不妊治療ガイダンス
不妊治療のあるべき姿を求めた専門医と不妊カウンセラーの一意専心の書
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体外受精が普及した今日でも,不妊治療により妊娠したカップルの3分の2以上は一般不妊治療で望みが叶えられている。「できれば自然に近い形でわが子を得たい」と考えている不妊カップルの思いに応える医療とは何であるかを,今一度,真摯に考えてみる必要があるのではないだろうか。そんな思いが伝わってくる内容。不妊治療に携わるすべての医療職,不妊に悩むすべての方に贈る1冊。
編著 | 荒木 重雄 / 浜崎 京子 |
---|---|
協力 | 不妊カウンセラーワーキンググループ |
発行 | 2003年10月判型:A4頁:192 |
ISBN | 978-4-260-13066-0 |
定価 | 6,600円 (本体6,000円+税) |
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- 目次
- 書評
目次
開く
第1章 本書を読む前に
第2章 不妊症とはどのような状態か
第3章 なぜ不妊症になるのか
第4章 どのように不妊原因を診断するか
第5章 一般不妊治療はどのように行われるか
第6章 反復流産,早期流産の原因と対応について
第7章 不妊カップルの悩みとその背景
第8章 欧米における不妊カップルのサポートと望ましい不妊治療
第9章 不妊専門医から不妊カップルへのアドバイス
さくいん
第2章 不妊症とはどのような状態か
第3章 なぜ不妊症になるのか
第4章 どのように不妊原因を診断するか
第5章 一般不妊治療はどのように行われるか
第6章 反復流産,早期流産の原因と対応について
第7章 不妊カップルの悩みとその背景
第8章 欧米における不妊カップルのサポートと望ましい不妊治療
第9章 不妊専門医から不妊カップルへのアドバイス
さくいん
書評
開く
不妊治療の今を懇切に記した名著
書評者: 玉田 太朗 (日本女性心身医学会理事長/自治医大名誉教授)
◆本書の生い立ち
著者,荒木重雄氏はコロンビア大学において生殖内分泌学の分野でめざましい研究業績をあげ,その後自治医科大学に招聘された。1966年,自治医科大学病院の生殖内分泌不妊センター長として活躍していた折に,初版「不妊治療ガイダンス」が出版された。当時,同氏は自治医科大学看護短大の教授も併任されていたことも反映してか,不妊カップルの心身のケアにも配慮した著書として好評を博した。1年半後には早くも第2版が出版され,これも3年足らずで第3版を上梓することになった。新しく出版された2冊のガイダンスでは不妊カウンセラー浜崎京子氏と体外受精コーディネーター福田貴美子氏を共著者として加え,いっそうの充実がはかられている。
近年,わが国ではARTの普及によりARTによる妊娠が不妊治療を受けて妊娠した方の1/4をこえるまでになった。そのような背景もあり,第3版の改訂にあたって,第2版までの書名を継承した「不妊治療ガイダンス」と新たに体外受精の部分に焦点をあてた「体外受精ガイダンス」の2冊に分冊された。それが今回ご紹介する双子のガイダンスである。
◆巨大な双生児
第1版ではB5判,120ページであったのが,今回の2冊はA4判となりページ数も192ページと232ページとなったので内容は4倍以上に増えた。この増加の原因として,(1)不妊カウンセラーならびに体外受精コーディネーターからの患者さんに対する懇切丁寧なサポートやアドバイスの実際が各章ごとに付け加えられたこと,(2)最新の知見が文献とともに書き加えられ,とくに「体外受精ガイダンス」で目立つのが,GnRHアゴニストおよびアンタゴニストの使用法とそのメリット・デメリット,胚培養の改善法,胚盤胞移植,アシステッド・ハッチング,フラグメンテーションなどがわかりやすい図とともに付け加えられたこと,(3)多数のわかりやすい図は本書の特徴であったが,古い図が書き換えられるとともに新しい図が多数付け加えられ,図表が2倍くらい増えたこと,などがあげられる。
◆不妊に関するEBMとNBMを望む人々に
エビデンスとともに明快に解説された最新の不妊治療法とその理論的背景は,不妊診療に携わる専門家や不妊カップルのサポートにかかわる看護職にとって不可欠のものばかりである。一方,不妊に悩む患者さんとご家族は,不妊抜きでその人生を語ることはできない。本書はこの両面に細かく気配りしてあり,患者さん,ご家族,その援助者も必ずや有益な情報が得られるものと思われる。本書が,不妊という人生の重荷を幸せに変える一助になることを祈りたい。
書評者: 玉田 太朗 (日本女性心身医学会理事長/自治医大名誉教授)
◆本書の生い立ち
著者,荒木重雄氏はコロンビア大学において生殖内分泌学の分野でめざましい研究業績をあげ,その後自治医科大学に招聘された。1966年,自治医科大学病院の生殖内分泌不妊センター長として活躍していた折に,初版「不妊治療ガイダンス」が出版された。当時,同氏は自治医科大学看護短大の教授も併任されていたことも反映してか,不妊カップルの心身のケアにも配慮した著書として好評を博した。1年半後には早くも第2版が出版され,これも3年足らずで第3版を上梓することになった。新しく出版された2冊のガイダンスでは不妊カウンセラー浜崎京子氏と体外受精コーディネーター福田貴美子氏を共著者として加え,いっそうの充実がはかられている。
近年,わが国ではARTの普及によりARTによる妊娠が不妊治療を受けて妊娠した方の1/4をこえるまでになった。そのような背景もあり,第3版の改訂にあたって,第2版までの書名を継承した「不妊治療ガイダンス」と新たに体外受精の部分に焦点をあてた「体外受精ガイダンス」の2冊に分冊された。それが今回ご紹介する双子のガイダンスである。
◆巨大な双生児
第1版ではB5判,120ページであったのが,今回の2冊はA4判となりページ数も192ページと232ページとなったので内容は4倍以上に増えた。この増加の原因として,(1)不妊カウンセラーならびに体外受精コーディネーターからの患者さんに対する懇切丁寧なサポートやアドバイスの実際が各章ごとに付け加えられたこと,(2)最新の知見が文献とともに書き加えられ,とくに「体外受精ガイダンス」で目立つのが,GnRHアゴニストおよびアンタゴニストの使用法とそのメリット・デメリット,胚培養の改善法,胚盤胞移植,アシステッド・ハッチング,フラグメンテーションなどがわかりやすい図とともに付け加えられたこと,(3)多数のわかりやすい図は本書の特徴であったが,古い図が書き換えられるとともに新しい図が多数付け加えられ,図表が2倍くらい増えたこと,などがあげられる。
◆不妊に関するEBMとNBMを望む人々に
エビデンスとともに明快に解説された最新の不妊治療法とその理論的背景は,不妊診療に携わる専門家や不妊カップルのサポートにかかわる看護職にとって不可欠のものばかりである。一方,不妊に悩む患者さんとご家族は,不妊抜きでその人生を語ることはできない。本書はこの両面に細かく気配りしてあり,患者さん,ご家族,その援助者も必ずや有益な情報が得られるものと思われる。本書が,不妊という人生の重荷を幸せに変える一助になることを祈りたい。
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