PCIスタッフマニュアル 第2版
好評を博した『PTCAスタッフマニュアル』の改訂第2版
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好評を博した『PTCAスタッフマニュアル』の改訂第2版。心カテ室では、各専門職が全体の流れを把握し、自分の役割だけでなく他職種の役割をも理解し、チームとして機能することが必須である。日々、著しく進歩しているPCIに携わる新人はもちろん、ベテランのブラッシュアップのためにも有用な1冊。
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目次
開く
カテーテル検査・治療の流れ
Part1 検査・治療の大きな流れ
1. 診断カテーテル検査
2. PCI
3. 緊急カテーテル検査
Part2 カテーテル室スタッフの仕事の流れ
1. 診断カテーテル検査
2. PCI
3. 緊急カテーテル検査
4. カテーテル室で行う,その他の検査・治療
Part3 重要ポイントの解説
1. 情報収集
2. 右心圧測定用カテーテル(サーモダイリュージョンカテーテル)
3. 心周期
4. 心内圧
5. 冠動脈撮影アンギュレーション・フレーミング操作
6. 特殊な造影撮影
7. LVG(左心室造影)
8. エルゴメトリン負荷試験
9. PCIの基礎知識
10. アンギュレーション別冠動脈の読影のポイント
11. ワイヤーセレクトのフレーミング
12. PCIバルーニングテクニック
13. ステント植え込み介助
14. QCA(定量的冠動脈造影法)の基礎
15. デジタル画像ネットワーク
16. スタッフのキーポイント
17. カテーテルを受ける患者の看護
18. チーム医療
付録
1. 被曝(放射線防護)
2. 感染予防
3. 心臓の構造と冠動脈分類
4. 虚血性心疾患
5. 疾患を合併している患者
6. Seldinger法
7. カテーテルの挿入経路
8. カテーテルの種類
9. 周辺機器の紹介
10. ドップラーワイヤー
11. IVUS
12. 除細動器
13. 人工呼吸器
14. マルチスライスCT
用語集
薬剤一覧
主な検査
索引
Part1 検査・治療の大きな流れ
1. 診断カテーテル検査
2. PCI
3. 緊急カテーテル検査
Part2 カテーテル室スタッフの仕事の流れ
1. 診断カテーテル検査
2. PCI
3. 緊急カテーテル検査
4. カテーテル室で行う,その他の検査・治療
Part3 重要ポイントの解説
1. 情報収集
2. 右心圧測定用カテーテル(サーモダイリュージョンカテーテル)
3. 心周期
4. 心内圧
5. 冠動脈撮影アンギュレーション・フレーミング操作
6. 特殊な造影撮影
7. LVG(左心室造影)
8. エルゴメトリン負荷試験
9. PCIの基礎知識
10. アンギュレーション別冠動脈の読影のポイント
11. ワイヤーセレクトのフレーミング
12. PCIバルーニングテクニック
13. ステント植え込み介助
14. QCA(定量的冠動脈造影法)の基礎
15. デジタル画像ネットワーク
16. スタッフのキーポイント
17. カテーテルを受ける患者の看護
18. チーム医療
付録
1. 被曝(放射線防護)
2. 感染予防
3. 心臓の構造と冠動脈分類
4. 虚血性心疾患
5. 疾患を合併している患者
6. Seldinger法
7. カテーテルの挿入経路
8. カテーテルの種類
9. 周辺機器の紹介
10. ドップラーワイヤー
11. IVUS
12. 除細動器
13. 人工呼吸器
14. マルチスライスCT
用語集
薬剤一覧
主な検査
索引
書評
開く
PCIにおけるチーム医療の実現へ
書評者: 添田 信之 (星総合病院・臨床工学技士)
PCIスタッフマニュアルを読ませていただきました。初版から5年が経過しているとのことで第2版に改訂され内容もさらに充実しています。
われわれがカテーテル検査とPCIに携わったころは,このマニュアルに書いてあるようなことをまとめた本がまったくなく,現場で学んだ実戦,患者さんから得た経験,時に院外からいらっしゃる先生に教えていただくことがそのすべてといっても過言ではありませんでした。この仕事についた当初,放射線技師と看護師と私の3人で,PCIマニュアルを作成し,がんばるぞ!と熱く活動したことを思い出しました。
さて,この本ですが,フローチャート形式になっており,PCIの流れが非常にわかりやすくなっています。PCIにおいてコメディカルに求められることは,患者さんを中心としたスムーズな環境を作ることです。その意味で,本書はこれからPCIのスタッフとしてやっていこうという方々にとって,現場のマニュアルとして非常に強い味方となってくれるはずです。
また,新人のスタッフの方々には,日々の臨床でわからないことが目の前を通りすぎてしまわないよう,また1つひとつ振り返りながら自分のものにできるよう,ぜひがんばっていただきたいものですが,その際にはテキストとしても,活用できる本だと思います。
この本を読んでわからないこと,不明点などありましたら,周りの先輩・同僚に聞いてください。それでも解決しない場合には,ぜひ本書の著者らに連絡して,あなたの疑問を解決してください。著者らも非常に喜んでくれると思います。PCIに携わるコメディカルは決して多くはありません。本を通じて情報を共有し,友達を増やし,ともによりよいチーム医療をめざしていきましょう。本書はその助けに必ずやなってくれると確信しております。
コメディカルスタッフ・PCIに携わる医師の傍らに
書評者: 一色 高明 (帝京大教授・内科学/同大病院・循環器科)
コメディカルスタッフの活動は近年非常に活発である。この潮流は経皮的冠インターベンション(PCI)の分野が引っ張ってきたものであり,PCI関連の学会やライブデモンストレーションではコメディカル関連のセッションが大きな会場を満杯にして運営され,PCIに関するさまざまな問題点に焦点を当てて,主として実務的な側面から積極的な討論がなされている。PCIは看護師,放射線技師,臨床工学士と医師の手によるチーム医療であることを考慮すると,この流れは非常に重要かつ有意義なことである。
PCIを行ううえでの患者管理の注意点は多岐にわたる。PCIの周術期すなわち術前,術中,術後のそれぞれにおいて,(1)患者の状態,(2)PCIの内容やアプローチ部位,(3)合併症の有無,などのすべてを把握しておくことが必須であり,これらについてそれぞれの立場での役割分担が十分になされていることが重要である。これらのことはまさに「言うは易く行うは難し」であり,その重要性を頭では理解していても,個人レベルでの過去の経験や,その施設で引き継がれてきた慣習に引きずられやすい。施設によっては異なった職種間での意思の疎通が十分に行われていない(行えない?)こともあるように思われる。
さて,市井にはPCIに関連する書物が少なからず存在しているが,その大半は医師向けのものであり,コメディカルスタッフを対象にしたレベルの高い専門書は非常に少ない。今般,医学書院より出版された『PCIスタッフマニュアル 第2版』は湘南鎌倉総合病院循環器科の齋藤滋部長の監修によるもので,コメディカルスタッフを対象にした実践的なマニュアルである。本書は初版本が出てから5年が経過したため新しいデバイスや技術の進歩を考慮してこの度大きく改訂された。本書を拝見して,齋藤滋部長の先見の明のすばらしさにあらためて感服した。5年前にすでに今日のコメディカルスタッフの熱意の高まりを予想していたかのような企画である。内容は充実しており,実践経験豊かな看護師,放射線技師,臨床工学士が,それぞれの立場からPCIに関わる部署別の重要なポイントを記述している。また,それぞれの分野が縦糸と横糸で結ばれるように構成が工夫されており,PCIの時系列での注意点から,全体を俯瞰したクリティカルパスに至るまで抜かりなく収められている。
本書はこれからPCIに関わるコメディカルスタッフの初心者にとっては勿論のこと,各部門で後輩の教育に当たる立場の職員にとって,そしてまた,コメディカルスタッフとともにPCIにあたる医師にとって,ぜひとも身の回りに置いておきたい1冊である。
PCIを成功させるためにスタッフ必読の書
書評者: 南都 伸介 (関西労災病院・循環器科部長)
脳外科医のチャーリー・ウイルソン先生は,米国でも指折りの腕の立つ脳神経外科医である(文献1)。彼は2,987症例の下垂体腫瘍の手術実績があり,他の脳外科医が数時間必要とする手術を実に25分でこなすそうである。そんな彼は,手術室スタッフとして,決して新人の看護師を容認しない。彼曰く,「手術は華麗なリズムが必要であり,慣れないスタッフは,ミスをするわけではないが,手技の流れを阻害する」。彼の一挙一動をよく把握しているスタッフがいてこそ,現在の彼の実績が存在するのである。
PCIの手術成績は何も手術者の腕だけに依存するものではない。周りのスタッフの援助が限りなく大きいのである。術者が“今何をしているのか,今何を考えているのか,次に何をするのか”をPCIスタッフが把握しているのとそうでないのとでは,術者へのストレスが大きく異なる。術者がすべてを説明しながら行うのであれば,手技の流れを阻害するだけでなく,集中力を欠くことになる。特に,ややこしい局面では,周囲がPCIに対して十分に深い理解を持っていることは,術者に対しての大きな援護射撃となる。
高いPCIの成功率を維持するためには,PCIスタッフが本書に述べられているようなカテーテル技術の知識を十分に理解し熟知していることが大切である。本書はコメディカルのみならず,循環器やPCI初心者の医師諸君にも目を通していただきたいほど,よくまとまっている。冠動脈撮影アンギュレーション,フレーミング操作の項などは,そば立ちをする際には必読の項目であろう。
本を開いて最初に気がついたのは,いわゆる医学書は,説明文が多すぎて冗長になりがちであるのに対し,本書は内容が大変簡潔にそして必要な事項がもれなく記述されていることである。また,コメディカル用に書かれた書物でも,著者は医師であることが多いが,本書は現場で齋藤先生の手技を直接支えている(元)湘南鎌倉病院のスタッフが直接執筆しているため,必要な事柄がスタッフの立場から要領よくまとめられている。英語には必ずカタカナ語がつけてあり,付録に英語の用語集までが用意されていて,英語と見ると頭が痛くなる御仁にも本当に親切に仕上がっている。
本書でよく勉強していただけば,明日からカテーテル室スタッフとして,十年選手並みの大活躍をしていただけること間違いなしである。
文献1
Malcolm Gladwell. The physical genius. The New Yorker, 2: 57―65, 1999
書評者: 添田 信之 (星総合病院・臨床工学技士)
PCIスタッフマニュアルを読ませていただきました。初版から5年が経過しているとのことで第2版に改訂され内容もさらに充実しています。
われわれがカテーテル検査とPCIに携わったころは,このマニュアルに書いてあるようなことをまとめた本がまったくなく,現場で学んだ実戦,患者さんから得た経験,時に院外からいらっしゃる先生に教えていただくことがそのすべてといっても過言ではありませんでした。この仕事についた当初,放射線技師と看護師と私の3人で,PCIマニュアルを作成し,がんばるぞ!と熱く活動したことを思い出しました。
さて,この本ですが,フローチャート形式になっており,PCIの流れが非常にわかりやすくなっています。PCIにおいてコメディカルに求められることは,患者さんを中心としたスムーズな環境を作ることです。その意味で,本書はこれからPCIのスタッフとしてやっていこうという方々にとって,現場のマニュアルとして非常に強い味方となってくれるはずです。
また,新人のスタッフの方々には,日々の臨床でわからないことが目の前を通りすぎてしまわないよう,また1つひとつ振り返りながら自分のものにできるよう,ぜひがんばっていただきたいものですが,その際にはテキストとしても,活用できる本だと思います。
この本を読んでわからないこと,不明点などありましたら,周りの先輩・同僚に聞いてください。それでも解決しない場合には,ぜひ本書の著者らに連絡して,あなたの疑問を解決してください。著者らも非常に喜んでくれると思います。PCIに携わるコメディカルは決して多くはありません。本を通じて情報を共有し,友達を増やし,ともによりよいチーム医療をめざしていきましょう。本書はその助けに必ずやなってくれると確信しております。
コメディカルスタッフ・PCIに携わる医師の傍らに
書評者: 一色 高明 (帝京大教授・内科学/同大病院・循環器科)
コメディカルスタッフの活動は近年非常に活発である。この潮流は経皮的冠インターベンション(PCI)の分野が引っ張ってきたものであり,PCI関連の学会やライブデモンストレーションではコメディカル関連のセッションが大きな会場を満杯にして運営され,PCIに関するさまざまな問題点に焦点を当てて,主として実務的な側面から積極的な討論がなされている。PCIは看護師,放射線技師,臨床工学士と医師の手によるチーム医療であることを考慮すると,この流れは非常に重要かつ有意義なことである。
PCIを行ううえでの患者管理の注意点は多岐にわたる。PCIの周術期すなわち術前,術中,術後のそれぞれにおいて,(1)患者の状態,(2)PCIの内容やアプローチ部位,(3)合併症の有無,などのすべてを把握しておくことが必須であり,これらについてそれぞれの立場での役割分担が十分になされていることが重要である。これらのことはまさに「言うは易く行うは難し」であり,その重要性を頭では理解していても,個人レベルでの過去の経験や,その施設で引き継がれてきた慣習に引きずられやすい。施設によっては異なった職種間での意思の疎通が十分に行われていない(行えない?)こともあるように思われる。
さて,市井にはPCIに関連する書物が少なからず存在しているが,その大半は医師向けのものであり,コメディカルスタッフを対象にしたレベルの高い専門書は非常に少ない。今般,医学書院より出版された『PCIスタッフマニュアル 第2版』は湘南鎌倉総合病院循環器科の齋藤滋部長の監修によるもので,コメディカルスタッフを対象にした実践的なマニュアルである。本書は初版本が出てから5年が経過したため新しいデバイスや技術の進歩を考慮してこの度大きく改訂された。本書を拝見して,齋藤滋部長の先見の明のすばらしさにあらためて感服した。5年前にすでに今日のコメディカルスタッフの熱意の高まりを予想していたかのような企画である。内容は充実しており,実践経験豊かな看護師,放射線技師,臨床工学士が,それぞれの立場からPCIに関わる部署別の重要なポイントを記述している。また,それぞれの分野が縦糸と横糸で結ばれるように構成が工夫されており,PCIの時系列での注意点から,全体を俯瞰したクリティカルパスに至るまで抜かりなく収められている。
本書はこれからPCIに関わるコメディカルスタッフの初心者にとっては勿論のこと,各部門で後輩の教育に当たる立場の職員にとって,そしてまた,コメディカルスタッフとともにPCIにあたる医師にとって,ぜひとも身の回りに置いておきたい1冊である。
PCIを成功させるためにスタッフ必読の書
書評者: 南都 伸介 (関西労災病院・循環器科部長)
脳外科医のチャーリー・ウイルソン先生は,米国でも指折りの腕の立つ脳神経外科医である(文献1)。彼は2,987症例の下垂体腫瘍の手術実績があり,他の脳外科医が数時間必要とする手術を実に25分でこなすそうである。そんな彼は,手術室スタッフとして,決して新人の看護師を容認しない。彼曰く,「手術は華麗なリズムが必要であり,慣れないスタッフは,ミスをするわけではないが,手技の流れを阻害する」。彼の一挙一動をよく把握しているスタッフがいてこそ,現在の彼の実績が存在するのである。
PCIの手術成績は何も手術者の腕だけに依存するものではない。周りのスタッフの援助が限りなく大きいのである。術者が“今何をしているのか,今何を考えているのか,次に何をするのか”をPCIスタッフが把握しているのとそうでないのとでは,術者へのストレスが大きく異なる。術者がすべてを説明しながら行うのであれば,手技の流れを阻害するだけでなく,集中力を欠くことになる。特に,ややこしい局面では,周囲がPCIに対して十分に深い理解を持っていることは,術者に対しての大きな援護射撃となる。
高いPCIの成功率を維持するためには,PCIスタッフが本書に述べられているようなカテーテル技術の知識を十分に理解し熟知していることが大切である。本書はコメディカルのみならず,循環器やPCI初心者の医師諸君にも目を通していただきたいほど,よくまとまっている。冠動脈撮影アンギュレーション,フレーミング操作の項などは,そば立ちをする際には必読の項目であろう。
本を開いて最初に気がついたのは,いわゆる医学書は,説明文が多すぎて冗長になりがちであるのに対し,本書は内容が大変簡潔にそして必要な事項がもれなく記述されていることである。また,コメディカル用に書かれた書物でも,著者は医師であることが多いが,本書は現場で齋藤先生の手技を直接支えている(元)湘南鎌倉病院のスタッフが直接執筆しているため,必要な事柄がスタッフの立場から要領よくまとめられている。英語には必ずカタカナ語がつけてあり,付録に英語の用語集までが用意されていて,英語と見ると頭が痛くなる御仁にも本当に親切に仕上がっている。
本書でよく勉強していただけば,明日からカテーテル室スタッフとして,十年選手並みの大活躍をしていただけること間違いなしである。
文献1
Malcolm Gladwell. The physical genius. The New Yorker, 2: 57―65, 1999
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