成人看護学[13]
眼 第11版
本書の特長
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●眼科看護の基礎知識が身につく内容であるとともに、臨床現場に即した内容をふんだんに盛り込んでいるため、卒後も十分活用いただける内容となっています。
●医学的内容が中心の第3~5章についても、単に医学的知識を習得することにとどまらず、専門基礎分野で得た知識を統合し、より看護実践に結びつけて学習できることを心がけた記述となっています。
●屈折矯正手術やロービジョンケアなど、進化する眼科領域の最新の知見を取り入れました。
●「目で見て理解できるテキスト」を目ざして、眼科特有の検査器具や所見についての図や写真を豊富に掲載し、より視覚に訴えるテキストとなっています。
●眼底写真など高度な知識を要するものについては、初学者にも理解しやすいようにわかりやすい解説を加えました。
*2011年版より表紙が新しくなりました。
シリーズ | 系統看護学講座 |
---|---|
著 | 大鹿 哲郎 / 丸尾 敏夫 / 平井 明美 |
発行 | 2008年01月判型:B5頁:216 |
ISBN | 978-4-260-00532-6 |
定価 | 1,980円 (本体1,800円+税) |
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序文
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はしがき
発刊の趣旨
1967年から1968年にかけて行われた看護学校教育課程の改正に伴って,新しく「成人看護学」という科目が設けられた。
本教科のねらいとするところは,「看護の基礎理論としての知識・技術・態度を理解し,これを応用することによって,病気をもつ人の世話あるいは健康の維持・増進を実践・指導し,看護の対象であるあらゆる人の,あらゆる状態に対応していくことができる」という,看護の基本的な理念を土台として,「成人」という枠組みの対象に対する看護を学ぶことにある。
したがって,看護を,従来のように診療における看護といった狭い立場からではなく,保健医療という幅広い視野のなかで健康の保持・増進という視点においてとらえ,一方,疾患をもった患者に対しては,それぞれの患者が最も必要としている援助を行うという看護本来のあり方に立脚して学習しなければならない。
本書「成人看護学」は,以上のような考え方を基礎として編集されたものである。
まず「成人看護学総論」においては,成人各期の特徴を学び,対象である成人が,どのような状態のもとで正常から異常へと移行していくのか,またそれを予防し健康を維持していくためには,いかなる方策が必要であるかを学習し,成人の全体像と成人看護の特質をつかむことをねらいとしている。
以下,「成人看護学」の各巻においては,成人というものの概念を把握したうえで,人間の各臓器に身体的あるいは精神的な障害がおこった場合に,その患者がいかなる状態におかれるかを理解し,そのときの患者のニーズを満たすためにはどのようにすればよいかを,それぞれの系統にそって学習することをねらいとしている。
したがって,「成人看護学」の学習にあたっては,従来のように診療科別に疾病に関する知識を断片的に習得するのではなく,種々の障害をあわせもつ可能性のある1人ひとりの人間,すなわち看護の対象としての人間のあらゆる変化に対応できる知識・技術・態度を学びとっていただきたい。
このような意味において,学習者は対象の健康生活上の目標達成のために,より有効な援助ができるような知識・技術を養い,つねに研鑽を続けていかなければならない。
以上の趣旨のもとに,金子光・小林冨美栄・大塚寛子によって編集された「成人看護学」であるが,日進月歩をとげる医療のなかで,本書が看護学の確立に向けて役だつことを期待するものである。
カリキュラムの改正
1989(平成元)年,20年ぶりに看護教育のカリキュラムが全面的に改正され,さらに,1996年には3年課程,1998年には2年課程のカリキュラムが改正された。その背景には,医学・医療の発展はもとより,人口構造の急速な変化(高齢化・少子化)や疾病構造の変化(慢性疾患の増加),保健医療ニーズの増大・多様化,あるいは情報化・高学歴化など大きな社会的変化があり,それに伴って看護機能の拡大と高度化が強く要請されているからにほかならない。
その結果,新カリキュラムでは,人間とその健康を多角的に理解し,科学的に看護を実践しうる基礎的能力を育成することを強調するとともに,新たに在宅看護論・精神看護学を独立させ,時代の要請に対応しようとしている。またこのような視点から,専門分野における各看護学では,健康のレベルに応じて,看護の対象・目的および方法を統合的に学習することを強調している。
改訂の趣旨
今回の「成人看護学」の改訂では,これらカリキュラムの意図を再吟味するとともに,1999年に発表され,2003年に改訂された「看護師国家試験出題基準」の内容をも視野に入れて,各系統において統合的・発展的な学習が可能となるよう大幅に構成を見直し,内容の刷新・強化をはかった。
第1章「看護を学ぶにあたって」では,各系統別に現在の医療動向を概観したあと,上記の対象論と目的論が展開されている。すなわち,各系統別に患者の身体的,心理・社会的特徴を明確にし,看護上の問題とその特質に基づいて,看護の目的と機能が具体的に示されている。
第2~5章では,疾患とその医学的対応という視点から,看護の展開に必要とされる医学的な基礎知識が選択的に示されている。既習知識の統合化と臨床医学の系統的な学習のために,最新の知見に基づいて解説されている。
第6章「患者の看護」では,上述の1~5章の学習に基づいて,看護の方法が示されている。すなわち,患者の有する問題と既習の医学的知識をふまえて,各系統の特性に応じて,症状別,診断および治療・処置別,経過別,疾患別に看護の実際が提示されている。すべてを看護過程に基づいて展開し,プロセスを通して全体像が論理的・立体的に理解できるように配慮されている。
巻末の付章「事例による看護過程の展開」では,3つの事例を取り上げ,看護過程に基づいて看護の実際が展開されている。疾患だけでなく,患者の有するさまざまな問題が提示されているので,看護の広がりと問題解決のプロセスが具体的に学習できるようになっている。
今回の改訂によって看護の学習がより効果的に行われ,看護実践能力の向上,ひいては看護の質的向上に資することを切に望むものである。ご活用いただき,読者諸賢の忌憚のないご意見とご叱正をいただければ幸いである。
2007年10月
著者ら
発刊の趣旨
1967年から1968年にかけて行われた看護学校教育課程の改正に伴って,新しく「成人看護学」という科目が設けられた。
本教科のねらいとするところは,「看護の基礎理論としての知識・技術・態度を理解し,これを応用することによって,病気をもつ人の世話あるいは健康の維持・増進を実践・指導し,看護の対象であるあらゆる人の,あらゆる状態に対応していくことができる」という,看護の基本的な理念を土台として,「成人」という枠組みの対象に対する看護を学ぶことにある。
したがって,看護を,従来のように診療における看護といった狭い立場からではなく,保健医療という幅広い視野のなかで健康の保持・増進という視点においてとらえ,一方,疾患をもった患者に対しては,それぞれの患者が最も必要としている援助を行うという看護本来のあり方に立脚して学習しなければならない。
本書「成人看護学」は,以上のような考え方を基礎として編集されたものである。
まず「成人看護学総論」においては,成人各期の特徴を学び,対象である成人が,どのような状態のもとで正常から異常へと移行していくのか,またそれを予防し健康を維持していくためには,いかなる方策が必要であるかを学習し,成人の全体像と成人看護の特質をつかむことをねらいとしている。
以下,「成人看護学」の各巻においては,成人というものの概念を把握したうえで,人間の各臓器に身体的あるいは精神的な障害がおこった場合に,その患者がいかなる状態におかれるかを理解し,そのときの患者のニーズを満たすためにはどのようにすればよいかを,それぞれの系統にそって学習することをねらいとしている。
したがって,「成人看護学」の学習にあたっては,従来のように診療科別に疾病に関する知識を断片的に習得するのではなく,種々の障害をあわせもつ可能性のある1人ひとりの人間,すなわち看護の対象としての人間のあらゆる変化に対応できる知識・技術・態度を学びとっていただきたい。
このような意味において,学習者は対象の健康生活上の目標達成のために,より有効な援助ができるような知識・技術を養い,つねに研鑽を続けていかなければならない。
以上の趣旨のもとに,金子光・小林冨美栄・大塚寛子によって編集された「成人看護学」であるが,日進月歩をとげる医療のなかで,本書が看護学の確立に向けて役だつことを期待するものである。
カリキュラムの改正
1989(平成元)年,20年ぶりに看護教育のカリキュラムが全面的に改正され,さらに,1996年には3年課程,1998年には2年課程のカリキュラムが改正された。その背景には,医学・医療の発展はもとより,人口構造の急速な変化(高齢化・少子化)や疾病構造の変化(慢性疾患の増加),保健医療ニーズの増大・多様化,あるいは情報化・高学歴化など大きな社会的変化があり,それに伴って看護機能の拡大と高度化が強く要請されているからにほかならない。
その結果,新カリキュラムでは,人間とその健康を多角的に理解し,科学的に看護を実践しうる基礎的能力を育成することを強調するとともに,新たに在宅看護論・精神看護学を独立させ,時代の要請に対応しようとしている。またこのような視点から,専門分野における各看護学では,健康のレベルに応じて,看護の対象・目的および方法を統合的に学習することを強調している。
改訂の趣旨
今回の「成人看護学」の改訂では,これらカリキュラムの意図を再吟味するとともに,1999年に発表され,2003年に改訂された「看護師国家試験出題基準」の内容をも視野に入れて,各系統において統合的・発展的な学習が可能となるよう大幅に構成を見直し,内容の刷新・強化をはかった。
第1章「看護を学ぶにあたって」では,各系統別に現在の医療動向を概観したあと,上記の対象論と目的論が展開されている。すなわち,各系統別に患者の身体的,心理・社会的特徴を明確にし,看護上の問題とその特質に基づいて,看護の目的と機能が具体的に示されている。
第2~5章では,疾患とその医学的対応という視点から,看護の展開に必要とされる医学的な基礎知識が選択的に示されている。既習知識の統合化と臨床医学の系統的な学習のために,最新の知見に基づいて解説されている。
第6章「患者の看護」では,上述の1~5章の学習に基づいて,看護の方法が示されている。すなわち,患者の有する問題と既習の医学的知識をふまえて,各系統の特性に応じて,症状別,診断および治療・処置別,経過別,疾患別に看護の実際が提示されている。すべてを看護過程に基づいて展開し,プロセスを通して全体像が論理的・立体的に理解できるように配慮されている。
巻末の付章「事例による看護過程の展開」では,3つの事例を取り上げ,看護過程に基づいて看護の実際が展開されている。疾患だけでなく,患者の有するさまざまな問題が提示されているので,看護の広がりと問題解決のプロセスが具体的に学習できるようになっている。
今回の改訂によって看護の学習がより効果的に行われ,看護実践能力の向上,ひいては看護の質的向上に資することを切に望むものである。ご活用いただき,読者諸賢の忌憚のないご意見とご叱正をいただければ幸いである。
2007年10月
著者ら
目次
開く
第1章 看護を学ぶにあたって (平井明美)
A 医療の動向と看護
B 患者の特徴
C 看護の役割
D 疾患の経過と看護
第2章 眼の構造と機能 (大鹿哲郎・丸尾敏夫)
A 眼球
B 視神経・視路
C 眼球付属器
第3章 症状とその病態生理 (大鹿哲郎・丸尾敏夫)
A 視機能に関連した症状
B 視機能に関連しない症状
第4章 検査と治療 (大鹿哲郎・丸尾敏夫)
A 診察と診断の流れ
B 検査
C 治療
第5章 疾患の理解 (大鹿哲郎・丸尾敏夫)
A 機能の障害
B 部位別の疾患
C 外傷
D 全身疾患との関連
第6章 患者の看護 (平井明美)
A 症状に対する看護
B 診察時の看護
C 検査を受ける患者の看護
D 治療・処置を受ける患者の看護
E 手術を受ける患者の看護
F 疾患をもつ患者の看護
G ロービジョンケア
付章 事例による看護過程の展開 (平井明美)
A 緑内障患者の看護
B 糖尿病網膜症患者の看護
参考文献・推薦図書
索引
A 医療の動向と看護
B 患者の特徴
C 看護の役割
D 疾患の経過と看護
第2章 眼の構造と機能 (大鹿哲郎・丸尾敏夫)
A 眼球
B 視神経・視路
C 眼球付属器
第3章 症状とその病態生理 (大鹿哲郎・丸尾敏夫)
A 視機能に関連した症状
B 視機能に関連しない症状
第4章 検査と治療 (大鹿哲郎・丸尾敏夫)
A 診察と診断の流れ
B 検査
C 治療
第5章 疾患の理解 (大鹿哲郎・丸尾敏夫)
A 機能の障害
B 部位別の疾患
C 外傷
D 全身疾患との関連
第6章 患者の看護 (平井明美)
A 症状に対する看護
B 診察時の看護
C 検査を受ける患者の看護
D 治療・処置を受ける患者の看護
E 手術を受ける患者の看護
F 疾患をもつ患者の看護
G ロービジョンケア
付章 事例による看護過程の展開 (平井明美)
A 緑内障患者の看護
B 糖尿病網膜症患者の看護
参考文献・推薦図書
索引
更新情報
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更新情報はありません。
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