい,歩けない
 ふらつき
 多彩な神経症状
 両下肢が動きにくい
 四肢が動きにくい
 認知症をめぐって
あとがき
索引

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